2025年3月13日
家庭・児童生徒との連絡、ICTを活用する学校がこの3年で増加=School Voice Project調べ=
School Voice Projectは12日、全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員58人を対象に実施した、「家庭・児童生徒との連絡のICT活用状況に関するアンケート調査2025年ver.」の結果をまとめ発表した。

同NPO法人では2022年に、教職員61人を対象に同様のアンケート調査を実施しており、今回は、前回調査から約3年経った今、家庭や児童生徒との連絡・やりとりの手段としてのICT活用状況がどのように変化したのかを、教職員に改めて実情を聞いた。

それによると、勤務校で、「家庭・児童生徒との連絡手段として」アプリやメールなど、ICTの活用が行われているものを聞いたところ、前回調査と比べて、ほぼすべての項目で「活用されている」と回答した教職員の割合が増加した。
「学校からの緊急配信」でのICT活用は、前回の約90%から100%に増加。次いで割合の大きい「欠席連絡」、「アンケート」、「文書、課題等の配付」については、それぞれ90%、88%、72%という結果になった。前回はいずれも全体の約4割に留まっており、この3年で大幅に向上した。
唯一、活用の割合が減ったのは「メッセージ(児童生徒)」で、前回の20%から17%へと数を落とした。また、「活用されていない」の回答者については、前回の4人から0人に減少し、いずれの学校でも、連絡手段として何らかのICT活用が行われていることが分かった。

また、家庭・児童生徒との連絡手段にICTを活用することで、「働き方にどのような影響があったか」を尋ねたところ、前回同様、全体の9割以上が「良い影響があった」、もしくは「どちらかというと良い影響があった」と回答した。
「どちらかというと悪い影響があった」と回答したのは、小学校で2人、高校で1人だけだった。
導入の成果に肯定的な意見としては、「電話連絡などが少なくなり、対応にかかる時間が減った。記録も残るので、後で確認もできる」(小学校教員)、「紙回収の仕分け時間がなく、すぐデータ化されてとてもよい。連絡も同じく一斉配信が可能で漏れがないし、文書や画像もすぐに送信できる」(小学校教員)などといった声が寄せられた。
一方で、「24時間メッセージは入ってくるので、それを見逃さないように気を配らないといけないのは大変。未読が分かりやすくなるなど、現場の声でシステム側もアップデートされていくとより良いものになると思う」(小学校教員)、「ほとんど使われていない。欠席連絡はオンラインでしてほしいが、そのプログラムを組んだり、サービスを購入する費用がない。ICT支援員がいないとDX化は進まない」(小学校/中学校教員)といった意見も多く見られた。
このアンケート調査は、全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員を対象に、2024年12月27日~1月27日にかけて、インターネットで実施した。有効回答数は58人。
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