2020年8月20日
MICINと慶應義塾大、オンライン診療を利用した重症度評価に関する研究を開始
MICINと慶應義塾大学 殿町先端研究教育連携スクエアは18日、国内の診療におけるデジタルツールの活用・導入に向け、神経発達症(注意欠如・多動症、自閉スペクトラム症)を持つ子どもと保護者を対象にオンライン診療を利用した重症度評価の信頼性を検討する臨床研究を開始すると発表した。同研究は、対象疾患における遠隔評価と対面評価の同等性の検証を主目的に実施するという。

国内における児童精神科領域の専門医や評価者の数は圧倒的に不足していることが示されており、専門医に相談し、診断されるまでの期間が長い。評価者の絶対数も全国的に不足により、重症度評価や診断にばらつきが生じやすい。神経発達症を持つ子どもは引きこもりや時間管理が困難な子が多いため、継続的な通院は容易ではないといった課題を抱えているという。
欧米ではすでに様々な医学領域において遠隔で行う評価が推進されており、精神科領域でもビデオ会議による評価が利用されているが、国内においては前例が極めて少ないのが現状。
同研究は、これらの課題の解決策の一つとなる遠隔での診断、および評価を国内で導入するために、国内においてオンライン診療を活用した精神科医領域の研究を進める、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室 専任講師 岸本泰士郎氏によって実施。
国内における遠隔評価の有用性を示すため、同研究では、ASDおよびADHD患児やその保護者を対象に、医師または臨床心理士が遠隔評価および対面評価を一回ずつ行い、遠隔式によるものが対面式で実施した場合と同等であるか、対象者に遠隔式評価が受け入れられるかを検証することが目的。将来的には、国内での専門評価者による中央評価実施を通じて診断結果を均一化し、神経発達症領域における診療のアクセシビリティ向上を目指す。
また、同研究において、MICINは研究で行われる遠隔の重症度評価にオンライン診療システム「curon(クロン)」を提供。オンライン診療システムは診断や治療を行う「医療機器」ではないが、通信の品質は評価精度を左右し、また医療情報を扱うため情報漏洩防止という観点からも重要。クロンは、オンライン診療の適切な実施に不可欠な機密性やネットワーク上の安全対策、不正アクセス対策を実装しており、既に医療現場で利用されている3省3ガイドラインに準拠したサービス。
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