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2026年4月8日

小学校における「紙教材とデジタルドリルの置き換え・使い分け」実践事例/愛知県春日井市・埼玉県久喜市

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多くの学校現場でデジタルドリルが導入され、日々の授業や宿題でデジタルドリルの出番が増える一方で、従来の紙の教材からの置き換えや使い分けに悩む先生方も多いのではないでしょうか。

株式会社COMPASSが開催したオンラインセミナー「先生に学ぶ!キュビナ活用実践セミナー」では、AI型教材「キュビナ」を活用し「紙教材とデジタルドリルの置き換え・使い分け」に取り組む小学校の実践が共有されました。

本記事では、当日の発表を再録し、小学校における授業改善や校内検討のヒントをお届けします。
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計算ドリルの置き換え・漢字学習での使い分け /愛知県春日井市立勝川小学校 陶山公紀先生

愛知県春日井市立勝川小学校 陶山公紀先生

陶山先生は、6年生を担当し、4年目となるキュビナの活用に取り組んでいます。計算ドリルの置き換えや漢字学習での使い分けから実践を始め、「学びの自律化」を意識した活用へと発展させてきました。

この実践の背景には、学習の目的や子どもの状況に応じて、子ども自身が学び方を選択できる環境を整えたいという考えがあります。

今回は、国語・算数における具体的な実践例に加え、学習履歴の活用などを通して「自ら学ぶ力」へとつなげていく取り組みについてお話を伺いました。

漢字学習は「選べる」環境から始める

国語科の漢字学習では、授業開始後の5分間を使い、紙のドリルで学ぶか、キュビナで学ぶかを子ども自身が選んで学習をスタート。紙で丁寧に書いて覚えたい子もいれば、デジタルで反復しながらテンポよく進めたい子もいます。あらかじめ選択肢を用意しておくことで、子どもが自分に合った方法で学びに入れるといいます。

キュビナでは、漢字の読み書きだけでなく、言葉の意味や使い方、文章中での理解まで段階的に学べる構成が用意されています。紙教材で丁寧に書き方を確認しつつ、キュビナで反復練習や意味理解に取り組むことで、学習内容に応じた使い分けがしやすくなったといいます。


一方で、デジタルに任せきりにしない工夫も重視されています。年度当初には「漢字の学び方」を丁寧に指導し、紙教材・キュビナの双方をどのように活用するかを共有しているそうです。やりっぱなしを防ぐことが、継続的な活用につながるといいます。

計算ドリルの置き換え 三つの活用パターン

算数科の計算学習では、紙の計算ドリルをキュビナに置き換える動きも学校内で出てきています。この動きの中で、陶山先生は三つの活用パターンが見えてきたと整理しました。
一つ目は、教師が学習内容や進度に合わせて問題を選択し配信する方法。二つ目は、単元をまとめて配信し、予習・復習として活用する方法。三つ目は、児童自身が単元や内容を選んで学習する方法です。


キュビナには計算練習問題も多く、学びの環境が充実している点をメリットとして挙げました。また他の先生方の声として、「やり直しができ、達成状況も統計的に分かる」「ノートより取り組める子が増え、学習のハードルが下がったように感じる」といった利点が挙げられました。

「学習履歴」を使って、間違いから学び直す

算数科では、計算ドリルの置き換えとしての活用のほかにも、単元内自由進度学習の一環として、キュビナを学びの選択肢の一つに位置づけています。単元計画の中にあらかじめ組み込み、児童が自分の状況に応じて選択できるようにしているといいます。

その際に欠かせないのが「学習履歴」の活用です。学習履歴では、間違えた問題に再チャレンジできます。「×のみ表示」にすると、自分が間違えた問題だけを表示できるため、つまずきに絞った学び直しが可能になります。こうした仕組みが、個別最適な学びや理解につながる学びの実現に結び付くといいます。


さらに、取り組みを広げる工夫として、クラウドアプリ「Google Chat」との掛け合わせも紹介されました。キュビナに取り組んだ後、クラスチャットに学習画面のキャプチャを送ってもらい、クラスメイトがサムズアップ(いいね)で反応します。頑張りが可視化され、互いに認め合うことで、学習意欲につながっているとのことです。

目指すのは「完了」ではなく「理解」

キュビナを使った学びで大切にしていることとして、陶山先生は「完了よりも理解」を子どもたちに伝えていると話しました。学ぶ目的を共有し、学び方そのものを指導することが必要だといいます。キュビナで演習し、学習履歴で自分の課題に沿って学び直し、チャットで共有して互いに褒め合う。こうした循環をつくることで、取り組む子どもが増えていったといいます。

キュビナを軸にした「学びの自律化」

キュビナで演習し、学習履歴で自分の課題に沿って学び直すという「学び方」を教えることに加えて「探究的な学び方」を指導することで、「自分で学ぶ」ということにつなげたいと考えています。

この取り組みは、算数科に限定せず、幅広い教科で実施しています。


1学期は、キュビナを活用した自主学習に取り組みました。子どもたちは、自分で計画を立て、調べ学習やプリント、動画などで学びを深めた後、キュビナに取り組み、学習履歴を記録しながら理解の定着を図っていました。

一方で、学習が一問一答を繰り返すことに留まりやすく、思考の過程や考え方を十分に表現できていないという課題が見えてきました。

そこで2学期は、「分析」を重視した指導を行いました。「何を間違えたのか」「どのように考えるとよかったのか」を振り返り、調べ直した上で再度キュビナに挑戦することで、前回との比較から自分の成長に気づく子どもの姿が見られるようになりました。
最後に陶山先生は、キュビナを日常的に使って感じる良さとして「本当にこれからの時代の学び方であると感じている」と強調しました。


