2022年8月31日
チャイルド・リサーチ・ネット、「子どもの生活に関するアジア8カ国調査」の結果発表
ベネッセコーポレーションの社内シンクタンク「ベネッセ教育総合研究所」が運営を支援する「チャイルド・リサーチ・ネット」(CRN)は30日、日本を含むアジア8カ国の5歳の子どもをもつ母親1973人を対象に実施した、「子どもの生活に関するアジア8カ国調査2021」の結果をまとめ発表した。
同調査に参加したのは日本、中国、フィリピン、マレーシア、台湾、インドネシア、シンガポール、タイの8カ国。
各国の共同研究者とともに、子どもの「ウェルビーイング」(心身の良好な状態、幸福)の状況と、その実現に必要と考えられる「レジリエンス」(困難な状況に適応して回復する力)に着目し、国際比較を通して共通点や相違点を見出した。

調査結果によると、8カ国共通で、子どものウェルビーイングにレジリエンスが関連していることが分かった。レジリエンスを育むことが、子どものウェルビーイングの実現に重要で、レジリエンスが高いほど、子どものウェルビーイング得点が高くなっている。

また、日本では、①母親の応答的な養育態度、②母親の子育て肯定感、③園(保育者)のサポート、④デジタルメディア使用時の母親のサポート、⑤遊べる友達の数が、子どものレジリエンスに関連していることが判明。
①~⑤の各項目を高群・中群・低群に分けて群ごとに子どものレジリエンス得点を比較すると、高群の方がレジリエンス得点が高いという結果が得られた。

さらには、日本以外でも多くの国で、①母親の応答的な養育態度、②母親の子育て肯定感、③園(保育者)のサポート、④デジタルメディア使用時の母親のサポートが、子どものレジリエンスに関連していることが分かった。
①母親の応答的な養育態度と③園(保育者)のサポートは日本を含む5カ国で、②母親の子育て肯定感と④デジタルメディア使用時の母親のサポートは日本を含む4カ国で、子どものレジリエンスに関連していた。
この調査は、アジア諸国にみる「ハッピー&レジリエントな子どもをどう育むか」をテーマに、アジア8カ国の都市部および近郊に住む、5歳(園児)の子どもがいる母親1973人を対象に、2021年8月~11月にかけて、アンケート(オンライン/質問紙)を取って実施した。
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