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2021年10月13日
東大×ダイキン×日本ペイント、感染対策のための教育現場向け参考ガイドを共同策定
東京大学とダイキン工業、日本ペイントの3者は12日、新型コロナなど呼吸器感染症の感染リスク低減対策のための「教育現場向け参考ガイド」を共同で策定したと発表した。
同ガイドは、厚生労働省をはじめ政府・行政機関などから出された新型コロナなどの呼吸器感染症の感染リスク低減対策に対応する室内環境の整備方法に関して、学校などの教育施設の管理責任者向けの参考資料として、工学的実証に基づく具体的な対策案をまとめたもの。
東大は、全学的組織として未来社会協創推進本部(FSI)を設置して、様々な活動を展開。ダイキン工業とは2018年12月から「空気の価値化」に関する産学協創を進め、日本ペイントとは2020年5月から「革新的コーティング技術の創生」に関する産学協創を推進。
今回、3者の産学協創で進めてきた空気感染・エアロゾル感染対策に関する研究成果と、東大と日本ペイントとの産学協創で進めてきた接触感染対策に関する研究成果を束ねることで、3者共同で教育施設の室内環境整備への早期導入を見据えた具体的な対策案をまとめた参考ガイドを策定した。
同ガイドは2部構成で、第1部は空気感染・エアロゾル感染対策としての「教育現場における換気による空気感染・エアロゾル感染リスク低減対策の参考ガイド」で、換気に関して実践的な対策方法を記載。
第2部は、接触感染対策としての「教育現場における抗ウイルス・抗菌コーティングによる接触感染リスク低減対策の参考ガイド」で、人が高頻度で接触し、感染性の病原が広範囲に拡散する可能性を秘めるドアノブや扉表面や、感染性飛沫が長時間、残存する可能性のある壁や床などの抗ウイルス・抗菌コーティングに関して、実践的な対策方法を記載している。
既存の教育施設でも比較的早期に導入できる対策案を具体的に提示しており、空気感染・エアロゾル感染対策と接触感染リスク低減に対して、個別にも同時にも参考にできる構成。
参考ガイドの概要
■「第1部:教育現場における換気による空気感染・エアロゾル感染リスク低減対策の参考ガイド」の主な記載内容
40人の生徒が在室することを想定した約190㎥の教室における熱交換型換気機器を用いた換気量の実測調査、飛沫に包まれて浮遊するウイルスに見立てた粉塵に対する空気清浄機による除去効果の実測調査、気流と浮遊粉塵の挙動シミュレーションに基づき、教室内の温熱環境を適正に保ちながら必要換気量を確保するためのポイントや注意点を提案
■「第2部:教育現場における抗ウイルス・抗菌コーティングによる接触感染リスク低減対策の参考ガイド」の主な記載内容
接触感染リスクをできる限り低減するための1つの手段として、身の回りのモノへの消毒、手洗い、手指の消毒等の対策に加えて、壁や床、扉等への抗ウイルス・抗菌コーティングの抗ウイルス性・抗菌性の効果を検証し、その選定における考え方を提案
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