2022年3月7日
遠隔コミュニケーションも実現、電子黒板「ミライタッチ」で叶える理想の教育/邑楽町教育委員会(群馬県)
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群馬県南東部に位置する邑楽町(おうらまち)。ICT機器の活用による「個別最適化な学び」や「主体的・対話的で深い学び」への授業改善をはじめとした、未来につながるICT教育を推進している。GIGAスクール構想によるICT教育環境の充実に、町内の小中学校にインクルーシブ電子黒板「ミライタッチ」(さつき提供)を導入した。整備までの経緯や現在の活用状況、表れてきた効果などについて、邑楽町教育委員会 大芦 純 指導主事(学校教育課 課長補佐)、髙橋 克徳 課長補佐(学校教育課 庶務係)、網倉 雄二郎 主任(学校教育課 庶務係)と邑楽町立長柄小学校 小林 淳一 校長、佐藤 和良 教頭、和田 圭輔 教諭(6年生・英語)に話を聞いた。
町内の小中学校に電子黒板「ミライタッチ」を導入
邑楽町には小学校4校と中学校2校がある。GIGAスクール構想により整備した全児童生徒用Chromebook1,888台を2021年5月から活用しているが、教師たちにICT機器に慣れてもらう目的で、それ以前の2020年12月に電子黒板「ミライタッチ」66台を全ての普通教室に整備した。
大型提示装置として従来からプロジェクターを各校に数台、電子黒板は各校で1台ずつ使用していたが、1人1台端末となることを機に教育環境の充実と新しい学びを支援する機能を持つ電子黒板が必要と考え、一斉導入に踏み切った。
髙橋課長補佐は、「ある学校から現在の電子黒板の機能がとても良いとの情報を聞きました。インターネットで調べていたところ『ミライタッチ』を見つけたので問い合わせました。その後、デモを依頼し、実際に触ったところ、操作にストレスがない。端末との連携やインターネットへの接続、Zoomが使えるなどの機能の充実さや使い心地の良さにとてもよい印象をもちました」と当時を語る。
新しい学びを支える充実の機能、軽く動かせて形もスタイリッシュ
小林校長と佐藤教頭は、「個別最適な学びや協働的な学びに、1人1台端末と電子黒板が必要だと強く感じています。一斉授業では捉えきれない子ども一人ひとりの学びの特性や良さ、それがICT活用によって全体授業の中で捉えることできる。当校で『ミライタッチ』を最初に使ったのは昨年3学期の始業式。全クラスに『ミライタッチ』でZoomを立ち上げて準備してもらうところから始まりました」と振り返る。
当初、学校現場からはその大きさに戸惑う声があったという。和田教諭は、「私もその1人だったかもしれないです(笑)。皆さん“教室はただでさえ狭いのに”と。ところが、使ってその便利さに気づくと面白いぐらいにそれを言う人はいなくなりました」。実際のところ大きな画面にも良さがある。教室の一番後ろにいる児童にも、内容が鮮明に大きく提示できてとても見やすい。
端末との接続のしやすさも魅力だ。「Bytello Share (旧称 ScreenShare Pro:画面共有アプリ)を使って6桁の番号を端末に入力すればミライタッチと数秒で接続できます」。教師が教室に入り端末を開くと、子どもたちが率先して「233・・・」と番号を教えてくれることもあるのだという。
網倉主任は、「これまでなら接続はHDMIなどの有線。それだと指導する先生の位置が決められてしまいます。今ではワイヤレス。時間をかけずパッと授業も始められる。それがこの1年で当たり前になったのは想像以上に活用されていて嬉しいですね」と明るい表情を見せる。
形状では、モニターを支えるスタンドに利便性を感じるという。「キャスターのロックを外せば軽くすーっと動かせます。後ろに何か教材を置いていても、簡単に取り出せるし仕舞えます」(和田教諭)。大芦指導主事も「教室に設置した時に先生が動きやすいものでないと困るのと、子どもたちがぶつかったりケガをしたりするのも困ります。そうした面でも『ミライタッチ』のスタイリッシュさはすごくポイントが高いと感じています」と好感触の様子だ。
5年生が中学生に英語で質問、教室をつないで遠隔授業も実現
児童も教師も「ミライタッチ」を様々に使いこなしている。たとえば、児童が手書きしたシートを本人に発表して欲しい時。児童自身が端末のカメラでシートを撮影、その画像データを読み取ってPDFに変換する機能を活用して電子黒板に投影。電子黒板のマーカー機能などで伝えたいポイントを示しながら発表するといったことを、子どもたちは難なくこなすという。
