2013年3月5日
CEC/「教育の情報化」推進フォーラムに千数百名
3月1日・2日の両日、東京・代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで、2012年度「教育の情報化」推進フォーラムが開催され、教育関係者千数百名が来場した。
主催は、コンピュータ教育推進センター(CEC)。
テーマは、「今、21世紀にふさわしい学びの実現を、すべての人に!」となっている。
今回のフォーラムでは、教職員や有識者などが、ICT利活用に一層の充実が図られた新学習指導要領に対応した先進的な実践事例や、情報化関連機器の活用事例などを紹介した。
1日目の分科会では、岐阜聖徳学院大学の石原一彦教授が、「移動コンピュータ教室」を用いた情報モラルの授業をテーマに、校内無線LANを用いて普通教室を情報化して「移動コンピュータ教室」を実現する取り組みを発表した。
三重県亀山市立野登小学校で行った、チャットの疑似体験を通じて実名と匿名の違いに気付きコミュニケーションの課題について話し合う出前授業についても紹介。会場に用意されたiPad mini35台を使って、参加者は授業の一部を体験した。
2日目には、NTTグループが教育の情報化施策として推進する「教育スクウェア×(バイ)ICT」のフィールドトライアル紹介があり、実証校の教諭が実践事例における成果と課題について発表した。
まず、鹿児島県与論町立世論小学校 後藤道洋教諭が、デジタル教材を使いニュースを作る体験授業の発表を行った。
この体験授業は、ニュース番組の制作チームとして、集められた9つの取材ムービーから3つを選んで組み合わせ、1本のニュースを作るというもの。ムービーはレジャーランド開発をテーマとした内容で、児童はニュースを作る過程で「賛成」「反対」「中立」のどれかを自分の立場と決め、根拠を明確にすることの重要性などを学習する。
次に、岡山県倉敷市立粒江小学校 坂本信子教諭が、学校教育ICT化支援ツール「サイバー先生」を使った国語授業の発表を行った。
漢字の組み合わせ問題を出題するため、紙の教材を書画カメラで撮影し「サイバー先生」の機能を使って児童が持つ情報端末に一斉表示させるというもの。実際に会場の参加者が児童役となり、手元にある情報端末に配信された問題にペンツールで入力すると、回答は電子黒板に一覧表示された。
デジタル端末を活用した授業を通して、個々の回答を見ることができるなどの利点を報告した。
なお、これら事例報告の模様を記録した動画は今後、CECのウェブサイトで公開される予定。
問い合わせ先
コンピュータ教育推進センター 事務局
電 話:03-5423-5914
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