2024年3月27日
他校の取り組みが分かる!浦和実業学園高等学校のICTを活用した授業実践事例『国語』を紹介
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基礎文法の内容確認の授業
ClassPad.netを活用した、生徒を飽きさせない試み
浦和実業学園中学校・高等学校 〈埼玉県〉 田渕直弘 先生 教科:国語 指導学年:二年生
校訓
実学に勤め徳を養う
学問のための学問ではなく、実社会に出て役に立つ学問、実学とは何かを模索しながら教育を行ってきました。世のため人のために尽くす人間の育成を目的とし、挨拶や感謝、奉仕、反省の気持ちを持つ『徳育』にも力を入れております。
ICT教育の課題・テーマ
生徒の主体性を培うためのアクティブラーニングやICT教育
新しい学習指導要領では、『主体的・対話的で深い学び』が掲げられています。実社会で役立つスキルを身につけるためには、アクティブラーニングやICT教育を用いて、生徒の主体性を培っていく必要があると考えています。学びにおいては、教室で生徒同士で意見を出し合ったり教師とやり取りしたりする協働学習が非常に重要であり、オンライン会話ツールを使った画面越しの授業ではなく、学校でみんなが顔を合わせて集まることの意味に繋がってくると思います。
知識を吸収しそれを深めていくには、自学の姿勢が欠かせません。その姿勢が学力の向上に繋がります。その自ら学ぶ姿勢作りは、これまでは家庭学習あるいは塾や予備校といった学校以外のところに任されていましたが、ICTの活用により、学校の授業と家庭を連結できるようになりました。これは非常に効果が大きいと思っています。 当然、協働学習に不慣れなタイプの生徒もいますので、そのような生徒たちをどうサポートしていくかが課題となりますが、教師側の工夫により、かなり改善していると思います。
端末整備状況
本校では公務のDX化を推進するなかで、4年前から教職員にiPadを配布しており、職員会議の完全ペーパーレス化を実現しました。印刷や製本の手間が無くなり、働き方改革に繋がっていると思います。 生徒は3年前から入学時にiPadを購入してもらっていますので、今年度は全生徒が1人1台のiPadを持っている状態です。
ClassPad.net導入に至った経緯と理由
言葉の力を効率的に育むことができるオンライン辞書機能
勉強する上で一番大事なのは言葉だと思っています。特に最近の共通テストでは、全ての教科で読解力が問われていますので、言葉の力を育む必要があります。
また、試験だけではなく、他者とのコミュニケーションや自分の考えを深めていくプロセスにおいても、人は言葉を使っています。豊富な言葉を持ち、それを自由に操って考えを深めていくことが一番大事だと思っています。
ClassPad.netを導入したことで、言葉の力を育むことの効率化が図れております。生徒たちがClassPad.netのオンライン辞書機能を活用し、「これはどうなんだろう」と言葉に興味を持ち、次々と関連した言葉を短時間で効率よく容易に調べられる。そういった点が非常にありがたいツールだと思っています。
授業の流れとClassPad.netの活用方法
STEP1
授業の中で使う基礎的な内容を小テストで確認。
STEP2
音読したデータをClassPad.netで提出。
音読で生徒の緊張をほぐしつつも、提出の緊張感をもたせる。
STEP3
本題となる助動詞「らむ」の識別について、生徒が発表。
STEP4
発表内容に対する足りない部分、補足説明が必要な部分を授業として展開。
宿題や自宅学習でのClassPad.netの活用機会
生徒の自宅学習として通常の宿題にClassPad.netを活用しています。
また、授業内で出した課題が終わらなかった場合や、次の授業の材料として使うための資料作成にも自宅で活用してもらっています。それを学校で確認し、授業の中で活用するということを意識的に多く行っています。
導入前と導入後の変化
積極的に発言するのが苦手な生徒の意見も把握できるようになりました。
クラスには、やはり消極的な生徒が一定数います。今までその生徒たちは、なかなか声を出して自分の意見を言うことができませんでしたが、ClassPad.netを導入してからは、そのような生徒たちが自分の意見を積極的に発信してくれるようになりました。
それぞれの生徒がどのようなことを考えているのかを理解できるようになり、その生徒たちに寄り添った形で授業が展開できるようになったことが一番大きなポイントだと思います。
お気に入りの機能・使い方
デジタルノート機能全般が気に入っています。
一方的な授業では、なかなか生徒の力にはならないと考えています。
教員が知識や考え方を教えることはもちろんですが、それらを使って生徒が辞書で自主的に言葉の意味を調べたり、インターネットを使って外の世界にその知識をつなげていく作業ができることによって、いままで点で覚えていたものが、線としてつながる。 それが本当の力になると考え、これからも積極的に活用したいと思っています。
ClassPad.netを使用した今後取り組みたい授業
ClassPad.netなら、理想とする授業を目指せます。
教員はその場を管理するだけで、生徒が自主的に疑問点を探し、その疑問点を解決するために取り組んでいく。
これが私の考える授業の理想型の一つです。そういったことを実現できるのがClassPad.netだと思っていますので、今後もその理想の実現に向け活用していきたいです。
生徒に聞いた、ClassPad.netの「良いところ」
ClassPad.netのデジタルノート機能で、自分の考えをまとめるようになりました。ふせんに、写真や参考サイトのURL、オンライン辞書機能で調べたこともそのまま貼ることができるので、ノートがとてもまとめやすいです。そのノートを授業やテスト前に見て、復習に活用しています。
また、授業で終わらなかった課題を家に帰ってから終わらせて提出することができるようになりました。授業中に分からない単語が出てきた時でも、授業を受けながら自分で調べることによって、しっかりと授業についていけます。
《教師、自治体、学校関係者の皆さまへ》
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