2024年5月8日
「できたらいいな」も「できないかもな」もオンラインサポートが実現してくれた/ 宝塚市立南ひばりガ丘中学校
【PR】 ベネッセオンラインサポート活用事例
ベネッセコーポレーションは2023 年から、新たなサービス「オンラインサポート」の実証試験を全国17 自治体・163 校で実施しています。オンラインサポートは、ビデオ通話を通じて行う新たな学校支援の一つ。従来のようにI C T支援員の訪問を待つのではなく、予約を取れば、好きなタイミングで専門的なフォローを受けられるのが特長です。
では具体的に、どういったフォローが受けられるのでしょうか。それまで学校で抱えていた課題やこれからの展望とあわせて、実証校の一つである宝塚市立南ひばりガ丘中学校の上田先生、末吉先生、勇元先生、辰已先生にお話を伺いました。
「試してみます」「やってみます」。どんな相談でも、真摯に向き合ってくれました。
学校概要
所在地:兵庫県宝塚市
生徒数:511 人 1クラスあたりの生徒数:31 〜35 人
特色:「人間尊重の精神を基礎に、確かな学力、豊かな心、たくましい身体を培い、明日の社会を創造する人間の育成を図る」を学校教育目標に掲げる、兵庫県の公立中学校。
2023 年6月から、ベネッセコーポレーションが提供するオンラインサポートの実証試験に参加。全国に先駆けて、サポートを体験している。
ICT で何ができるのか、ずっと手探り状態だった
―これまで、ICT の活用に関して課題に感じられていたことはなんでしょうか。
末吉先生:
どのアプリケーションで何ができるのか、把握するのが大変なことです。
学校現場で使われているアプリケーションは一つではありません。校務で使うアプリケーションも含めれば、その種類は決して少なくないでしょう。また、新しいアプリケーションが導入されたり、既存のアプリケーションに機能が追加されたりすることも頻繁です。
例えば「新しくオンライン会議ツールが導入されました」と言われても、そのツールで生徒とやり取りができるのか、他のアプリケーションと連携できるのか、詳細を把握するには時間と手間がかかります。そして、その労力を惜しむと、何ができるかわからないまま、なかなか活用されない状況に陥ってしまう。そうならないよう努める教員もいますし、私も努力していますが、やはり大変でした。
逆のことも言えて、「ICTを使ってこんな授業がやりたい」という授業像があっても、何を、どう活用すればいいか見当がつかないから、結局普段どおりの授業になってしまうという問題もありました。
辰已先生:
末吉先生は校内でもICT に精通している方ですが、学校にはたくさん教員がいて、ICT が苦手な方も少なくありません。そうした方々にとってはなおさら問題で、ICT を活用している教員としていない教員の差は開いていました。研修で対応するべきですが、誰も詳しい教員がいなくてできない、なんてこともありましたね。
末吉先生 私はよく質問をされる側なのですが、漠然と「何ができるの?」と聞かれることにも困っていました。「このアプリケーションでこれができるはずだから、やり方を教えて」と聞いてくれるなら、対応もできます。以前から、こういった提案レベルの質問に対する総合的なサポートがほしいと感じていました。
自分たちでは“ できるかわからないこと” も、形にしてくれる
―オンラインサポートの実証試験にご協力いただく中で、サポートを受けてよかったと感じた体験はありましたか。
上田先生:
あるとき、辰已先生から「あるツールで、ルーブリック評価を自動集計できないでしょうか」と相談されました。私も全然詳しくなかったのですが、「もしかしたら答えてくれるかも」と、オンラインサポートに聞いてみたんですね。そうしたら「やってみます」と答えてくれて、1週間後には集計できる表計算の雛形を提案してくれました。
私もそれですぐに試してみようと思って、顧問をしている部活の子どもたちに、「面白かった練習は何か」「目標は何か」「目標に対しての実践はどうだったか」など、いろいろな振り返りを記入してもらい、集計してみました。そうしたら、「ある練習ですごく嫌な気持ちになった」と書いていた生徒がいたんです。もしこうした振り返りを用意しなかったら、また振り返りの内容を自動集計ですぐに確認できるようにしていなかったら、トラブルに気づかなかったか、対応に遅れていたかもしれません。
勇元先生:
