2017年5月24日
0~2歳までにスマホに接触する乳幼児は47.0%
MMD研究所は23日、マカフィーと共同で「スマートフォン利用者の実態と生活変容について」と題するホワイトペーパーを発表した。
両社は2016年3月から1年間、スマートフォン利用者に焦点をあてて利用実態を調査。総まとめとして、マカフィーの執行役員青木大知氏とMMD研究所所長の吉本浩司氏が、共同調査から見えてきたスマートフォン利用者のライフスタイルの変化と今後のサービスプロバイダがあるべき姿に関して3月14日に対談を行い、ホワイトペーパーを作成した。
調査は乳幼児・中学生・高校生・女性の4つの属性に焦点をあてて行われた。
「乳幼児スマートフォン利用実態調査」では、0~2歳までにスマートフォンに接触する乳幼児は47.0%という結果。子育てをする母親にとってスマートフォンは「子育て手助けツール」にもなり、子どもが手に取ると「子どものおもちゃ」にもなり得る。母親が「どのような理由や心情でスマートフォンを子どもに触らせているのか」「子どもに触らせるスマートフォンにあってほしい機能」などの調査から、今後のモバイル業界が取り組むべきことが話し合われた。
中学生のスマートフォン所有率は40.9%で、多くの子どもがこの時期にスマートフォンを持ち始めることがわかる。中学生を持つ親にとって、子どもにスマートフォンを持たせることは「安全の担保」という意味を持ち、それが親の子離れ、子どもの親離れのきっかけになるのではないかとの観点から対談が行われた。
「高校生スマートフォン利用実態調査」では、高校生は大人と同じようなスマートフォンの使い方をしているのではないか、その一方で、デメリットを最低限に抑えるためのITリテラシーや道徳観・倫理観も必要になってくるのではないかとの点から、子どもと大人の狭間にいる高校生に企業としてなすべきことを考えた。
女子高生、女子大生、20~30代の独身女性、30~40代の既婚女性に訊ねた調査では、世代ごとにさまざまにスマートフォン利用の違いがあることが明らかとなった。それぞれ自分に合った使い方を模索し、上手に利用している印象があるが、共通して見られたのはセキュリティに対する不安。その思いに対して対策を講じてもらえるよう、企業にはますます情報発信の必要のあることが窺えた。
以上の調査から、世代で利用用途も違えば、意識やリテラシーも大いに異なる。幅広い層がスマートフォンを利用している現状で、企業は1つの解決策ではなく、段階的に解決策を用意することが必要になってくる、と報告はまとめている。
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