2023年6月27日
小学生の「性の多様性教育」、約9割の保護者が「必要」と回答=CyberOwl調べ=
CyberOwl(サイバーアウル)は26日、同社の総合情報サイト「テラコヤプラスby Ameba」が、全国の小学生の保護者500人を対象に実施した、「LGBT・性の多様性教育に関するアンケート調査」の結果をまとめ発表した。

それによると、小学生の保護者にLGBT・性の多様性についてどの程度理解していると思うか尋ねたところ、「どちらかと言えば理解している(なんとなく多様なあり方を受容する)」が最も多く約半数の55.0%だった。
自ら関心をもつようにしているという保護者は、「とても理解している(積極的に関心をもつようにし、多様なあり方を受容する)」6.4%と、「理解している(関心をもつようにし、多様なあり方を受容する)」28.4%を合わせて約3割(34.8%)程度だった。

これまでLGBT・性の多様性について学ぶ機会はあったか尋ねたところ、「あった」と答えたのは3割超(36.2%)。

学ぶ機会があった人にどのような機会だったか聞いたところ、「TVで見たり聞いたりした」31.8%と、「本やインターネット(SNS含む)で調べて学んだ」26.2%が上位2つだった。
これらの結果から、LGBT・性の多様性について社会的に関心が寄せられているものの、保護者世代が学ぶ機会はあまり多くないと思われる。

実際には、LGBT・性の多様性について小学生の子どもから質問をされた経験のある保護者はどれくらいいるのだろうか。アンケートによると、「ある」と答えたのは25.8%で、「LGBTのニュースを見ているときに、なぜこんなに大きく取り上げられているのか質問されたので、『それだけ悩んでいる人が多いからだ』と答えた。また『世の中にはいろいろな人がいるが、自分と違う価値観を持った人たちとも理解し合うことが重要だ』と伝えた」(小学5年生の保護者)などの声が寄せられた。

また保護者に、「自ら子どもにLGBT・性の多様性について話をしたことはあるか」を聞いたところ、「ある」と答えたのは約3割超(36.0%)だった。

子どもに話をしたことがない理由について尋ねると、最も多かったのは「年齢的に理解できない(まだその時期ではない)と思ったから」39.7%で、次に1.9ポイント差で「(知識不足で)どのように説明すればいいかわからないから」37.8%が続いた。

しかし、自ら説明したことのある保護者は少ないものの、小学生の子どもにも性の多様性教育は必要だと思うかを聞いたところ、「とてもそう思う」「そう思う」を合わせて、約9割(88.4%)の保護者が「教育の必要性」を感じていることが分かった。

どのような教育方法がよいかという問いには、「学校での教育を充実させる」33.8%と答えた保護者が最も多かったが、ただ「学校に任せたい」と考えているだけではないようだ。
続いて「自分自身が知識を深め、子どもに教える」21.6%と、「家族の会話などで話題を自然に出す」20.9%と答えた保護者が多かったことから、保護者も自ら子どもに伝えることが大切だと感じている様子が伺えた。

また、「子どもがLGBT当事者だった場合に理解を示せると思うか」と尋ねたところ、「理解できる」が26.6%、「すぐには理解できないが、理解できるように努める」が64.6%となり、合わせて約9割(91.2%)の保護者が、「理解したい」と考えていることも分かった。なかには、実際に「相談を受けた経験がある」という保護者もいた。
この調査は、全国の小学生の保護者を対象に、5月19日~6月1日にかけて、インターネットで実施した。有効回答数は500人。
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