私と辰已先生はそれぞれの学年の会計担当なのですが、会計の仕事でも、オンラインサポートに助けられたことがありました。 学校の会計業務は非常に煩雑で、一度担当した人は口を揃えて「来年はやりたくない…」と言います。本校では、生徒ごとに表計算のシートをつくりお金の出入りを記録していますが、この「生徒一人ひとりにシートがある」状況が、特に厄介でした。というのも、年度末まで積み上げで計算し続けて、年度終わりにまとめて会計報告書をつくらなければならないからです。
年度が終わりに近づくほど、行事が増えるほど、「この子はこの備品を買っていない」「この子はこの行事を休んだ」といったように、一人ひとりの会計額はどんどん変わっていきます。まとめて記入すれば漏れが出ますから、イレギュラーがあるたびにいちいちシートを開いて記入して、引き算して、収支が合っているか確認してと、ひたすら手動で入力とチェックを行っていました。簡単に言えば、150 人分の会計報告書を、常時手づくりしている感覚です。
辰已先生:
特に入力は手動でせざるを得ません。そして手動だと、どうしてもミスが発生し、そのミスへの対応でまた時間を取られると、本当に大変でした。
勇元先生:
この状況をなんとかしたいと思って、上田先生にオンラインサポートの予約を取っていただいて、「もっと効率的に入力できる方法はないか」と相談させてもらいました。上田先生のケースと同じく、このときも「考えてみます」と、すぐに表計算のシートを活用した解決策の検討にとりかかってくれました。
―実際に、どのようなアウトプットが提供されたのでしょうか。
勇元先生:
150 人分の支出を、ひとまとめに入力できるシートを提案してくれました。これだけでも劇的に入力は楽になったのですが、そのシートに入力するだけで、自動で個別の会計報告書が出力されるようにもしてくれました。以前と比べて、まったく手間が違います。相談時に、これまでの会計報告書を見せながら「これが自動で出るようにしたい」と要望を伝えていたのですが、まさにそのイメージどおりで、結果として手入力作業を圧倒的に減らすことができました。
次のステップは校内研修。サポートを軸に、もっとICTを活用できる学校へ!
―そのほかに、オンラインサポートへのご感想はありますか。
末吉先生:
正直最初は一般論しか返ってこないんだろうとあまり期待していませんでした。ただ上田先生とサポートの方のやり取りを見ていると、個別の悩みに対して、細かいところまで行き届いた、個別の返事がきちんと返ってきていますよね。そこまで答えられるのかと感心しました。
辰已先生:
どんな質問でも、「無理です」「難しいです」と答えるのではなく、「調べてから返事をします」とか、「一度試してみます」とか、いったん持ち帰ってでもきちんと検討してくれるのがとてもありがたいです。あとは一回30 分で、かつオンラインで相談できるのがいいですね。以前はICT 支援員さんに月2回お越していただいていました。環境面の相談など、ちょっとした困りごともその場で相談できてありがたかったのですが、対面である以上、タイミングが合わないと相談できませんでした。
上田先生:
予約さえ取れれば、自分のタイミングで相談できるのが使い勝手につながっています。今は何か気になることがあったら「まずは聞いてみよう」と、すぐに予約画面を開いて予約してしまいますね。
気軽にアクションを起こし、問題を根本から解決できるので、以前と比べて諦めが減ったと感じています。
―今後、オンラインサポートをどのように活用されたいか、ご展望やご期待をお聞かせください。
勇元先生:
オンラインサポートを起点に、校内のICT 活用をもっと広げたいです。例えば授業ですぐに使えるシートやマニュアル的なものまで提供してもらえるそうなので、まねから入れる分、ICT に苦手な方も「やってみよう」と前向きになってくれるはずです。そしてさらに活用を深め
たくなったら、個別にオンラインサポートを頼る。この循環で、校内全体のICT 活用を活発にしたいです。
上田先生:
研修に直接入ってもらうのもいいでしょう。例えば私たち教員が生徒役になって、ビデオ通話を通じて、いろいろなツールの機能を授業で活用する例を教えてもらう。そして「こういうふうに勉強してみてください」と案内してくれれば、自分の授業で使うイメージを持ちやすいです。
末吉先生:
今年度は、オンラインサポートで聞いた話を、上田先生がまとめて講習してくれました。その講習から入ってもらいたいです。オンラインサポートを直接活用している教員はまだ限られています。どんな人がサポートを行っていて、どう質問できるのかがわかれば、直接オンラインサポートを使ってくれる方も増えるでしょう。
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