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2023年2月20日

間違いも正解も貴重な教材として共有 生徒同士が学び合う力を育てる

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長沢中学校では、先生ができるだけしゃべらないことを目指し、生徒が「学習リーダー」となってアクティブに授業を進めています。ほかの生徒と考えを共有する「ぶらぶらタイム」なども全教科で実施。生徒たちはいきいきと目を輝かせ、テストへの取り組みや生活面での変化も見られるようです。校長の星野嘉朗先生、藤井亮平先生(数学)、貝塚啓悟先生(国語)、程島綾香先生(理科)、二本木陽夏先生(家庭)に、お話をうかがいました。

<プロフィール>
所在地/神奈川県横須賀市
学校名/横須賀市立長沢中学校
生徒数/363人
1クラスの人数/32人〜33人
特色/横須賀市フロンティア助成研究「生徒が主体的・対話的で深い学びに取り組む授業づくり」に4年間取り組む研究指定校。

◇アクティブラーニングの姿勢は先生たちからはじまる
◇ミライシードで考えを共有し、思考の変容プロセスを可視化する
◇生活面でも「深く考え行動する」生徒に

アクティブラーニングの姿勢は先生たちからはじまる

星野校長先生 長沢中学校では、一人一台端末の導入前、2018年度からアクティブラーニングの手法を取り入れた授業研究を行ってきました。横須賀市教育委員会フロンティア研究の委託を受けて研究指定校としての取り組みです。大きな目的としては、新しい学習指導要領に合わせて、「主体的・対話的で深い学び」の視点から授業を見直すためのものでした。

研究期間の4年をかけて、子どもたちが主体となって授業を進めていくアクティブラーニングの手法を取り入れた授業スタイルに変えてきたのですが、コロナ禍では接触が制限され、なかなか研究を進めることができませんでした。

——ちょうどそのタイミングで一人一台端末の導入が実施されましたね。

星野先生は3年前に長沢中学校に着任。教師達に対してもおおらかな学校経営を

星野校長先生 はい。端末の導入で、離れた場所でも意見をスピーディーに共有できるようになり、ずいぶん助けられましたね。視覚からの情報で理解が深まる生徒も増えたと思います。

星野校長先生 学校の目指す生徒像は「深く考え行動する生徒」です。生徒が自分で考えて取り組む授業のために、ICT端末はとても便利なツールだと思います。もちろん最初は手探りでしたが、我が校の7割が20代、30代の若い先生たちですから、「とにかくやれることからやっていこう」と、得意な先生方を中心に、使い方を工夫して取り入れるようチャレンジしてもらいました。

左から程島綾香先生(理科)、藤井亮平先生(数学)、貝塚啓悟先生(国語)、二本木陽夏先生(家庭)。

星野校長先生 先生達が普段から仲がいいので、学年や教科を越えて、「こんなふうに使えるよ」「こんな使い方が面白かったよ」と共有できたことや、ミライシードが感覚的に扱いやすかったことも大きいと思います。最初は導入に積極的ではなかった40代以上の先生も、生徒達がいきいきしている様子を見て「やってみよう」という雰囲気に変わっていきました。まさに、先生自身も主体的に学び、対話しながら新しい授業の形をつくってくれたと思います。

 

ミライシードで考えを共有し、思考の変容プロセスを可視化する

――具体的にはどのような授業を行なっているのですか。

教科ごとに教科係が2名。毎回その教科には学習リーダーとして司会進行を担当する。

星野校長先生 目指すのは、教師が話さない、教えない授業です。教師が問いを立て、生徒が考え、意見を出し、考えを深め合ってまとめます。生徒が学習リーダーとなって授業を進行し、教師はそのファシリテーターです。これからの予測不能な社会の中で、答えのない課題を自分達で解決していく力を身につけるには、授業も学習者主体で取り組んでいく必要がありますよね。

二本木先生(家庭科) ただ、やはり当初は受け身の生徒が多く、「教えない授業」の実施は難しいところもありました。しかし、教科係を学習リーダーとして司会進行を任せることで、自分達で授業を作っているという意識が芽生えてきたと思います。最近では、授業開始前に学習を始める生徒も増えています。

