2020年7月6日
国連、世界のe-waste(電子ごみ)が過去最多に 5年で21%増加
国連は2日、「Global E-waste Monitor 2020」を発表し、世界の電気電子機器廃棄物(e-waste)の発生量が2019年に5360万トンに上ると明らかにした。
2019年のe-waste(バッテリーまたはプラグを搭載した廃棄物)発生量の内訳を見ると、最も多かった地域がアジアで約2490万トン、次にアメリカ大陸1310万トン、欧州1200万トンと続いた。わずか5年間で21%増加し、記録的な数字となった。
さらに今回の調査では、世界のe-wasteが2030年までに7400万トンへと膨れ上がり、わずか16年間で倍増すると予測されている。その主な要因としては、電気電子機器の消費率の高まり、そうした機器の寿命の短さ、そして修理の選択肢が少ないことなどが挙げられる。
2019年に発生したe-wasteのうち、回収とリサイクルの対象となったのはわずか17.4%だった。e-wasteには金や銀、銅、白金などが含まれており、控え目に見積もっても570億ドルに相当する貴金属が回収可能であるにもかかわらず、廃棄・焼却処分となっているという。
また一方で、e-wasteは水銀をはじめ、人間の脳や協調系統に損傷を与える有毒な添加物または有害物質を含むため、健康や環境に害を及ぼすことが懸念されるという。
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