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2014年4月30日

文科省/「ICTを活用した教育の推進に関する懇談会」第1回を開催

文部科学省は25日、第1回目となる「ICTを活用した教育の推進に関する懇談会」をKKRホテル東京で開催した。

挨拶をする清水康敬座長

懇談会は、「学びのイノベーション事業」の成果を踏まえ、ICT教育の推進に向けた有識者による意見交換などを行うために設置。設置期間は2014年4月10日から2015年3月31日まで。

第一回目では、「ICTを活用した教育方法の導入・促進」「教員のICT活用指導力の向上」「ICT教育環境の整備の推進」という3つのテーマに対して、有識者たちが意見を発表した。

冒頭で座長の選任を行い、東京工業大学の清水康敬監事が就任。

続いて、文科省がICT教育のこれまでの取り組みについて報告。「学びのイノベーション事業」の成果報告や、学校のICT環境の整備状況、教員のICT活用指導力の状況などを紹介した。

意見発表では、まずベネッセ教育総合研究所の新井健一理事長が、ICT教育に取り組む自治体は増えてきているが、どう取り組めばいいのか悩むケースも多いとし、知見を整備し、情報提供を支えていく必要があるのではないかと語った。

信州大学学術研究院教育学系の東原義訓教授も、自治体がICT環境を整備するのに参考にするものがなく、役立つ情報を作っていきたいと述べたほか、文科省が作成した教員のICT活用指導力に関するチェックリストには協働学習が入っていないと指摘。

東北大学大学院情報科学研究科の堀田龍也教授は、ICT教育の環境を整備する根拠や、評価の仕方などを整理する重要性があり、教育指導要領に整備の根拠となる記述も必要ではないかと語った。

立命館大学教育開発推進機構の陰山英男教授は、ICTを活用した“方法”ではなく、“教材”を考える必要があると強調。さらに、デジタルで行えることはデジタルで行い、学び合いなど人にしかできないものを人が行うことで、学習の体験が変わってくると続けた。

慶応義塾の國領二郎常任理事は、子どものプライバシーを守る環境や、サポートスタッフがいる体制などを整備しながら、教員が創意工夫できるようにすることが我々の目標なのではないかと発表。

そのほかに、佐賀県教育委員会の福田孝義副教育長、東京大学大学院教育学研究科の市川伸一教授、CANVASの石戸奈々子理事長、日野市立平山小学校の五十嵐俊子校長、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の大川恵子教授、東京大学 大学総合教育研究センターの三宅なほみ教授、教員研修センターの高岡信也理事長、が委員に名を連ねた。

今回の意見を整理し、5月中旬に第2回目の懇談会を開催する。

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