2014年9月4日
DiTT/武雄市教育監などが小学校での反転授業を語るシンポ
反転授業の取り組みが広がる中で、家庭への負担などの理由から、小学生での実施を疑問視する声も上がっている。デジタル教科書教材協議会(DiTT)が3日に開催した、シンポジウム「小学生に反転授業は可能か?」では、武雄市立武内小学校の代田昭久校長と、宮城県富谷町立東向陽台小学校の佐藤靖泰教諭が、実戦経験をもとに小学校での反転授業について語った。
武雄市教育監も務める代田校長は、市内の全11小学校で5月から開始した反転授業「スマイル学習」の実施状況をまず報告した。
市内で5月から7月にかけて約600回の授業を実施し、スマイル学習の授業内容がよく分かるか、児童にアンケートしたところ、60%が「よくわかった」、34%が「どちらかと言えばよくわかった」と回答しており、9割の児童が分かりやすいと回答した。
また、反転授業の予習を家ですることで、児童たちに、積極的に意見を発表したり、様々な可能性を検討するようになったりと変化が現れてきているという。そうした経緯を踏まえた上で、代田校長は「ちゃんと予習をすれば授業が楽しくなる。小学生でも反転授業は可能です」と語った。また、開始前には保護者に反転授業に対する不安もあったが、子どもたちが自宅で楽しく勉強する姿を見れば、そうした不安も解消できると続けた。
国内で初めて反転授業を導入した佐藤教諭は、6年生で実践したその知見を語った。「授業時間が足りない」「授業と家庭学習が連動していない」という課題を解決するために、反転授業を導入。協働学習の前提となる知識をICTで予習し、授業では応用問題やグループ学習を行う授業スタイルと定義し、取り組んでいる。
授業をビデオ撮影して解析すると、反転授業では「理解する」「自力解決」「ペア解決」「グループ解決」など、従来の授業ではなかった活動内容が見られるようになったという。また、授業中に、「課題解決し、結果を類型化して検討する」という、これまで捻出することができなかった時間を確保できたと話す。
こうした結果や生徒の反応などから、「小学校6年生での反転授業は可能だった」と報告。また、現在担任をしている5年生も対応できる可能性が高く、実施の検討をしていると語った。
講演後には、講演者の2人に、DiTTの中村伊知哉事務局長と石戸奈々子理事が加わり、パネルディスカッションが行われた。
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