2014年3月19日
ICTE/学芸大附属高と「映像制作」テーマにセミナー開催
情報コミュニケーション教育研究会(ICTE)は、東京学芸大学附属高校とコラボレーションし、教科「情報」をテーマにした「ICTE情報教育セミナー」を14日に開催した。
東京学芸大学附属高校では、1年生の教科「情報」の授業で、学校を紹介するCMを生徒たちが制作。完成した作品を発表する「附高CM Award」を開催し、優秀作品の選定や、プロのクリエイターによる講評を行っている。今回のセミナーは、「附高CM Award」とのコラボレーション。
前半は「附高CM Award」で、生徒たちの作品を上映し、ケイプラス 酒井裕司氏、創英 大野晃正氏が講評した。構成や間の取り方などプロのクリエイターからの意見を、生徒たちは真剣な面持ちで聞き入った。
続いて、「ICTE情報教育セミナー」が行われた。
まず、東京学芸大学附属高校の森棟隆一教諭が、「附高CM Award」を含めたCM制作などの授業実践例を紹介。知的財産権に関するレポートを一学期に提出させると、利用者視点の身勝手な意見が多いが、CM制作などを通して、生徒たちがクリエイター側に回ることで変わっていくという。また、生徒が自ら出演者交渉や、著作権の許諾申請などを行うことで、社会との接点を見出せると、授業の効果について語った。
「映像制作やメディアを通して情報を学ぶ意義」をテーマにしたパネルディスカッションでは、参加者同士が意見を交わし合った。
武蔵大学の中橋雄教授は、映像制作やメディアを教育に取り入れることで、情報の送り手と受け手の関係性、コミュニケーション能力、協同やチームワーク、著作権などについて学べると、その意義について語った。一方、授業での映像制作には、機材や教員のノウハウの不足などの課題があるとした。
神奈川大学附属中・高等学校の小林道夫教諭は、NHKクリエイティブ・ライブラリーの無料動画を使い、30秒の物語を作っていくという自身の授業を紹介。5000本以上の動画をWeb上で編集できるため、撮影機材などがなくても取り組めるという利点があるという。
「附高CM Award」で講評を行った経験から、大野氏は、生徒たちがコンセプトなどを書いたエントリシートは似ているものが多かったので、途中で発表を行い、内容を見直す機会を作ってもいいのではないかと提案。酒井氏は、違ったタイプの人間同士がうまくかみあうことで、良い作品を作ることができると映像制作のポイントを述べた。
参加者からは、グループワークで生徒一人ひとりをどのように評価するのか、という質問があがった。森棟教諭は、毎回の活動報告を専用のノートにつけさせ、8割はその報告をもとに、2割は完成した作品で行うと説明。他の参加者からも、生徒たちに互いの貢献度を順位付けさせる、SNSに活動報告を書き込ませるなどの実践例が紹介された。
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