2014年7月1日
DiTT/「何がいけなかったの?フューチャー&学び」で課題を語る
デジタル教科書教材協議会(DiTT)は、シンポジウム「何がいけなかったの?フューチャー&学び」を6月26日に秋葉原UDXシアターで開催した。
DiTTの取り組みを報告するとともに、政府の「ICTを活用した教育学習の振興に関する事業」行政事業レビューを通して明らかとなった教育の情報化推進に関する課題などについて話し合う催しで、インターネットで中継も行った。
登壇者は、DiTTの中村伊知哉事務局長、DiTTの石戸奈々子理事、慶應義塾大学経済学部の土居丈朗教授、東洋大学経済学部の松原聡教授、東洋大学大学院経済学部の山田肇教授。
最初に中村事務局長が、佐賀県や武雄市、荒川区でのタブレット1人1台の導入や、反転授業といった新しい授業方法、教育分野以外の企業による市場参入など、教育の情報化に関する近況を報告した。
しかし、11月に行われた「行政改革推進会議」の秋の行政事業レビューでは、フューチャースクール推進事業と学びのイノベーション事業に関して、導入効果などを明確に評価できていないといった点から外部有識者からの厳しい発言が挙がるなど、教育の情報化推進に懐疑的な論調があったという。
1人1台情報端末配備が政府の方針としてうたわれながらも、現場では遅々として進まない状況を踏まえて、シンポジウムでは課題となる点や解決策について話し合われた。
まず、秋の行政事業レビューにも参加した土居教授、山田教授が発言。関係官庁の中で事業に対する目的が必ずしも明確ではなかったのではないかと指摘し、また優先順位が高いとも言えず、そうした点が今回の評価に結び付いているとした。
ITを活用した教育学習の効果に関して中村事務局長は、検証結果はすでに出ており、推進か否かではなくこれからは実行の時期だと述べるとともに、その目的として“学力向上”のほかにも“わくわく感や創造力”を身につけさせることもあると語った。
山田教授は、企業の提供する教育サービス・コンテンツの充実により、家庭教育での学習効果は十分に測ることができる状況にあると指摘。
松原教授は、デジタル教科書ほかの整備費用3000億円をどのように捉えるかについて語り、容易に予算化できる額ではないものの、武雄市では独自で1億9000万円の予算をかけて導入した例もあるように、一気に進めるような勢いが必要と述べた。
Dittでは今後、教育現場を先導する“100人の先生”や “100人の首長(自治体)”、そして “端末1台1万円(年)”を掲げて、教育の情報化推進に向けた活動を進めていくという。
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