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2023年1月20日
eboard、学習困難を支援する「やさしい字幕」の利用教育現場が100カ所突破
eboard(イーボード)は19日、外国につながる子どもや発達障害などから学びづらさを抱えた子ども向けに、学習のハードルが下がるように編集された字幕「やさしい字幕」を利用する教育現場が100カ所、字幕が表⽰された状態での映像授業の再⽣回数が120万回を突破したと発表した。
「やさしい字幕」は2021年7月から、ICT教材「eboard」内の映像授業で提供しているもので、すべての映像授業と「やさしい字幕」は、誰でも無償で利用できる。
「やさしい字幕」は、17の企業・団体からの社員ボランティアを含む1000人以上の協力の下、2020年7月から約1年をかけて制作。2021年12月には、「第5回ジャパンSDGsアワード」で、SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞を受賞。
ろう・難聴の子どもや、日本語の支援が必要な外国につながる子どもは、読み書きの習得に時間がかかり、特に小学校高学年ごろから教科学習が抽象化して難しくなると、学習面での課題を抱えてしまうことがある。
一斉授業でつまずくことが多い集中が続きづらい子ども、聴き取りでの学習が苦手な子どもにとっても、映像授業の「やさしい字幕」は、学びづらさを解消する手立てになる。
「やさしい字幕」の施設別の利用教育現場数を見ると、ろう学校を含む公立学校、⽇本語教室、放課後等デイサービス、教育委員会の設置する教育支援センターなど多岐に渡る一方で、テーマ別の利用教育現場数では「学習の困り(発達障害等)」が半数以上を占めている。
「やさしい字幕」の利用回数で見ると、2021年7⽉〜2022年11⽉までに「やさしい字幕」が表⽰された状態での映像授業の再⽣は120万回、時間にして6万7000時間以上になった(家庭での個人利用を含む)。
映像授業の総再生数の約14.9%が「字幕表示あり」で再生されており、字幕の制作当初に想定していた数字よりも高いものになったという。
通常学級に通う公立小中学校児童生徒の8.8%が「学習面又は行動面で著しい困難を示す」とも言われており、「やさしい字幕」がろう・難聴の子どもや外国につながる子どもだけでなく、発達や特性の面から学びづらさを抱えている子どもにとっても、有効な支援ツールになることを示唆している。
その他、「集中が短時間しか続かない子どもが、字幕があるときの方が音声だけのときよりも内容に集中しやすくなった」、「感覚過敏のため不登校で、塾や通信教育では学べない状態だったけど、音声を消して字幕表示にすることで、勉強できるようになった」などの声も寄せられている。
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