1. トップ
  2. 動画ニュース
  3. ユーバーの「Scratchで小・中学校のプログラミング」Vol.14 <スクラッチで給食のメニューをいう>

2025年7月10日

ユーバーの「Scratchで小・中学校のプログラミング」Vol.14 <スクラッチで給食のメニューをいう>

ユーバープログラミングスクールの中村里香代表による、小学校のプログラミング授業で使ってほしいプログラミング言語Scratch(スクラッチ)の学習動画第14回。

今回は<中級者>向け、Scratchでリスト内の給食メニューを順番に言うプログラムに挑戦します。

リストに登録したメニューを順番に取り出してセリフで言う

Scratchで「リスト」に給食メニューを登録し、順番にセリフで言わせてみましょう。
リストは、変数の一種で、複数の値をまとめて保存できる便利なしくみです。
今回は、リストのデータを上から順に、そして逆から順に取り出すプログラムに挑戦します。

リスト「今日のメニュー」を作る

ブロックパレットの「変数」内にある「リストを作る」ボタンから、任意の名前(例:「今日のメニュー」)で空のリストを作成します。


料理名をリストに追加する方法は以下の通りです:
• ステージ上に表示したリストの「+」ボタンで直接追加
• 「(なにか)を(メニュー)に追加する」ブロックで追加

リスト「今日のメニュー」の特定のデータを取得し活用する

「(メニュー)の(1)番目」というブロックを使うと、リストの最初の項目(例:「ごはん」)が取得できます。

「(1)番目」の数字はリスト内の位置、何番目のデータか、を示します。

このデータを使って「(今日のメニューの◯番目)と(1)びょういう」ブロックでセリフを表示します。


同様に、「(2)番目」なら2番目の項目(例:「わかめのみそしる」)が取得できます。
リストの最後の値を表示したい場合は、「リストの長さ」ブロックを使います。

「(メニュー)の((メニュー)の長さ)番目」とすることで、リストの値数の変更にも柔軟に対応できます(例:「パイナップル」)。

リストの中身を上(最初)から順に取得する

リストの全ての値を上から順に取得しセリフで言うには、「(今日のメニューの◯番目)と(1)びょういう」ブロックの「◯番目」部分を1、2、3…最後という具合に増やしていけば良いということがわかります。ただセリフブロックを複数つなげるのは非効率ですしリストの増減に柔軟に対応することができません。

そこで「◯番目」を変数「メニューのばんごう」を用いてカウントアップしながら次のように繰り返していきます。

最初に変数「メニューのばんごう」に1を代入します。
次の処理をメニューの長さだけ繰り返します。
・「(今日のメニューの「メニューのばんごう」番目)と(1)びょういう」
・「メニューのばんごう」を1増やす


こうすることで1回目は、リストの1番目を、2回目はリストの2番目を…という具合にメニューの最後まで順番に取得してセリフで言えるようになりました。

繰り返す回数を「リストの長さ」で指定することで、リストの値数の増減に柔軟に対応します。

リストの中身を下(最後)から順に取得する

続いて応用編として、リストのデータを下から順に取得するプログラムに改造していきます。最初に取得するのはリストの最後の値ですから、「◯番目」を指定する変数「メニューのばんごう」には「(今日のメニュー)の長さ」を入れます。

繰り返しの中では「メニューのばんごう」を1ずつマイナスしていくことで、5、4、3…というように下から順に上まで値を取得できるようになります。


今回は、繰り返しと変数を活用し、リストの値を取得する方法を紹介しました。

授業での活用

Scratchはゲームづくりだけでなく、子どもたちのアイデアを表現したり、調べたことを発表したりと、さまざまな教育活動に活用できるツールです。

今回紹介した「順番に取り出す」「逆順に取り出す」といったリストの活用は、情報を整理して伝える力につながります。データを収集・整理・表現するプロセスは、調べた内容をわかりやすく伝える力を育てるとともに、算数におけるデータの扱いへの理解も深めます。

また、リストや変数、繰り返しといった考え方は、高校の情報で学ぶ「アルゴリズム」や「データ構造」の基礎にもつながり、21世紀社会に求められるプログラミング的思考を育む土台になります。

Scratchは、子どもたちの自由な発想を形にしながら、教科を越えて学びの土台を育み、学びを広げる表現活動のツールとして、今後ますます活用の幅が広がっていくことが期待されます。

スクラッチの使い方

変数とは

給食のメニュー占い

<筆者プロフィール>
ユーバー株式会社 代表 中村里香
2017年4月、すべての子どもが楽しく学べるプログラミング教育を目指し、ユーバー株式会社を設立。プログラミング教室運営、クラウド型学習サービス「うさプロオンライン」の提供、教材開発、講師育成支援、体験イベントの開催などを行う。環境に左右されない学びの機会を届けるため、教育現場や企業と連携し活動中。

ご質問・お問い合わせ info@yuber.jp 中村宛(ご質問は該当記事のURLを添えてください)

関連URL

「うさプロオンライン」

ユーバー

自律的な学習者への第一歩に 自己効力感の向上 活用事例多数紹介 すらら 活用事例のご紹介
Benesse AIドリル x デジタルテストの導入事例大公開!
Windows11 生成AI時代に知っておきたい! 教育現場へ導入すべきPCとは? Copilot+PC
株式会社TENTO

アーカイブ

  • ICT要員派遣はおまかせ!ICTまるごとサポート 詳細はこちら
  • 事例紹介作って掲載します。 ICT教育ニュースの楽々 事例作成サービス