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2015年6月1日

Office 365 Educationの本当に凄いところ/日本マイクロソフト

Office 365 Educationの本当に凄いところ/日本マイクロソフト

冨士野シニアプロダクトマネージャー(左)と中川本部長(右)

「Office 365 Educationは凄いんですよ」。マイクロソフトの中川さんは、メディアブリーフィングや記者発表会、講演会など、ことある毎に強調する。時には、かなり踏み込んで細かなところまで説明してくれることもあるのだが、実際なにが凄いのか本当のところよく分からない。そこで、直接会って「Office 365 Education」の何が凄いのか、訊いてみることにした。

取材には、日本マイクロソフト 業務執行役員 パブリックセクター統括本部 中川 哲 文教本部長とOfficeビジネス本部の冨士野光則シニアプロダクトマネージャーが対応してくれた。

Office 365 Educationの利用者220万人、が凄い?

これは取材前の予備知識だが、Office 365 Educationの利用者は2014年12月時点で220万にいるらしい。Office 365 Educationの主な市場は大学だ。日本の大学生はおよそ280万人、教職員は一般的に学生の1割程度らしいのでおよそ30万人として、合計で310万人。310万人のうち、220万人が使っている。占有率は70%以上になる。

最初の質問として、「利用者220万人て、凄いですよね」と訊くと「この数字が凄いという実感はないですね。高校などでも使って頂いていますし、大半が無料サービスの利用者ですから」と中川さん。えっ、Office 365 Educationて、無料なんですか。

Office 365 Educationが無料なのが、凄い

Office 365 Educationは、資格が認められた教育機関がテナント登録することを前提として、メールやSkype、SNS、ポータルサイトなど、4つのサービスを無料で利用することができる。

1つ目の「Exchange Online」は、メールや予定表、連絡先管理のサービス。メールボックスは50GBと大容量。スパムやマルウェアー対策も標準装備しているので安心して利用できる。もちろん、マルチデバイス対応なのでiOSやAndroidでも使うことができる。

2つ目の「Skype for Business」は、Skypeの機能を学内で自由に利用できるサービス。テレビ電話はもちろん、オンライン会議や遠隔授業などにも活用することができる。学生の在席を確認できるプレゼンス機能もある。

3つ目の「Yammer Enterprise」は、学内SNS(ソーシャル・ネットワーク・システム)。Twitterのように利用して、クラスやサークル内のコミュニケーションやスピーディーな情報共有、情報連携を促進する。もちろん、マルチデバイス対応。

4つ目の「SharePoint Online」は、全学でも、ゼミでもクラブでもクラスでも、自由に作成・利用できるポータルサイト。情報の共有はもちろん、資料のポスティングなどに使える。

これだけの機能を利用できるとなれば、学内でのコミュニケーションツールとしては、ほとんど不自由はないだろう。しかも、無料なのだ。

「Office 365 Educationには“Office”という名称が付いているため、お客様の中には有料のビジネスソフトウェアーのひとつとイメージされる方もいらっしゃるようですが、まずは“Office 365 Educationは無料”と認識していただきたいですね」と中川さん。

学生全員が「Office 365 ProPlus」を無料で使えるのが、凄い

Office 365 Educationには、全学生がOffice 365 ProPlusを無料で利用することができる「Student Advantage」という学生向けの特典もある。

Office 365 ProPlusとは、いわゆるOfficeの最上位版。「Word」「Excel」「PowerPoint」「OneNote」「Outlook」「Skype」「Publisher」「Access」を全部使うことができる。

そしてなんと、1人当たり5台のPC / Mac・5 台のタブレット・5 台のスマートフォンまで、つまり15台の端末で、学内でもプライベートでも利用することができるということだ。「ええ~っ、“Office”ってWindows専用ソフトなんじゃないの~」とつぶやいているあなた。いまやOfficeは、WindowsだけでなくMacでもiPadでもiPhoneでもAndroidでも使うことができるんですよ。

ただし、この「Student Advantage」を利用するためには条件がある。無料のOffice 365 Educationを利用していることと、教育機関の教職員全員がEESというプログラムでOffice 365 ProPlusを契約していることだ。

このEESというサービスは、ユーザー数で必要ライセンス数をカウントし、契約期間でソフトウェアの利用料を支払うサブスクリプション形式のライセンス。

「利用料を月毎や年毎に支払う方式のため、ソフトウェア-をパッケージで購入する一般的な方式と単純に費用を比較することはできないのですが、保有台数が概ね1人1.3台を越えるとEESの方がお得になるのではないでしょうか」と冨士野さん。