また、キュビナには便利な機能が多い一方、その活用の幅に教師自身が追いつけていないと感じる場面もあるとし、「もっと知り、試しながら、子どもたちにとってよりよい形で活用していきたい」と今後の考えを示して発表を締めくくりました。
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4年生以上の全教科で紙からデジタルドリルへ移行/埼玉県久喜市立久喜小学校 林 大輔 先生

埼玉県久喜市立久喜小学校 林 大輔 先生

久喜小学校では、個別最適な学習環境の実現を目指し、4年生以上の全教科において教材をデジタルドリルへ移行しました。日常の学習からテストまでをすべてデジタルで完結しています。

この実践の背景には、授業が「インプット中心」から「アウトプット重視」へと変化する中で、宿題や理解度チェックの在り方を見直し、子どもたち一人ひとりに合った学びを実現したいという思いがありました。

今回は、その狙いや具体的な実践方法、そして得られた成果についてお話を伺いました。

授業が変わるなら「宿題」も変わるのではないか

これからの授業には、既有の知識と新たな情報をつなぎ、音声や文章で表現するアウトプットが求められています。一方で、宿題は「漢字練習を何回する」「付箋を貼った部分をやり直す」といった従来の形式が残り、教師側も丸付けや提出確認の作業に追われがちです。授業改善が進むほど、このような従来の宿題や理解度チェックを継続してよいのかが問われるといいます。

紙ドリルとデジタルドリルの「得意・不得意」とドリルの価値を整理する

紙のドリルは、書き込み練習が可能で、取り組み状況ややり直しの有無を把握しやすいという利点があります。一方、デジタルドリルには、即時採点と解説の提示、苦手に応じた問題提供、学習時間や習熟状況の正確な把握といった、紙にはない強みがあります。

林先生は、子どもたち一人ひとりに最適な学びを提供するために、ドリルで実現したい価値を「子どもの習熟度と理解度を教師が把握する」「データを授業に活かし、内容を改善しデザインを行う」「個に応じた課題を提示し、宿題と授業をシームレスに連携する」の3点と考えました。

これらの価値を実現するドリルとして、林先生は、子どもが取り組みやすく、教師が学習データを扱いやすいデジタルドリル「キュビナ」に着目し、従来使っていた紙のドリルから切り替える形で、活用を開始しました。

(従来は子どもの実態を踏まえた授業ができていなかった可能性も)

宿題データを踏まえて、授業をデザインする

キュビナ活用の具体例として紹介されたのが、「授業前の宿題としてキュビナを配信し、学習状況を把握した上で授業を組み立てる」方法です。例えば国語では、漢字から基礎問題までを宿題として配信し、誤答(×)や正答率、解説表示の状況、学習時間などを先生用の管理ツール「キュビナ マネージャー」で事前に確認します。クラス全体で正答率が低い問題があれば、授業導入で復習したり、重点的に扱ったりと、実態に合わせた授業デザインが可能になります。

また、誤答した児童の傾向を把握できる一方で、名前を伏せて画面提示できるため、学級全体で課題を共有しやすい点も利点として挙げました。宿題が授業に生かされることで、子ども自身も学びのつながりを実感しやすくなったといいます。

習熟度の可視化で、個別支援につなげる

授業の終盤には、残りの演習や発展問題に取り組みます。単元ごとの習熟度(A~D)が一覧で見えるため、C・Dの児童には意図的に声をかけるなど、支援の優先順位が立てやすくなったそうです。


さらに、授業中の様子を踏まえ、児童ごとに異なる宿題を配信できることも特徴です。例えば筆算の単元でも、発展へ進める子がいる一方、学年をさかのぼって復習した方がよい子もいます。キュビナであれば、個の状況に応じて学年や単元を切り替えた課題提示がしやすく、授業と宿題を連携させた個別最適な学びを実現できるといいます。

子ども・教師・保護者にとっての「見える化」

デジタルドリル導入での変化は、保護者との関係にも現れています。
面談では、教科ごとの正答率がチャートで示される「個人カルテ」を活用し、客観データをもとに保護者と共通認識を持って話し合えるようになりました。


保護者からは、「子どもの成績が手元で見える化されるのは良い」「家庭でドリルを買わずに苦手対策に取り組めるのも良い」「面談で客観データがあり、先生の話が理解しやすかった」と評価されています。

また、他の先生からも「子どもの実態把握がしやすい」「個別の支援に重点が置ける」「系統立った復習や問題の提示ができる」といった声が聞かれています。

子どもの「学びを選ぶ姿勢」が育ってきた

導入後の変化として林先生は、子どもたちが問題に取り組むハードルが下がり、隙間時間でも進んで取り組む姿が見られるようになったと述べました。さらに、教師が示した課題だけでなく、自分に合った苦手問題を選ぶようになり、学びを自己選択する姿勢が育ってきたといいます。


林先生は最後に、紙かデジタルかの二項対立ではなく、それぞれの良さを理解した上で、目の前の子どもに合った学びの環境を整えることが大切だとまとめました。デジタルドリルへの移行によって、学び方の変化を手応えとして感じており、今後も効果を検証しながら改善を続けていく考えを示しました。

本記事で紹介した実践の全編は、YouTubeで視聴できます。

関連URL

春日井市立勝川小学校

久喜市立久喜小学校

COMPASS「キュビナ」

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