2017年10月27日
無料WEB講座「MOOC」は社会人の「学び直し」に有効
日本オープンオンライン教育推進協議会(JMOOC)は26日、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションと共同で実施した「大学のオープン化に関する調査」の結果をまとめ発表した。
調査は主に、大学などの高等教育機関などがインターネットを通じてオンラインで講座を公開する取り組み「MOOC(Massive Open Online Courses)」に関するアンケート。
それによると、学生時代に専攻した科目の「学び直し」経験者は2割、未経験者は8割だったが、「学び直し」経験者については「職業上、復習が必要」が48.3%、「職業上、専攻科目知識では不充分」が42.5%と、必要に迫られた「学び直し」が大きくポイントを伸ばした。
「学び直し」手段としては、書物での自主勉強が圧倒的に多いが、希望を聞くと「WEBの無料講座」と「書物での自主学習」が他を引き離す結果となり、この2つの組み合わせでの学びを希望している、もしくは、程よい無料のWEB講座があればそれで学習したいという意向が読み取れた。
今年度調査から理工系出身者を対象に「学び直し」の実態調査も開始したが、「学び直し」経験者にその学習分野を聞くと、プログラミングや統計学を含む情報系分野が35.3%と圧倒的に多かった。
また、MOOCで学習したい分野については、「音楽、映画」「歴史」「心理学」の順で続き、教養系と実務系科目に万遍なく分散。調査対象者がランダムにも関わらず、上位10分野は4年連続で同様の科目がランクインした。
男女別でも4年連続男性1位は「歴史」、女性1位は「心理学」と結果が分かれたが、2位以下も例年同様、男性では「ビジネス・実学系」への関心が高く、女性は「生活密着系」分野に関心が集まる結果となった。
MOOCと講義動画受講後に直接講義が受けられる対面学習(反転学習)の組合せは、日本独自の取り組みで、その数は講座全体の約4割におよぶ。この対面学習への受講意向はポジティブ層が76%に達し、うち「ぜひ受講したい」が46%と積極的な層が大きくポイントを上げた。
MOOCでは、課されたテストや課題の修了条件を満たした学習者には、履修の証明として「修了証」が発行されるが、8割がその必要性を感じており、モチベーション維持や自己PRに繋がるなどのメリットを感じていることが読み取れた。
同調査は8月25日~9月7日、インターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」登録モニターの全年代を対象に、非公開型インターネットアンケート形式で実施。有効回答者数は1306人。調査は今回で11回目。
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