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2017年3月27日
世界を見据えたロボコン新人戦、白熱のアフレルスプリングカップ
アフレルは25日、教育版レゴ マインドストームを使った世界的な小中高大学生向けロボットコンテスト「WRO(World Robot Olympaid)」の新人戦としての大会「第4回 アフレルスプリングカップ」を日本工学院専門学校 蒲田キャンパスで開催した。
アフレルスプリングカップは、教育版レゴ マインドストームEV3とTETRIXを利用した自律型ロボットコンテスト。新人戦という位置づけのため、主な対象者は、EV3を使い始めたばかりの人や力試しがしたい初心者など。競技内容はWROを簡略化したルールで、いずれはWROに出場したい人のステップアップにもなり、自信と経験を積める絶好の機会となっている。
当日は、EV3とTETRIXのワークショップ、WRO説明会など「WRO体験Day」も同時開催された。
EV3ワークショップでは、講師の丁寧な指導と、熱心に取り組む参加者の姿が見られた。「20cm前進して止まる」の課題には、各自プログラミングしたEV3を床で走行させ、指示どおりにピタッと止まると「おぉ!」とあちらこちらから歓声が上がった。プログラミンが成功した楽しさと醍醐味に、固めだった参加者の表情も思わず一気にゆるむ。
競技会場には、選手や、競技を見守る保護者など多くの人が詰めかけた。競技は、小中高校生の初級部門、高校生の上級部門、ユニバーシティ(専門・大学・高専など)部門。総勢92チームが参加した。チーム編成は、1チームあたり選手2~3名と20歳以上のコーチ1名。ユニバーシティ部門のみ、EV3に加えてマインドストーム拡張製品のTETRIXを使用する。
小中高校生の初級部門は、EV3を使い始めたばかりの人向け。WROベーシック・パイロット競技を参考にした内容だ。スタートしたロボットは黒いライン上を走行し、課題をこなして、ゴールへ向かう。しかし、ライン上から外れ、くるくると回り出してしまうロボットに落胆の表情を浮かべるチームや、思いどおりに成功するとチームメイトの肩をポンとたたき「やったな!」といった無言のコミュニケーションで誇らしげなチームなど、ピットは悲喜交々。
高校生の上級部門は、WROエキスパート競技を簡略化したもの。WROベーシック・パイロット競技にすでに出場経験があり、次はエキスパート競技に挑戦したい人向けだ。ロボットのミッションは、4つの分別された廃棄物(ブロック)を、空のリサイクルタンクに運ぶというもの。こなす課題の難易度が高い。
観客が見守る中、スタートしたロボットの動きを、肩が上下するほど大きな呼吸で見届ける選手。課題が進むごとに緊張感も増していく。ほぼパーフェクトで最後の課題をクリアすると、「よし!」と声が上がり、会場からは大きな拍手が贈られた。ようやく笑顔がこぼれる女子高生2人組。神奈川県から出場のチーム「京(けい)」が見事第1位に輝いた。
ユニバーシティ部門は、TETRIXを使ったより高度な制御に挑戦する部門。競技は、EV3とTETRIXを組み合わせたボーリングだ。ボールをレーンに転がして、2投でピンをできるだけ多く倒す。金属で構成されたボディが一際目を引くTETRIXが、赤いボールを投球し勢いよくピンを倒していく。
この日に向けて調整を重ねてきた選手たち。自身の競技結果や他チームの取り組みから、はじめて見えてきた課題や気づきなどもあったことだろう。
WRO2017は、7月上旬から各地区で予選会が始まり、9月の日本決勝大会を経て、11月10日~12日に南米のコスタリカで国際大会を迎える。今回のスプリングカップから、世界を目指したそれぞれの挑戦がさらに続いていく。
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