2015年12月11日
アクセンチュアと横浜市/ロボット使い小学校でSTEM授業開催
アクセンチュアと横浜市は10日、ロボットプログラミングを使った「横浜市×アクセンチュア『STEM人材育成』授業」の初回授業を、横浜市立飯島小学校で開催した。
これは、横浜市とアクセンチュアが官民連携で取り組むイノベーション創出型STEM*1人材育成の取り組みの一環として行われる、モデル事業の第1弾。
この日の授業は5年生の総合的な学習の時間で行われた。講師は、米国アクセンチュアのデータサイエンティスト 工藤卓哉氏。児童3人でチームを組み、1チームに1人づつアクセンチュアの社員や市内の専門学校の学生がチューターとしてサポートするという体制。
はじめに工藤氏から、2日前のオリエンテーションで学んだ「ロボットの3つの仕組みって何?」という質問。なかなか手が挙がらないが、1人が答えると次々に手が挙がり、「センサー(外から情報を受け取るもの)」、「コンピューター(何をするか考えるもの)」、「アクチュエーター(指示を受けて動いたり反応をするもの)」の3要素が出そろう。
実際のロボットプログラミング授業は、この3要素の部品となる「赤外線フォトリフレクター(センサー)」、「スタディーノ(コンピューター)」、「サーボモーター(アクチュエーター)」を使い、ものが近づくと手を上げ、ものが離れると手を下げる「お手上げ太郎」を作ってみようというもの。
ブロックを使ってロボットのボディーを組み立て、センサーとアクチュエーターを組み込んでスタディーノを配置。スタディーノとパソコンを接続してプログラミングを作成する。
「実行」で突然動いたロボットに「ワーッ」「おおーっ」という歓声が上がる一方、「逆に動いた~」、「動かない~」といった失敗の声も聞かれるが、子どもたちはプログラミングに夢中になって、2時間弱の授業では物足りない様子だった。
第2回授業では身の回りにある様々な課題を解決するロボットを自由な発想でプログラミングし、組み立て、クラスの中で発表する予定だ。
最期に工藤氏から「なんにでも疑問を持つことはいいことだ。当たり前だと思っているもの、正しいと思っていることが、本当にそれでいいのか考えてみよう。自分がこうだと思ったら失敗を恐れずに、どんどんチャレンジしよう。そして、1人じゃなくてチームで助け合おう。みんなが世界の役に立つときがきっとくるよ」と、激励の言葉が贈られた。
アクセンチュアでは、少子化や理系離れが進む日本の教育現場で、理工系の専門性を軸にイノベーションを創出できる人材を育成していくことは日本の持続的発展に欠かせないテーマと考え、基礎的なロボット技術や新しい技術に対する社会の在り方をワークショップ形式で学ぶことで、機械工学的な発想や技術活用における政策設計の重要性まで視野を広げ、課題に対するアプローチを複合的に捉えるきっかけを子ども達に提供したいとしている。
今回の試みは、横浜市以外でも進めていく予定だという。
*1:STEM=Sience(科学)、Technology、(技術) Engineer(工学)、Math(数学)の頭文字。
関連URL
最新ニュース
- 「TDXラジオ」Teacher’s [Shift]新年度スペシャル を公開(2025年4月7日)
- 「THE日本大学ランキング2025」 発表 東北大学が5回連続で総合1位(2025年4月7日)
- 偏差値50以上の私大合格者、60.9%が参考書の利用は「選抜型学習法」=武田塾調べ=(2025年4月7日)
- COMPASS、経産省「探究・校務改革支援補助金」の実証自治体・学校を募集(2025年4月7日)
- 高校教師の8割以上が食生活は学力に影響すると思っている=PECOFREE調べ=(2025年4月7日)
- 新年度、新たに勉強を始めようと考えている人は6割 =MS-Japan調べ=(2025年4月7日)
- 2025年版 新小学1年生の「将来就きたい職業」、親の「就かせたい職業」 =クラレ調べ=(2025年4月7日)
- Z世代 71%は「前職在職中」に転職活動を開始 =Medivoke調べ=(2025年4月7日)
- monoAI technology、姫路市と連携し2Dメタバース「ZEP」を活用した学習プラットフォームを提供開始(2025年4月7日)
- 芝浦工業大学、新入生の女子比率が27.8%に 過去最高を更新(2025年4月7日)