2026年1月20日
芝浦工大、JAXA宇宙戦略基金事業に参画 1億2千万人規模の社会シミュレーションを3Dで可視化
芝浦工業大学は16日、連携機関として参画する技術開発課題が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙戦略基金事業(第二期)に採択されたと発表した。
同事業では、防災と社会シミュレーションを専門とするシステム理工学部・市川学教授(社会システム科学研究室)の知見を生かし、日本全体約1億2千万人の人の行動を再現する大規模社会シミュレーションを、3Dデジタルツイン上で可視化する技術開発を担う。災害発生時の被害状況や人の動きを直感的に把握できる環境を整えることで、自治体や防災関係機関の迅速な意思決定支援を目指す。
同教授の研究室では、日本全国の人口構成や社会統計データを基に定義された約1億2千万人分の「エージェント(人の行動主体)」が意思決定を行う社会シミュレーター「デジタルツインジャパン(D2J)」を開発してきた。このD2Jを活用し、従来はテキスト情報として提供されていたシミュレーション結果を、3次元空間上で直感的に理解できる形へと発展させる。
この規模で社会全体の行動を再現するシミュレーターは世界的にも例が少なく、さらに衛星観測データと連携することで、災害発生直後の状況変化をデジタルツイン上に即時反映できる。これにより、避難行動や被害拡大の予測、対応方針の検討など、防災対応を多角的に支援する基盤の構築を目指す。
宇宙戦略基金事業(第二期)の「地球環境衛星データ利用の加速に向けた先端技術」分野に位置づけられ、技術開発課題名は「フェーズフリー防災対応AI衛星観測指揮とマルチモーダル3Dデジタルツイン基盤開発」。
宇宙戦略基金事業は、JAXAに設置された基金を活用し、民間企業や大学などが複数年度にわたり研究開発に取り組むことを支援する制度で、内閣府をはじめとする関係府省が連携して実施している。
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