- トップ
- STEM・プログラミング
- 千葉大がスパコン「京」で太陽最古の謎解決に王手
2016年3月28日
千葉大がスパコン「京」で太陽最古の謎解決に王手
千葉大学大学院理学研究科の堀田英之特任助教らの国際チームは25日、スーパーコンピュータ「京」で可能になった超高解像度計算により、太陽活動11年周期を作るような大規模な磁場構造を生成・維持するメカニズムを世界で初めて解明したと発表した。本研究成果は、米科学誌『Science』(25 March 2016, VOL. 351)で発表した。
太陽には黒点という強磁場領域があり、その科学的観測はガリレオ=ガリレイが400年以上前に始めて以来、現在に至るまで継続されている。この黒点数は11年の周期で変動しているが、そのメカニズムは未だ明らかになっておらず「太陽最古の謎」と呼ばれているという。
また、1600年代中頃から70年程度黒点がなかった時期があり、その期間には地球が寒冷化していたことが示唆されている。謎の解明は地球環境を考える上でも急務だという。
太陽内部は乱流で占められており、この乱流運動が磁場を生成していると考えられていおり、太陽内部に存在する高度なカオス的運動をする小スケールの乱流の中から、 11年の周期を生み出す秩序立った大規模磁場を生み出す過程が大きな謎だった。
今回、スーパーコンピュータ「京」のような大規模計算機を効率的に扱うために、研究チームが独自に開発した計算法「音速抑制法」(*1)を利用することで可能になった超高解像度計算により、カオス的小スケールの乱流から大規模な磁場を生成するメカニズムが明らかになった。
計算では、カオス的状況を維持しながらも10年スケールの磁場活動の周期を再現した。超高解像度計算では小スケールの磁場生成が活発になることで流れ場を強く抑制し、秩序立った大スケールの流れのみが許されるようになり、その結果、カオス的な状況の中でも秩序立った磁場が生成されることが明らかになった。
*1:「音速抑制法」とは、計算負荷軽減のために実効的な音速を遅くする方法である。 これまでの手法に比べて大規模計算機を効率的に使える。
最新ニュース
- 2025年度(令和7年度)大学入学共通テスト 問題・回答速報・解説サイト情報サイト情報(ベネッセ/駿台・東進・河合塾・朝日新聞・中日進学ナビ)(2025年1月11日)
- 教育ネット、徳島県立全学校に「おたすけ学校AI」を実証導入(2025年1月10日)
- コドモン、岩手県奥州市の保育所7施設にICTサービス「CoDMON」導入(2025年1月10日)
- 約4割の学生が「5社以上」のインターンシップなどに参加 =学情調べ=(2025年1月10日)
- タイパ・コスパの高い「オンライン学習塾」が共働き家庭の支えに =オンライン指導塾そら塾調べ=(2025年1月10日)
- 受験は親にとっても大きな挑戦、受験生の負担を気遣う親が行う「見えない応援」とは =ジョンソン調べ=(2025年1月10日)
- リスキリング支援サービス「Reskilling Camp」、企業におけるリスキリング施策の実態調査(2025年1月10日)
- 社会構想大学院大学、「教育CIO養成課程」を2月に開講 ICTを活用した教育改革のリーダーを育成(2025年1月10日)
- アイディア高等学院、「個性に合わせた能力向上」をめざした教育を開始(2025年1月10日)
- 三信電気、日建学院の出席確認システムに顔認証の仕組みを導入(2025年1月10日)