2019年8月5日
日本大学習志野高等学校、『手書き』を生かしたICTの授業活用
【PR】MetaMoJi ClassRoomのリアルタイム性と手書きを利用した授業実践
日本大学習志野高等学校
ICT教育推進委員会 委員長 小松 誠
平成28年度 ICT教育準備委員会が設立。先進校の視察やICT授業実践を重ねる。
平成29年度 ICT教育推進委員会に名称を変更し,教員1人1台のiPadを導入。
平成30年度 普通教室に電子黒板を設置。
令和元年度より,第1学年全員にiPadを購入してもらい,授業や行事活動で大いに活用している。
本校がMetaMoJi ClassRoomを採用した理由
日本大学正付属校(11校)で利用の多いロイロノートスクールとMetaMoJi ClassRoomのどちらが良いのか意見が分かれるところでもあった。本校では,MetaMoJi ClassRoomの手書き機能が優れていることと,リアルタイムに生徒の変化が掴めることが決め手となった。本校において,学習の中で大切にしたいコンセプトは『手書き』であった。
『個別学習ページ』から『生徒同士で見られる』機能を利用した授業実践
高校数学において,時間的な観点で,グループ学習をさせることは難しいと思われる。しかし,MetaMoJi ClassRoomが解決のヒントを示してくれた。今回は,グループ学習から,作問させる流れを授業実践してみた。
今回は1学年数学Aの授業(内容的には数学Ⅰ)において,実践を行い,授業内容は,必要条件と十分条件を扱った。
授業の流れは,
①前回までの授業内容の必要条件・十分条件とはどういうものであったかを確認。
ここは,板書(アナログ)を利用した。
②復習として,MetaMoJi ClassRoomで作成した補充問題【図1】を配布し,直接書き込ませる。設定は,個別学習ページとし,4~5人を1グループとして,協力体制で確認をさせる。
以前だと,問題作成をするにもPCを利用して,体裁を整えていたのだが,MetaMoJi ClassRoomを導入したことで,簡単に手書きファイルを配布することが多くなった。解答の進行状況もモニタリングで確認を行うことができる。
③ 早くできた生徒は,わからない生徒に対して教える時間とした。その後,全体で答え合わせ。本題として,「必要条件」「十分条件」「必要十分条件」「必要条件でも十分条件でもない」が答えとなるテスト問題をグループで作成させる。設定は,個別学習ページとしたが,他生徒の作成問題【図2】が見ることができるようにした。他人の問題を見て,「この設定は間違っている」と指摘したり,「これはテストに出せるレベルの問題だ」など意見を交わしたり,意見交換を行った。
各自が他人の問題が覗けるように設定したので,「恥ずかしい」とか「こんな問題はどう?」など反響も大きかった。問題作成後,授業の感想を書かせ,振り返りを行った。また,授業終了後,教科担当者がどのような問題を作成したのかチェックし,問題として成り立たないものや不備のチェックを行った。
④ まとめとして今回の問題を作成した感想や考察を述べさせた。
相手に説明をすることで,自分の理解を深めることが実践できていたようだ。また,問題作成が思っていたほど難しいと感じている生徒が多かった。
授業実践を通じて今後のICT活用から生み出される可能性
単元のポイントとなる場面では,MetaMoJi ClassRoomの有用性が発揮できていた。また,新しい授業スタイルを実践することで新たな発見ができた。従来のやり方だと,プリントを配布・回収に時間がかかり,後程チェックして返却するころには記憶が薄れているなど,教育効果が十分とは言い切れない。MetaMoJi ClassRoomのみならず,ICTを活用することとは教員の手間を省くことが大きく,積極的なチャレンジを生み出すことができることが最大の効果であると思っている。ICT活用ができていない状況であれば,なかなかチャレンジできず二の足を踏んでしまったことであろう。
他教科,HRでの活用
【情報の科学(1学年)】
従来ではコンピュータ教室でのプリント課題の記入は,手書きやPC中心で行っていたが,MetaMoJi ClassRoomを活用するようにした。授業資料や授業中における課題等を,MetaMoJi ClassRoomで配信し,手書きorテキスト入力で記入させた。採点をする関係上,授業終了時には,『書き込み禁止にする』機能で生徒は課題プリントへの変更をできないようにしている。行った課題は,生徒全員分をPDFに変換して,Google Driveへ保存をしている。印字後採点をして返却をしている。
【地理A(1学年)】
クラスメートの意見交換で学び合うことが、MetaMoJi ClassRoomを利用すると、容易となる。中国をある程度学んだ後のまとめとして、「中国は、実は___である。」の下線部に当てはまる言葉を答えなさいという問いを出した。生徒により注目する点が異なるため、様々な答えを出してくる。生徒の回答を画面に映し出し、相互に学び合うことができた。
【HRでのクラス運営】
文化祭におけるクラスの打合せ会議をMetaMoJi ClassRoomで行った。L.H.R.においては,全員での打合せや作業はできていたが,放課後等,全員がそろわなくとも,情報の共有をすることができた。
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