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2021年5月20日

その運用で大丈夫?GIGAスクール構想で整備されたタブレットPCのバッテリーを長持ちさせるための秘訣!

教育産業 ICT営業部 チーフコンサルタント 山口宗芳

《自己紹介》
教育機関向けiPad導入運用サポートを担当。これまでに学校導入に携わったiPadは10万台超。iPad本体だけではなく、Apple社の提供する学校向けソリューションであるApple School ManagerやApple Configuratorの知識を有し、周辺機器やMDMなど幅広い製品を含め、iPad導入計画の立案や提案、運用に課題を抱えている教育機関へ最適なソリューションを提案・提供している。2019年3月、Appleプロフェッショナルラーニング基礎インストラクター認定。

これまで長年にわたってiPadを教育機関に導入する仕事をしてきましたが、GIGAスクール構想で大変多くの台数のタブレットPCが日本全国で導入されることになり、今後の管理運用上で教育委員会、先生方に知っていただきたい大切なことがありましたので、この場を借りてお伝えしたいと思います。

夏場のタブレットPC保管は要注意!

Photo by pixta

新型コロナウイルス感染予防の対策の一つとして、全国の学校が一斉に休校措置が取られたことによる授業進捗が、自治体毎に教育ICT環境整備のばらつきがあったことによって、授業が満足に進められなかった自治体も少なくはなく、これがきっかけとなって、文部科学省の当初のロードマップとしては、2020年度に小5~6年生分と中学1年生分の整備を皮切りに、2023年度の小1~2年生分で整備完了計画であったGIGAスクール構想タブレットPC導入計画が前倒しで2020年度中に全児童生徒分のタブレットPC導入を実施する自治体がほとんどとなりました。

なお、GIGAスクール構想による校内における教育ICT環境整備には、タブレット本体以外にも、ネットワーク機器整備や導入するタブレットPC用の充電保管庫も含まれています。

1人1台のタブレットPCが導入となるものの、それら情報機器の割り当て方法は各教育委員会や国立大学法人に委ねられている状況となりますが、今回お伝えしたい大事なお話は、児童生徒宅への持ち帰りの方策を取らずに、学校内で保管するケースにのみ当てはまるものになります。

下の写真をご覧ください。

写真に映っているのは、iPad本体を横から水平方向に見たものになります。通常固着されているものと思われるiPad本体パーツとディスプレイパーツがパカッとフタが開いてしまったような状態になっていることがお分かりになると思います。

また、次の写真をご覧いただきたいのですが、

こちらの写真は、Microsoft Surfaceに同様の症状が出た時の写真になりますが、こちらもディスプレイパーツと本体パーツの間に隙間ができていることがお分かりいただけると思います。

トラブル発生の原因はバッテリーパック内に生じたガス

上記2つのデバイスで紹介した事例は何かというと、iPadにもSurfaceにも、ひいてはほぼすべての情報機器に備わっているバッテリーパック内にガスが発生・充満してしまい、ガスによってバッテリーパックが膨れ上がり、その力で本体パーツと接着されているディスプレイパーツを持ち上げてしまって、分離してしまったという状況と思われます。

上記の説明での根拠は、下の写真をご覧いただけるとより分かりやすく伝わると思います。

先にご覧いただいたSurfaceにもう少し近づいて撮影したものになりますが、本体パーツとディスプレイパーツの間にある銀色のパーツ部分がバッテリーパックになっていると思いますが、こちらが実際に膨らんでいることがお分かりいただけると思います。パック側面に膨張した際についたと思われるしわ状のへこみも確認できます。

これらの情報機器は校内で充電保管庫に収納された状態で保管しており、使わない時間があればその間ずっと充電されている状況で、保管場所は常時空調が掛けられている部屋ではありませんでした。

これら情報機器のバッテリーの扱いについて、各メーカーは公式情報として公開しているので、そちらを確認してみたいと思います。

Microsoft ~ Surface のバッテリーの手入れ ~

『極端な高温での使用や充電は避けてください:デバイスが高温で充電または操作されるとリチウムイオン バッテリーの劣化が加速し、バッテリーの充電容量が完全に失われる原因となります。Surface デバイスは 32°F ~ 95°F (0°C ~ 35°C) で動作するように設計されているため、日光から遠ざけ、高温の車に放置しないでください。

