2026年8月17日
遊びの中に学びを!ユーバーの幼児・低学年向けScratchプログラミングVol.5 <場面にあわせてへんしん!『もし〜なら』>
プログラミングの抽象的な概念を、いかに直感的な体験に落とし込むか。本シリーズでは、ユーバープログラミングスクール代表の中村里香が、子どもたちの「驚き」や「発見」につながる楽しい教材のヒントをお届けします。
今回のテーマは、「もし〜なら(条件分岐)」です。緑の旗を押して場面(背景)が変わると、うさぎのキャラクターがその場面にぴったりな衣装や動きに自動で変身する、楽しいプログラムを紹介します。
スクラッチで場面に合わせて変身しよう
◆ コスチュームと背景を準備しよう
まずは、各場面の背景と主人公(うさぎ)の衣装を準備します。
• ステージの背景:「さいしょ」「うみ」「のはら」「おうち」の4種類を用意します。
• うさぎのコスチューム:「ふつう」「みずぎ」「むしとり」「ぱじゃま」を描いておきます。
背景やコスチュームはスクラッチのライブラリから選択しても良いですし、子どもたちがお絵描きしたものを使っても楽しいです。
【先生の準備1】
今回は、緑の旗を押してランダムに背景を切り替えて場面を変える演出をしたいと思います。そこであらかじめ次のように、押すたびに背景をランダムに変えるプログラムを準備しておきます。
・ はいけいを(2から4までのらんすう)にする
背景の2〜4つ目、つまり2つ目の「うみ」、3つ目の「のはら」、4つ目の「おうち」のどれかにするという意味です。
また始めの処理として、次の定義を準備しておきます。
・ 【さいしょにもどる】:背景を「さいしょ」に、うさぎのコスチュームを「ふつう」にして、中央の位置に、向きや回転方法などをリセットした状態で1秒表示する
この教材では「うさぎ」のスプライトで場面を条件に変身のプログラムを子どもたちに作ってもらう部分がメインとなります。
背景を取得するには「みため」ブロックの「(はいけい)の(なまえ)」を利用できますが、小さな子どもたちに文字列を入力してもらうと難易度が上がります。さらに「うみ」と「海」など表記にゆれが発生するリスクもあります。
そこであらかじめ背景名と同じ名前の変数を用意しておいて、文字列を代入しておきます。例えば「うみ」という名前の変数に「うみ」という文字列を代入するという意味合いです。
こうすれば子どもたちは変数の値ブロックをつかって、容易に「(はいけい)の(なまえ)=(うみ)」のように条件を組み立てることにだけ集中できるのです。
◆変身のための定義
【先生の準備2】
場面に合わせて、うさぎが楽しく変身するようにあらかじめブロック定義で演出部分を用意しておきます。
• 定義 【およぐ】:コスチュームを「みずぎ」にして、左右に移動する
• 定義 【むしをとる】:コスチュームを「むしとり」にして、「むしをとるぞ」とセリフを表示する
• 定義 【のんびりする】:コスチュームを「ぱじゃま」にして、回転して横になり「のんびり」とセリフを表示する

このように移動や見た目の変化を定義してブロックにしておくことで、子どもたちは「条件」と「結果」の組み合わせを考えることに集中できるようになります。
自由なアイデアで変身の演出のためのブロックをわかりやすい名前で用意しておくことをお勧めします。
◆「もし〜なら」を組み立てる:場面に合わせて変身してみよう
緑の旗が押されて背景が変わったら、続けて背景の名前をチェックして変身する「もし〜なら」のプログラムを作ります。ここが子どもたちに学んでほしいポイントになります。
もし「はいけい が うみ」なら
【もし「はいけいのなまえ」=「うみ」なら】が条件や質問になります。この条件に合う時、質問の答えが「はい」の時に、挟んだブロックを実行します。ここでは「およぐ」の定義ブロックを挟みます。
今回は「うみ」「のはら」「おうち」どれかの背景になりますので残りの条件も子どもたちに組んでもらいましょう。
• もし「はいけいのなまえ」=「のはら」なら「むしをとる」
• もし「はいけいのなまえ」=「おうち」なら「のんびりする」
できたら緑の旗を何回か押して背景が変わるたびにその条件にあったうさぎに変身することを確認します。
さらに背景やコスチュームを追加し演出を工夫するなど、たくさん楽しみながら学んでいただけたら嬉しいです。その過程で条件と真の時に実行されるブロックを意識し仕組みを理解してもらえたらと思います。
教材のアイデア
条件分岐(もし〜なら)は、「条件に合うと自動で何かが起きる」という仕組みを体験してもらうことがポイントです。今回は「場面と変身」を題材にしましたが、季節や環境に合わせて様々な応用が可能だと思います。例えば温度のスライダーに合わせて服装が変わる、時間に合わせて朝顔の状態が変わるなど。「条件が変わると、反応が変わる」面白さを、ぜひ身近なテーマで体験させてみてください。
条件分岐と相性がよいテーマにゲームがあります。プログラミング教室では、クエスト(冒険)ゲームをテーマに条件分岐を学ぶ教材が人気です。もし「ぶきにふれたなら」「ぶきをつける」、「もしスライムにふれたなら」「スライムとたたかう」、「もしむてきアイテムにふれたなら」「無敵モードに」なるなど子どもたちの大好きなゲームとアイテムで楽しく条件を学んでいます。
<参考>
◆条件分岐を学ぶ「クエスト」
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