2022年1月21日
オミクロン株によるコロナ第6波、「教育施設」での感染事例が40%も増加 =JX通信社分析=
JX通信社は20日、同社のニュース速報アプリ「NewsDigest(ニュースダイジェスト)」で、新型コロナの感染事例施設のビッグデータを分析したところ、オミクロン株による第6波では、従来と比べて幼稚園や小学校など「教育施設」での感染事例が約40%増と大きく増えていることが分かった、と発表した。
同アプリは、全国のコロナ感染事例を「施設」単位でピンポイントに収集・掲載した「コロナ・防災マップ」機能を搭載しており、この取り組みで蓄積したビッグデータを分析した。
「コロナ・防災マップ」は、近所の感染事例を地図と位置情報で確認でき、企業や自治体の発表をもとに、全国の感染事例のある施設の情報を収集し、地図上に表示。
こうした情報はAIで収集されるほか、ユーザーが公表された情報を提供できる機能もあり、国内での感染拡大が始まって以降、累計30万回以上の投稿が寄せられている。
それによると、情報の確認後、マップに掲載される施設の種別は、時期によって大きく変遷。店舗での感染事例に関する投稿数が多い点では、デルタ株による「第5波」の感染拡大初期(2021年7月15〜31日)と、オミクロン株による「第6波」の感染拡大初期(2022年1月3〜17日)で共通しているものの、内訳は大きく変化している。
第6波では、企業などの「オフィス」の感染事例が大きく減少する一方で、「教育機関」の感染事例が約40%増と大きく増えていることが分かった。
具体的には、特に幼稚園や小学校といった、低年齢のためワクチン未接種の子どもを対象とした教育機関で、より集中的に感染事例が増加した。第5波の拡大初期である、2021年7月15日時点では、ワクチン接種率は同社の集計では人口比で4割弱に留まっている。
また、情報提供の量そのものも急激に増加。2021年7月後半に新規感染者の数が急増するのと時をほぼ同じくして「施設の情報提供数」も増加した。
感染者と同時期にピークアウトし、10月後半から12月にかけては感染者がごく少数にとどまっていたため、提供件数もかなり少ない状態が続いた。同アプリ「コロナ・防災マップ」でも、地域によっては新規の感染事例がほとんど表示されない期間だった。
それが一転、2022年に入ってからは、新規感染者数、施設情報提供件数ともに急激な上昇を見せる。
7日移動平均で前日からの投稿増加率を計算すると、デルタ株感染拡大期には前日比2〜3割増にとどまっていたが、オミクロン株感染拡大期となる今回は前日比4〜6割増で推移しており、急速な拡大傾向になっていることが分かった。
関連URL
「新型コロナ時空間3Dマップ全国版」(JX通信社×東北大学)
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