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2026年9月24日

Polaris.AI、N-E.X.Tハイスクール構想指定校で生成AI活用の新しい指導・評価の実証実施

Polaris.AIは18日、文部科学省「N-E.X.Tハイスクール構想」の指定校である公立の高等学校とともに、生成AIの活用を前提とした新しい指導・評価の実証を、物理の授業で実施したことを発表した。

授業風景(生徒がタブレットで取り組み、教員が手元の端末を見ながら机間指導する様子

本実証では、授業の中だけで完結しない、N-E.X.Tハイスクールが目指す新しい学びのかたちを、実際の授業で検証している。生徒は生成AIと対話しながら自分のペースで演習に取り組み、教員はクラス全体の理解状況をリアルタイムに把握。授業中の学びの記録はそのまま評価・振り返りに接続され、教員の負担を減らしながら「指導と評価のサイクル」を回すことに取り組んでいる。

GIGAスクール構想で1人1台端末の環境が整い、N-E.X.Tハイスクール構想をはじめ次世代の高校教育のモデルづくりが全国で始まっている。一方、指導の現場には3つの構造的な課題が残っている。

1. 生成AIを前提とした指導・学びの「型」が定まっていない。調べ学習や要約といった補助的な使い方は広がる一方、学びの中心である「考え、学び合う」時間にAIをどう組み込むか、確立した学校はほとんどない。

2. 授業中に生徒一人ひとりの状況が見えない。教員は机間指導に頼らざるを得ず、誰がどこでつまずいているかを経験と勘で判断している。

3. 授業中の学びのプロセスを評価に接続できない。観点別評価で多面的な評価が求められる一方、プリントの回収・採点・記録の手間が大きく、解答に至る過程は残せていない。

Polaris.AIは、これらの課題に正面から向き合い、授業から評価までを円滑に行う、生成AIを前提とした新しい指導のかたちを実際の教室でつくる取り組みを進めている。

■今回の実証内容
「授業中の個別演習支援」「教員のリアルタイム状況把握」「授業ログの評価への接続」を実装したシステムを、物理の授業で検証した。

生徒側(タブレット端末)
•解答をプリントに記述して写真で提出。AIが即時に採点し、フィードバックを返す
•つまずいた生徒には、答えではなく解答内容に応じた段階的なヒントを提示
•解き終えた生徒には達成度に応じて分岐する次の問題を出題し、各自のペースで学習を進行
終盤はグループワークに接続し、個人で考えたことを教室での議論・学び合いへ展開

教員側(ダッシュボード)
•クラス全員の状況(取組中・不正解・正解)と提出状況を一覧でリアルタイムに把握
•誰が・どの問題でつまずいているかを確認し、声をかけるべき生徒を判断
•全体の正解傾向から、個別対応から全体説明へ切り替えるタイミングを判断
•グループワークでは各班の提出状況や、生徒ごとの解答をその場で確認
•全生徒の解答・ヒント利用・進捗が自動記録され、授業後の評価・振り返りに活用

本実証において授業は問題なく進行し、生徒は初めて使うシステムにも抵抗なく順応したとの評価を学校側から得た。また、実証を通じて、以下の効果が確認された。

教員の指導行動が、データに基づいて変わった
担当教員からは「生徒がどこでつまずくかがすぐわかる。例えば全体的に間違いが多い問題があれば、その場で全体に教えるなど行動を変えられた」との声が得られた。机間指導では見えなかったクラス全体の傾向が可視化され、授業中の方針や意思決定が変わることが確認できた。

AIのヒントが、個々の生徒に合わせて機能した
担当教員は「想定していたよりもAIがかみ砕いて、その子に合わせたヒントを出していた」と評価。生徒からも「普段のAIはいきなり答えを出すが、なぜそうなるのかを考えられるよう導いてくれた」「ヒントを見て公式を思い出し、自分で解けた」などの声があった。

採点・記録の時間削減 – 1授業あたり約40分、年間で教員1人あたり約190時間の削減可能性(試算)
従来、演習プリントの評価には、回収・採点(1人約1分×29名)・成績記録・返却で1クラスあたり約40分を要していた。本システムでは解答・採点結果・取り組みの過程が授業中に自動記録されるため、この作業がほぼ不要になり得る。週8コマ・年間35週を担当する教員なら、年間で約190時間(勤務日換算で約24日分)の削減となる試算。これは理論値であり、実証で示されたのはその可能性だが、担当教員からは「浮いた時間で振り返りや評価ができる。教員に余白が生まれる」との評価を得ている。単なる時短にとどまらず、これまで手間の大きさから難しかった生徒における授業中の学びのプロセス評価が、追加負担なく可能になる点が本質的な変化と捉えている。

(試算)1授業40分×週8コマ×年間35週=約187時間として試算した理論値。削減幅は担当コマ数・演習頻度・運用方法により異なる。

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