つまり1000人の教職員のいる大学で、PCが1300台以上あるのならEESで契約してOfficeを使った方が安上がりということだ。これは、教職員が個人で使っているPCだけでなく、パソコン教室や研究室、図書館など学内で使用するすべてのPCが対象となるのだ。

ボリュームディスカウントによる経費削減の効果だけでなく、ソフトウェア-のライセンスがこれまでのように端末毎にあるのではなく、人に付いてくる人数カウント方式のため、ライセンスの管理がとても容易になる。

だがこれまで、教員用、職員用、パソコン教室用、研究室用、図書館用など別々にソフトウェア-予算を組んで執行してきた大学では、学内全体での見直しが必要となり、煩わしい作業も増えるかもしれない。しかし今や、コンプライアンス対応もあり、ソフトウェア-の非効率な運用をしている時代ではない。

Office 365 Educationがクラウドなのが、凄い。のか?

大概の大学にはコンピューターやインターネットに強い教職員の1人や2人はいて、世間の動きよりずっと速く、インターネットを活用したり、自前のサーバーを構築したりしてきた。確かにコストは安上がりだし、自分で好きなように扱うことができて便利だ。

しかし、中堅規模でも3000人~5000人といわれる教育機関では、メールアドレスを管理するだけでも大変な作業になる。サーバーのメンテナンスやセキュリティー対策となると教職員が片手間に対応できるレベルでは無くなってくる。かといって専門の業者に依頼したとしても、学内にサーバーを設置しているというリスクは解消されない。

Office 365 Educationはクラウド・コンピューティング(クラウド)で提供されるサービス。

見上げた空に浮かぶ雲(Cloud=クラウド)。あの雲の中の何処か知らないところに仕舞われている、私の大切なデータ。曖昧で頼りない、雲の中。本当にクラウドなんかにデータを預けで大丈夫なのか。当初のイメージは、そんなものだった。

しかし、日々激烈な競争に晒されているクラウド業界の性能・機能・セキュリティーの進化は凄まじく、現在では大切な情報・データほど身近に置かないのがセキュリティー管理の基本となっている。情報漏洩やデータ盗難、BCP(Business Continuity Plan=事業継続計画)の観点からもオンプレミス(独自運用型)は減少の傾向にあるという。

とはいえ、「クラウドだから凄い」ということにはならない。

凄いのは、ビジネス向けの「Office 365」が、日経225(東証1部上場銘柄を代表する225社の株価平均指数)の6割の会社が導入しているということだ。厳しい利用環境やセキュリティーが求められるビジネス分野で、高い信頼を得ているということだろう。

Office 365 Educationは、機能、セキュリティーともOffice 365と同等の性能だという。

さて、ここまでOffice 365 Educationはどれだけ凄いか、ということを日本マイクロソフトの中川さんと冨士野さんに訊いてきたのだが、最後に少しだけ残念な情報を書かなくてはならない。

それは、学生全員がOffice 365 ProPlusを無料で利用できるためのEESが、教職員1000人以上でないと契約できないということだ。でも、落胆しないで欲しい。

Office 365 Educationは少人数でも凄い

資格が認められた教育機関は、無料でOffice 365 Educationを利用した上で、大幅な割引価格で高度な機能にアップグレードすることができる。それが、Office 365 Education E3というサービスプランだ。

学生は月270円、教職員は月490円を追加するだけで、Office 365 ProPlusのすべての機能を1人当たり5台のPC / Mac・5 台のタブレット・5 台のスマートフォンで利用することができる。EESやStudent Advantageと同等のサービスが受けられるということだ。

訊けば訊くほど、知れば知るほどOffice 365 Educationは確かに凄い。そして、日々進化している。これほどパフォーマンスなのだから、教育機関では導入の検討に十分値することだろう。

この原稿を書きながら、自分のWordのバージョンがかなり古いということに気付いてしまった。最近登場した「Office 365 Solo」のビジネス向けをチェックしてみるとOffice 365 ProPlusとほぼ同等の内容で、PC/Macが2台、タブレットも2台使えて、月1274円。

Office 365 Educationのことを知らなければ「安い」と思ったろうが、知ってしまった以上やはり、教育機関は優遇されているんだなぁ、と実感したものである。思わず後ろの席に座る我が社のICT担当者に「Office 365 って、いいよなあ」と振ってみると、「ああ、もう人数分で頼んでありますよ」という返事。「ナイス!」。20人足らずの会社でも、1人2台以上は使っているから、しっかりメリットがあるということなのである。

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