2021年9月1日
健康も守るBenQの「電子黒板」で普段の講義をバージョンアップ/原理から学ぶ学問塾VERITAS
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卒業生の2人に1人が東大・京大・東工大または医学部へ進学している塾、VERITAS。生徒は理系志望が全体の8割を占めるという。同塾がトライアルとして導入したBenQの電子黒板について、授業で取り入れてみた使用感やメリットなど、先生と生徒のみなさんに話しを伺った。
授業のプラス効果を探ってトライアルで導入
VERITASの普段の講義は、ホワイトボードを使って先生が解説する指導スタイル。生徒は、端末などICT機器は使用せず、ノートとペン、テキスト教材を使って学習を進めている。そうした中、同塾はBenQの電子黒板「RP7502」を導入して3週間のトライアルを実施した。物理、生物、英語の3教科で試用したという。記者は、高校3年生の物理の授業を見学した。
この日の授業では、ホワイトボードに演習問題が記され、その解答の場として電子黒板が活用されていた。電子黒板の「ホワイトボード機能」を使って画面を縦に3分割したパネルに、3人の生徒がそれぞれ解答を同時に記入していく。文字や図を、付属のペンや指先で書き込んでいる。明るい室内でも電子黒板に表示された文字や図ははっきりと見えやすく、後方の席からでも視認性が高い。
授業を強力にバックアップ、健康にも配慮した電子黒板
VERITASがトライアルで導入した「RP7502」は、BenQの教育向け電子黒板RPシリーズの1つ。75型の大画面でスタンド付きのインタラクティブ・フラットパネルだ。スマホやタブレットを扱うように直感的に操作できる。
先述の「ホワイトボード機能」はもちろん、生徒や先生が個別に端末を活用している場合、それらの端末と電子黒板をワイヤレスに接続し、端末の画面を電子黒板上に映し出して、生徒の回答を共有できる「ワイヤレス投影」の機能もある。離れた場所から電子黒板へ書き込み(ホワイトボードの機能の一部)できるため、席を移動することなくスムーズな授業展開が可能だ。
書いた後は、データを本体に保存できる「QRコード保存機能」もある。その名のとおりQRコードで保存でき、端末で読み取ればPDFや画像としてWebブラウザで開くことができる。保存・共有に便利だ。
Webブラウザの動画の視聴ももちろん可能。USBなどに収録した動画の再生もできる。各種の接続端子は画面前面の下部にあり差し込みが簡単だ。スピーカーとマイクも搭載されており、映像の音声が教室全体で共有できるほか、画面の録画や音声の録音もできるので、欠席した生徒や授業の復習用に活用できる。その他にも「できること」が満載である。授業に便利で豊富な機能がさまざまに装備されているうえ、迷うことなく使いやすい設計が魅力的だ。
さらに、健康への配慮も忘れない。BenQの電子黒板ならではの特長に、「日本初SIAA認証の抗菌ガラス搭載パネル」「空気品質センサー」「アイケアソリューション」といったテクノロジーの採用が挙げられる。長期使用でも耐久性が高い銀イオンの多層コーティングを使用した「抗菌ガラス搭載パネル」は、パネル表面に付着する細菌の繁殖を抑制、教室での細菌の拡散を防ぐ。「空気品質センサー」は、教室内の温度、湿度、CO2、PM2.5の測定が可能。「アイケアソリューション」は、画面のちらつき防止、ブルーライト軽減の機能が画面に近づくと自動的に作動し、眼精疲労などから目を守る。
「従来の指導法×電子黒板」で理解が早く深く変わる
トライアルのきっかけについて、VERITAS執行役員の前嶋敦子さんは、新しい学習法に寄せる期待と、より学びやすい授業づくりへの思いがあったと語る。「これまで授業はホワイトボードしか使っていません。そこに電子黒板を導入することで、どのぐらい授業にプラスになるのかを見てみたいとの思いからトライアルを決めました」。現在のところ、生徒に個別で端末を持たせることは特に想定していないという。
具体的な使い方について、物理と化学を担当する理科主任講師の小林千騎(こばやしかずき)先生は、電子黒板は従来のホワイトボードと併用して活用したと話す。「主にネットに繋いで動画を見せたり、シミュレーションをグラフィックで見せたりして使いました。普段の授業は基本的に板書で、講義した内容を生徒がノートに書き写します。それをアシストする役割として電子黒板を活用した形です。物理では今『波』の授業をしていますが、『波』の絵は書けてもそれを動かすことはできません。そこで動画に頼った部分は大きいですね」。
小林先生は、授業を進める中で手応えを感じたという。「電子黒板を設置した教室には実はプロジェクターがあります。単に動画を流すだけならプロジェクターでもいいのですが、電子黒板では動画を停止してそこに直接説明を書き込めることが最大のメリットだと感じました。それと、起動の早さ。ワンタッチで簡単に使えるのでハードルが低いです」。また、複数人が使用する観点からは「特に抗菌は安心感が全然違います。生徒にも使わせやすいですね」と語る。
また、今回は試す機会がなかったが、書いたものを録画できる機能に興味を持ったという。「全教室に電子黒板を導入すれば、板書を全て残しておくことができてそれは随分と有効だろうと思います。今、欠席した生徒には、出席した生徒のノートのコピーを渡していますが、そうした対応にも効率的で良さそうですね」。
上がるモチベーション、捗る学び
これまでにない授業体験の新鮮さもあり、生徒たちは電子黒板に興味津々だという。
高校3年生のAさんは、「授業は先生からの一方通行になりがちですが、電子黒板で先生と生徒とのやり取りが生まれたと感じます。物理は新しく学ぶ時に、理論や数式だけだととっつきにくいし、わかりにくい。でも、電子黒板でグラフィックを視覚的に見ると理解が早くなるし深くなります。生徒同士で指摘し合うことも増えて、解き方や考え方が教室全体で共有しやすい雰囲気になりました。議論が白熱したりします」。Bさんもクラスに変化を感じている。「みんな電子黒板を見たことがなくて、最初は落書きしていじっていました。だんだん会話が発展して、じゃあ今日の演習問題の答えをここに書いておくかと解説を自分たちで書いたりして(笑)。みんな以前よりしっかり問題を解いてくるようになりました。今やっている『波』の単元は、図での解釈が頻繁に出てくるので、動画だと捉えやすいことが本当に多いです」と、生徒にとってプラス効果は確実に現れているようだ。
今後は、特に演習問題で双方向性を重視した電子黒板の活用をしてみたいという小林先生。将来的には個別端末の導入にも前向きだ。トライアル中は端末と電子黒板を連携した活用の場面はなかったが、同塾のように端末を必ずしも使わなくても、単元のねらいに合わせて生徒の学びをサポートし、理解の解像度を上げる授業は可能だ。一方で、生徒の所有率が高いスマホを使って電子黒板と連携させ活用している高校の事例もあるという。どのようなスタイルにも、生徒の学びの進展に最大限に寄与するBenQの電子黒板。自校の状況や方針、理想形に合わせて活用してみてはいかがだろうか。
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