高充電状態での管理または保管:バッテリーを高充電状態にしておくと、容量がより早く低下します。デバイスを AC 電源に長時間接続したままにしないでおくことで、この劣化の加速を防ぐことができます。再充電する前に、デバイスが常に 50% 未満まで放電されていることを確認してみてください。デバイスを継続的に接続しておく必要がある場合は、バッテリー制限モードを使用してバッテリーの充電状態を制限することをお勧めします。デバイスを長期間保管する必要がある場合は、保管の前に充電レベルを 50% まで下げ、定期的にバッテリーをチェックして、低すぎるレベルまで低下していないことを確認することをお勧めします。

バッテリーが過度に劣化すると、バッテリーの寿命が極端に短縮されたり、リチウムイオン セルの膨張が進んだりすることがあります。通常の条件下では、Surface デバイスは、バッテリーが膨張しても収容される機械的な格納装置を使用して設計されています。極端な条件下では、バッテリーはデバイスの機械的な制限を超えて膨張し、変形する可能性があります。』

Apple ~ バッテリーの駆動時間と耐用年数を最大限に延ばす ~

Photo by pixta

『Apple製デバイスは、広い周囲温度範囲で正しく動作するように設計されており、最適な範囲は16°C~22°Cです。バッテリー容量に回復不能な損傷を与える可能性があるため、35°Cを超える周囲温度にデバイスをさらさないことが特に重要です。損傷を受けた場合は、そのバッテリーが一回の充電でデバイスを駆動できる時間が通常よりも短くなります。周囲温度が高い場所でデバイスを充電すると、より深刻な損傷を与えることもあるので注意してください。推奨されるバッテリー温度を超えると、ソフトウェアが80%以上の充電を制限する場合もあります。また、高温な環境でのバッテリー保管でさえ、回復できないダメージをバッテリーに与える可能性があります。』

いずれの機器もバッテリーにリチウムイオンバッテリーを採用しており、35℃よりも高い高熱にさらされることで深刻なダメージを与えてしまう恐れがあることを指摘しています。また、Microsoftの説明では、バッテリーセルの膨張という具体的な記述もなされている状況です。

学校の建物内で空調整備のできていないところも少なくはなく、高温に弱い性質の情報機器の保管場所には何かと頭を悩ませることが多いのが実情であると思います。

教室内の空いているスペースもそれほどないと、保管庫が窓際に設置されていたり、空調設備のない廊下に設置されていたりで、比較的外気温から影響を受けやすいところにあるというケースも多いのではないでしょうか?

これまでは、学校で導入された情報機器は一部だけでの利用を目的として1校で数十台規模の導入が多かったと思いますが、GIGAスクール構想で整備されるのはほぼ1人1台での導入となるため、各校で夏場に常時冷房の効いている部屋に、全員分のタブレットPCを保管することができるのか、それぞれ学校毎に事情は異なるとは思いますが、全台保管が難しいケースもあるかもしれません。

今回、事例掲載はしておりませんが、Chromebookにおいてもリチウムイオンバッテリーのものが多いと思うので、保管方法に気を付けないと同様のトラブルになる可能性も十分にあると思います。

なお、高熱以外にもバッテリーに負担が掛かってしまうケースがあり、それはディスプレイがずっとつきっぱなしになっている場合がそれにあたります。

Photo by pixta

GIGAスクール構想でiPad本体と一緒に配備されることが多いと思われるキーボード一体ケースと活用することで、ケースの蓋を閉じると、ディスプレイも連動してスリープ状態になる設計にはなっていますが、保管庫内の収納の際に、ケースの蓋のずれなどの要因により、スリープ状態が解除されてしまい、ディスプレイが灯っている状態で充電をし続けることでバッテリーに長時間負荷がかかってしますので、理想としては学校保管の場合、使い終わったタブレットPCは保管庫に戻す前に電源をオフにするルールで運用できると良いと思います。

せっかくGIGAスクール構想で整備したタブレットPCは少しでも長持ちさせたいもの。その目的を達成するためにも、熱に弱いという情報機器端末の特性を理解して、適切な運用を日本全国で実施していってもらいたいと思います。

理想としては、1人1台タブレットPCを児童生徒個人に割り当てを行い、下校時には家に持ち帰り、登校時に家から持参するというルールで運用できれば、今回お伝えしたバッテリー膨張問題のリスクは幾分低減することができるのではないかと考えています。

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