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2026年10月5日

遊びの中に学びを!ユーバーの幼児・低学年向けScratchプログラミングVol.6  <場所を「かず」であらわす『やさしい座標』>

プログラミングの抽象的な概念を、いかに直感的な体験に落とし込むか。本シリーズでは、ユーバープログラミングスクール代表の中村里香が、子どもたちの「驚き」や「発見」につながる楽しい教材のヒントをお届けします。

今回のテーマは、プログラミングやゲーム作りで欠かせない「座標(ざひょう)」です。「x座標・y座標」や「マイナスの数字」といった難しい点には触れずに、小さな子どもたちが直感的に番号だけで位置を指定し楽しくおばけを捕まえるプログラムをご紹介します。

スクラッチで、おばけのいるマスへ移動してみよう

座標は必要?でも低学年・初学者には少し難しい!

ゲームやアニメーションを作るうえで、キャラクターの位置を指定する「座標」は避けて通れない知識です。しかし、Scratchのステージは「横480 × 縦360ピクセル」。さらに中央が(0, 0)でマイナスの数値も登場するため、まだ学校で大きな数や負の数を習っていない幼児・低学年の子どもたちにとっては、最初に扱うには難しい学びでもあります。

そこで今回は、「1・2・3」の1桁の正の数と、赤・青の色分けだけで「縦と横の位置を数で指定する感覚」を身につけられる教材を考えました。

【先生の準備】ステージとキャラクターの準備

まずは、1マスが90ピクセル四方の「3×3マス」のステージと、スプライト(うさ、おばけ)を準備します。

マス目には、わかりやすいように番号を振っておきます。

• 横(x軸):ステージ上下に「あかいばんごう(1・2・3)」
• 縦(y軸):ステージ左右に「あおいばんごう(1・2・3)」

「x」「y」というアルファベットではなく、「あか」「あお」の色にすることで、視覚的にも直感的に場所を探せるようにしています。


ヒント!ライブラリのグリッド(Xy-grid-30px)などに重ねて図形を置いて描くと容易です。

【先生の準備】複雑な計算はブロック定義の中に

◆ 【おばけ】位置を決める定義


はじめにマスの番号を入力する引数(あか)、(あお)をもつブロック定義を作成しておきます。以下の計算式で、各マスの中心の座標へと変換しています。

x座標を (90 * あか – 180) 、y座標を (90 * あお – 180) にする

引数に「1〜3の数字」を指定するだけでそれぞれのマスへ表示できるようになりました。
※今回の例では1マス90ピクセルなので、真ん中の「2のマス」が画面中央(0)になるよう計算式で調整しています。

◆ 【おばけ】緑の旗が押されたらランダムに移動する

作成したブロック定義の2つの引数には「1〜3の乱数」を指定し、ランダムなマスへ移動、音を再生し画面に表示するように作っておきます。
これで子どもたちが緑の旗を押すたびにおばけがランダムなマスに表示されるようになりました。

◆【うさ】最初の位置と移動の定義

子どもたちには、おばけのいるマスにうさを移動させて楽しく学んでもらいます。
そこで、最初の位置の表示や、お化けと同様の移動の定義は先生が準備しておきます。


うさの移動は、おばけの定義と同様に引数(あか)、(あお)をもつブロック定義として作成します。以下の計算式で、各マスの中心の座標へと変換して、0.5秒で移動し表示しています。

0.5秒で x座標を (90 * あか – 180) 、y座標を (90 * あお – 180) に変える

移動したら表示し、「いどうした」というメッセージを送ります。

◆ 【おばけ】当たり判定


うさが移動を終えて「いどうした」のメッセージを送ると、おばけは当たり判定(同じマスに うさ がいるか)を行います。

「いどうした」をうけとったときもし 「うさ」にふれた なら → 音を鳴らして「せいかい!」と表示してから消える
でなければ 「こっちだよ!」とセリフ表示

【子どもたちの課題】うさを動かすプログラムを作ろう!

ここが子どもたちの学習する部分です。組み立てるプログラムはこれだけです。

1. このスプライトがおされたとき
2. あかいばんごう [ 1] あおいばんごう [ 2 ] にいく

おばけがいるマス(例:赤の1、青の2)を目で見て確認し、数字を入れたらうさをクリックし移動させて答え合わせをします。
正解しておばけと同じマスに行ければ「せいかい!」の演出があり、間違えても「こっちだよ!」とおばけが教えてくれるため、子どもたちは何度でも楽しんで数字を打ち直し、試行錯誤をすることができるのです。

教材のアイデア

座標の学習で大切なのは、いきなり「x軸 y軸」や負の数を教えることではなく、「2つの数字(縦と横)を組み合わせると、場所が決まる」という体験を重ねることだと考えています。

課題をシンプルにすることで、プログラミングの組み立てで迷うことなく、「位置の指定という基本の概念」に100%集中できるようにします。意図したマスに移動できた時の演出をさらに工夫すれば、「もっとやりたい」という気持ちにつながるのではないでしょうか。

さらに楽しめる「どうぶつえん」のご紹介

今回ご紹介した教材の基本ルールに、たくさんの動物や豊かな演出、自由なお絵描き要素を加えたのが、うさプロオンラインの「どうぶつえん」教材です。「どうぶつを決められたサクの中に入れてあげる」ミッションや、正解すると光の柱から動物が降りてくる不思議な演出など、子どもたちの興味をくすぐる工夫が盛りだくさん用意しています。

<参考>
◆やさしく座標の基本を学ぶ「どうぶつえん」

<筆者プロフィール>
ユーバー株式会社 代表 中村里香
2017年4月、すべての子どもが楽しく学べるプログラミング教育を目指し、ユーバー株式会社を設立。プログラミング教室運営、クラウド型学習サービス「うさプロオンライン」の提供、教材開発、講師育成支援、体験イベントの開催などを行う。環境に左右されない学びの機会を届けるため、教育現場や企業と連携し活動中。

ご質問・お問い合わせ info@yuber.jp 中村宛(ご質問は該当記事のURLを添えてください)

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