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2026年8月21日

学生のAI活用拡大を受け、6割以上が「授業・課題・評価方法」を見直しへ=デジタル・ナレッジ調べ=

デジタル・ナレッジが運営するeラーニング戦略研究所は20日、大学教員を対象に、大学における生成AI活用の実態に関する調査を実施し、その結果をまとめた報告書を公開した。

調査の結果、大学教員の86.1%が校務、70.4%が授業準備、91.3%が研究活動でAIを利用しており、教育・研究活動全般でAI活用が広がっていることが明らかとなった。89.6%が「AIは大学教育にとって有用」と評価しており、AIが大学の教育・研究活動を支える実務ツールとして浸透しつつあることがうかがえる。

注目すべきは、学生のAI活用拡大を受け、すでに41.7%が授業や課題、評価方法を変更している点。「今後変更予定」を含めると6割以上が見直しを予定または実施しており、大学教育においてAI利用を前提とした授業設計や評価方法への見直しが本格化しつつあることがうかがえる。

学生によるAI利用については、「一定条件のもとで利用を認めている」が過半数を占める一方、約2割は運用方針を定めておらず、大学によって対応状況にばらつきがみられた。不正利用や評価方法への課題を抱えながらも、一定の条件のもとで活用を認めるなど、各大学が模索を続けている実態がうかがえる。

そのほか、大学のAI活用成熟度分析や専門分野別分析を通じて、大学におけるAI活用の進展状況や分野ごとの特徴についても明らかにしている。

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調査結果:授業・課題・評価方法の変更状況

 

調査結果:学生のAI利用に対する対応

調査結果:AI活用成熟度の構成比

調査結果① 大学教員のAI活用が広がる。とくに研究活動での効果実感が高い傾向
大学教員の86.1%が校務、70.4%が授業準備、91.3%が研究活動でAIを利用しており、利用頻度は「ほぼ毎日」「週数回」が全体の71.3%を占め、大学教員にとってAI利用が日常的になっている。大学教員の87%がAI利用による効果を実感しており、最も多く実感された効果は「研究活動の効率化・時間短縮」(66.1%)でした。また、89.6%が大学教育にとって有用と評価している。

調査結果② 学生のAI活用拡大を受け、6割以上が「授業・課題・評価方法」を見直しへ
授業・課題・評価方法については41.7%が変更済みであり、「今後変更予定」を含めると6割以上が見直しを予定または実施していることが分かった。背景には、学生のAI利用が「レポート作成」を中心に、学習活動全般に広がっていることが挙げられる。

学生のAI利用については「一定条件のもとで利用を認めている」が過半数を占める一方、約2割は運用方針を定めていない。大学によって学生利用ルールや運用体制には差があり、対応状況にはばらつきがみられる。自由記述では、「レポートをAIで作成してくるので困っている」といった声のほか、不正利用への対応や評価方法、学生の思考力低下への懸念など、大学教育ならではの課題が多く挙げられた。

調査結果③ 大学のAI活用成熟度はほぼ3分。約7割が「ルール整備・組織運用段階」
本調査では、教員のAI利用状況や大学のルール整備などをもとにAI活用成熟度を4段階に分類した。その結果、「Lv2:限定導入段階」(28.7%)、「Lv3:ルール整備段階」(36.5%)、「Lv4:組織運用段階」(33.9%)がそれぞれ約3分の1を占め、AI活用成熟度は3層にほぼ分かれた。そのうち約7割はルール整備以上の段階に達しており、組織的なAI活用が進みつつあることがうかがえる。

組織運用段階(Lv4)では、AIの効果実感や有用性評価が特に高い結果となった。また、AI活用成熟度が高い層では、LMSなど既存システムとの連携や利用ログ・管理機能の整備など、運用基盤の充実への関心が比較的高い傾向がみられる。

調査結果④ 文系・理系・情報系・医療系――専門分野によって用途や支援に違い
教員の専門分野によっても、AI利用用途に違いがみられた。研究活動では、理系で「翻訳・英文作成」や「論文・研究資料作成」、情報系で「論文や資料の要約」や「プログラミング・コーディング」の割合が高く、それぞれの分野特性に応じた活用が進んでいる。

授業・課題・評価方法の変更状況にも専門分野による違いがみられ、情報系では変更済みの割合が高い一方、医療系では変更していない割合が比較的高い結果となっている。AI活用に必要な支援についても専門分野によって傾向が異なり、大学全体で一律の対応ではなく、分野特性を踏まえた支援や環境整備が求められている。

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アンケート調査概要

調査目的 大学教員を対象に大学における生成AI活用の実態を調査する。単なる利用率調査にとどまらず、複数の設問をもとに「AI活用成熟度」を定義し、成熟度別の課題や支援要件を明らかにする。
調査方法 アンケート専門サイトを用いたWebアンケート調査
調査期間 2026年7月2日~7月8日
調査対象 国公立大学、私立大学の教員
・職位:教授、准教授、講師(専任・常勤)、助教、特任教授・客員教授(常勤のみ)
有効回答数 115名
・大学種別内訳:国公立43名、私立72名
・専門分野別内訳:文系41名、理系39名、情報系13名、医療系22名

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