また、遠隔交流の機会もこれからは増えていくだろうという。「子どもたちは1人1台端末を持っているので遠隔のやりとりはできますが、小学生で交流先の相手と1対1の状況は教師の管理から離れすぎてしまいます。そこで、電子黒板につないで相手をドンと映せば、対全員でその人の話を聞いたり、クラスの中の誰かが質問したりできます。先日は6年生の総合的な学習の時間で、小林校長に校長室からコメントを発信していただきました。こうした遠隔のコミュニケーションでも1つの大きな画面をみんなで共有する使い方がとても良いと感じます」(和田教諭)。
他校との遠隔交流も既に実現している。町内の中学1年生のクラスとオンラインでつないだ英語の授業だ。「5年生が1日の生活を英語で話す。中学生はどういう生活をしているんだろうねと。中学校に上がるのは2年後だから中学生に聞いてアドバイスをもらおうという単元です。5年生はまず英語で話せるように勉強して、いざ本番で中学生に質問。中学生はその場で答えてくれました。『ミライタッチ』がなければできなかったことです」。その時の授業風景を撮影した動画を見ると、電子黒板を前に、年上の中学生たちと向き合って英語でのやりとりに大いに盛り上がる児童の様子が伝わってきた。「子どもたちの集中力が違いますね」と大芦指導主事。網倉主任も「音声も綺麗に聞き取れますし、革命ですね」と感嘆する。
授業準備の軽減や効率化で気持ちの余裕も生まれた
「ミライタッチ」の活用は教師の業務改善にも効果を発揮している。和田教諭は、授業準備が減って精神面の負担感が軽くなったという。「以前は、授業が始まる5分前には教室に行ってプロジェクターなどセッティングしていました。準備の間も子どもたちは容赦なく話しかけてくるので対応も大変です。投影までに時間がかかったり、光の加減を調整したり、位置を変えてサイズを直してピント調節も毎回で、心が折れるような。『ミライタッチ』が来てからそれがなくなりました。毎授業で数分の時短だとしても、それが毎日生まれるだけで教員の気持ちは違いますし、授業の流れも変わる。その数分が子どもと向き合う時間に変わるわけですから」。
授業中も、「教科書の160ページ、21行目と言って、パッと見ることができる児童は案外多くありません。でも電子黒板でここを見てと操作してズームすれば簡単です。シンプルですがそれが授業の1、2分を短縮させる。その効果は大きいです。授業時間は変わらないですが、電子黒板と端末が教師の授業の“体感”を、プラス7分、10分生み出すぐらいの価値を感じます」。用紙の使用量も減ってきた。「印刷室にこもればそれだけ時間を要しますが、それもない。端末にデータを入れておけばエコで経費削減にもなる。良いことだらけです」。
コロナ禍にも有効、あらゆる教育活動をより良くするために
現在、各教科をはじめ学級会や委員会、本来であれば体育館などに集合して実施する行事などにも電子黒板を活用している。地域の方々による読み聞かせの活動や保護者への教育報告にも電子黒板が役立っているという。校内はもとより、地域の関係者からも好評を得ており、同校にとって今や電子黒板は不可欠な存在だ。
また、毎年恒例の町内全6校による「いじめ防止子ども会議」でも電子黒板が役立った。2020年度はコロナの影響によりリアルでの開催ができなかったものの、各学校と役場をオンラインでつなぎ、各学校から代表の子どもたちが発表する姿を電子黒板に映し出すことで、多くの人々が観覧できたという。大芦指導主事は、こうしたイベントにも活用できて良かったと明かす。「コロナ禍でも子どもたちがしっかりやっている姿を伝えられました。ミライタッチがあったからできたことです」。
前述のとおり、当初、電子黒板は普通教室のみ導入したが、実際に活用を重ねて多くのメリットを実感したことから「どの教室にもあるのがベストだろう」と特別教室への追加整備も行ったという。同町における現在の導入数は77台となった。
1年でこれほどまで活用できるのかと驚いたという小林校長。今後もさらに先進的な取り組みを全教職員で学び合い、個別最適な学び、協働的な学びの実現に向けて、理想の教育を推進していきたいという。
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