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2022年3月30日
Shamrock Records、難聴者・ろう者のコミュニケーションツールを4つの学校に無償提供
Shamrock Recordsは28日、ろう者・難聴者などの音が聞こえにくい人とのコミュニケーションを円滑にするツールとして、音声認識技術を使って声を文字化するアプリ『UDトーク』と組み合わせて活用できる透明ディスプレイ「Raelclear(レルクリア)」を、4月から国内の学校4校に1年間無償で提供することを発表した。
「Raelclear」とUDトークとつなぐだけで、透明ディスプレイで会話相手の表情や口元も視界に入れつつ字幕表示も見ることができるため、より自然で無理のないコミュニケーションが可能となる。
今回、同コミュニケーション支援ツールを提供するのは、東京都立葛飾ろう学校、山形県立山形聾学校、青森県立青森聾学校、大阪府立だいせん聴覚高等支援学校。
これらの学校は、すでにUDトークを授業や日常生活の中で使用していた。通常のディスプレイを使用し、UDトークの認識した字幕を表示した授業などを行われていたが、生徒に向けてディスプレイが置かれているため、授業を行う側の先生が表示される内容を確認するためには、都度ディスプレイの前に移動したり覗き込んだりしなくてはいけなかった。
また、難聴者やろう者は、相手の口の動きを手がかりにして話を掴む方法を使っていることもある。現在はマスクをしているための問題もあるが、唇だけでなく、目の動きや表情や頷きなども含めてコミュニケーションの手がかりにしているため、字幕越しに相手の表情が見えることは、理解にとって大きな優位性があるという。
UDトークは、コミュニケーション支援・会話の見える化アプリ。コミュニケーションの「UD=ユニバーサルデザイン」を支援するためのアプリだという。「音声認識+音声合成」機能を使った視聴覚障害間コミュニケーション、「多言語音声認識&翻訳」機能を使った多言語コミュニケーション、「漢字かな変換や手書き」機能を使った世代間コミュニケーション、これら3つのコミュニケーションを実現する。1対1の会話から、多人数の会話や会議まで、オンラインでもオフラインでも幅広く様々な人とのコミュニケーションに活用できる。
「Raelclear」は、ジャパンディスプレイの開発した、バックライトがなくても表示が可能な液晶ディスプレイ。透明度はガラスとほぼ同等の84%を誇り、ディスプレイ越しに会話している相手の表情や口元もしっかり見える。これにより、ろう者・難聴者の人が、文字を見ながら相手の表情を同時に確認することができるため、より自然で円滑なコミュニケーションが可能となる。
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