2020年2月7日
オープンストリーム×CSAJ、大泉第六小で「Scratch」使ったプログラミング出前授業
オープンストリームとコンピュータソフトウェア協会(CSAJ)は1月28日、東京・練馬区立大泉第六小学校で出張プログラミング授業を行った。
大泉第六小学校の西野國子校長が、CSAJに出前授業を依頼し、手を挙げた協賛企業の中からオープンストリームが選ばれ、実現したもの。この出前授業は2日間に渡って開催され、5・6年生がクラスごとに総合的な学習の時間2校時分を使って行われた。協賛企業がCSAJ経由での出前授業を行うのは今回が初めてだという。
講師を担当したのはオープンストリームの現役エンジニア宮田友美氏。本題に入る前にコンピューターやプログラミングが、自分たちの身近なところでどのようなものに使われているか説明し、プログラミングは手段であり、プログラムする目的は自分で見つけようと児童たちに語りかけた。
この日の課題は、Scratch3.0を使って「落ちゲーを作ろう」というもの。上から落ちてくるりんごをネコがキャッチし、キャッチした個数をカウントしていくゲームだ。今回の出前授業ではどのクラスも同じ課題に取り組んだ。3~4人で1チームを作り、タイピストとモブ(考える人)に役割分担をしてプログラミングを行う「モブプロ」(=モブプログラミング)という手法でスタートした。タイピストとモブは講師の合図で順番に交代しながら進められた。
参加した児童の半数以上がプログラミング初体験だったが、Scratchに慣れている児童がチームに1人はいたので、序盤はスムーズに進んだ。Scratchに慣れている児童たちのほとんどが学校のクラブ活動でパソコンクラブに所属する児童で、クラブでScratchをやっているのでできるのだと答えてくれた。児童たちは講師が説明していない機能を見つけ出し、落ちてくるりんごを人に変えてみたり、背景をかえてみたり、おもしろい音を出してみたりして盛り上がっていた。途中、休み時間のチャイムが鳴っても、だれ一人として席を動かない程集中していた。
後半、りんごを上から落とすために「XY座標」という言葉、ネコがキャッチしたりんごをカウントするために「変数」といった言葉がでてきたので、はじめてプログラミングを体験する児童たちには難しかったようだ。しかし、わからないながらも講師を呼んで質問したり、自分たちで試行錯誤しながらブロックを組み替えたりして、作ったプログラムを実行しては一喜一憂し、作り直すことを繰り返していた。
2校時分という短い時間の中で盛りだくさんの内容だったため、ゲーム完成までたどり着けなかったチームもあったが、「楽しかった」「またやりたい」と元気よく答えてくれた。
授業後のアンケートでは、「ゲーム作りが面白かった」「難しかった」「もっと他のゲームを作ってみたい」「家でもプログラミングをしてみたい」といった回答が多かったが、
「チームで話し合いながらやったことが面白かった」という回答も多かったことが講師を務めたオープンストリームとしては想定外だったという。「3人でよく考えてできたときの達成感がよかった」「モブプロを体験したこと(が楽しかった)」「難しいことをみんなで考えるのが楽しかった」と同じようにチームで取り組んだことへの感想もいくつかみられたことから、「モブプログラミングという手法を子供たちが積極的に楽しんで取り組んでいたということは、例えばPCが1人1台支給されない環境下でも、ポジティブな姿勢で授業を提案できるのではないかという可能性を感じる」とオープンストリームの広報担当者は話している。
また児童たちに「今後プログラミング授業でしてみたいことは何か?」という質問に対しては、ゲームやロボットを作りたいという回答が多く見られるなかで「職業で役に立つ機械を作りたい」「SNSを作ってみたい」「ドローンをつくる」「アプリを作ってクラスのみんなで見せあい、みんなで楽しく学習したい」など具体的な希望もあった。
児童たちのプログラミングに対する知識や情報のレベルが高くなっている今、「つまらない」と言われない、子供たちがワクワクする課題を工夫しなければならないようだ。
今回の授業は、出前授業がはじめてということもあったが、本題に入る前の説明が少し長く、児童たちが飽きてしまったように見受けられた、また、半数以上がプログラミング初体験の状況で、少し難易度が高く、プログラミングが難しいと感じてしまった子もいたようなので改善が必要だろう。授業は講師1人で行っていたが、講師のサポート役が2~3人いると、遅れをとってしまったチームへ細やかな対応ができるように感じられた。
オープンストリームは今年春以降、小学生に向けてプログラミング教育を広げる活動、「ChildLABO」というプロジェクトを開始する予定だという。具体的な内容はまだ発表されていないが、この活動は今までのプログラミング教育とは一味違ったものだというので期待したい。
「プログラミング教育が始まるということで、教員の研修とともに、子どもたちに体験をしてもらって、その子供たちの楽しいという姿を教員に見せたいという思いがあった」と今回の依頼した経緯について語る西野校長。今後も学校と企業が協力し、子供たちが楽しく学べる環境を多く作っていってほしい。
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