程島先生(理科) 理科では、課題に対してまず自分で考え、生徒同士で解決する機会を多く作るようにしています。その後、「個人→グループ→全体」の順序で共有し、学びを深めていくのですが、ミライシードのオクリンクやムーブノートは全員の考えが簡単に共有できるので、「教えない授業」には欠かせないツールです。

「粒子のモデルを書き込んでみよう!」に対して、クラス全員の図解が瞬時に共有できる。

――授業を拝見すると、生徒達が立ち上がって自由に移動し、ほかの生徒と話し合う時間も見られました。

藤井先生(数学) 私たちは「ぶらぶらタイム」と呼んでいるのですが、全校、全教科で行なっています。例えば数学の授業では、「ジェットコースターの移動についてグラフにしよう」という問いを扱いました。登る時と降る時のグラフを考え、それを参考にしながら複雑な動きをグラフにしていきます。

まず自分の考えをオクリンクに書いて、それを提出します。間違いも含めて多様なグラフをこちらで選び、ムーブノートで共有します。キーワード集計もできますから、そこで多い意見や面白い意見を拾って提示することもありますね。

それを何度か繰り返すのですが、その過程で必要に応じて「ぶらぶらタイム」をはさみ、立ち歩いて何人かと意見を交換します。友達の意見を参考に自分の考えを再検討するのです。

 

——課題設定も重要なのでしょうね。

藤井先生(数学) 身につけさせたい力と教材の選定は、かなり工夫をしています。授業のスタートラインが同じでなければこのようなスタイルの授業ができません。ジェットコースターなら、数学が得意な子もそうでない子も予想はできます。でも、これが正解という確信は持てない。そんな身近な教材を探しています。

間違っていたとしても、最初から正解に辿り着いたとしても、多様なグラフを見てその背景にある視点を知り、自分の考えを再検討することで考えが変容していく。先生に言われるよりも友達の考えのほうが素直に聞けますし、何よりも楽しいですよね。みんな目を輝かせて集中して考えているのがわかります。

さらに、そのプロセスをオクリンクでポートフォリオとして残すことができますから、生徒自身も考えの変化を振り返ることができますし、私たち教師も、評価の際に思考の変容が目に見えて残るのでとても助かっています。

生活面でも「深く考え行動する」生徒に

——「教えない授業」への転換によって、先生や生徒にはどんな変化がありましたか。

貝塚先生(国語) 生徒と教師の動きの線引きがしやすくなりました。プリントを配る、板書をする、考えさせることなどは生徒の司会でも行えます。生徒が司会をすることで、教師が一人で苦戦している子などの支援に回れるようになり、授業に参加しない子がほぼゼロになりました。

星野校長先生 研究を始める前は、授業中に寝る生徒もいましたし、自分の意見に自信がない子はなかなか表現することができませんでしたが、今では授業自体にスピード感もあり、寝ている暇がありません。子ども達の考える力も伸びて、学習状況調査でも10ポイント上がった教科もあるほどです。

藤井先生(数学) 驚いたのは、テストの無解答率が全体的に減ったことです。どの教科でも、たとえ間違えたり分からなかったりしても、そこから考察する授業が増えたことで、問いに対して粘り強く取り組む生徒が多くなってきたのだと思います。

また、校則の見直しなど、生活面でも活発に自分の意見を持ちながら対話できるようになりました。言われたことをやるだけの生徒ではなく、自分達で考えて話し合う姿が広がっています。研究の成果が生活面でもしっかりと表れてきたのは本当にうれしい限りです。

星野校長先生 長沢中学校の目指す「深く考え行動する」生徒像に近づいていると思います。今、横須賀市内ではまだ長沢中学校だけの取り組みですが、実際にこれだけ子どもたちが変わってきているのは本当にうれしいことです。この形を横須賀市のスタンダードとして広げていきたいと考えています。

ベネッセでは、ICTを活用し教育をアップデートしようとチャレンジする先生・組織を応援し、みなさまの取り組みを全国に広めたいという思いから、「ミライシードアワード2022」の開催を決定。「ミライシードアワード2022」では、ご紹介した実践のようなICTを活用した新たな教育の在り方を広く募集しております。(エントリー期間は2/28(火)まで)。エントリー概要は下記のURLよりご確認ください。

ミライシードアワード2022

※取材の内容は2023年1月時点の情報です。
※掲載にあたり一部の図版を編集しております。

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