2025年7月3日
ユーバーの「Scratchで小・中学校のプログラミング」Vol.13 <スクラッチで給食のメニュー占い>
ユーバープログラミングスクールの中村里香代表による、小学校のプログラミング授業で使ってほしいプログラミング言語Scratch(スクラッチ)の学習動画第13回。
今回は<中級者>向け、Scratchでリストを使った給食占いのプログラムに挑戦します。
リストを使って占いを作る
Scratchでリストを使い、給食のメニューをランダムに表示する占いプログラムを作成します。リストとは、複数の値をまとめて保存できる変数の一種です。
今回はリストに給食メニューを登録し、そこからランダムに1つ選んで「給食のメニュー」を占います。
◆リスト「メニュー」を作る
ブロックパレットの「変数」内にある「リストを作る」ボタンから、任意の名前(例:「メニュー」)で空のリストを作成します。
料理名をリストに追加する方法は以下の通りです:
• ステージ上に表示したリストの「+」ボタンで直接追加
• 「(なにか)を(メニュー)に追加する」ブロックで追加
「(メニュー)の(1)番目」というブロックを使うと、リストの最初の項目(例:「カレーライス」)が取得できます。
「(1)番目」の数字はリスト内の位置、何番目のデータか、を示します。
このデータを変数「きょうのメニュー」に代入してステージに表示します。
同様に、「(2)番目」なら2番目の項目(例:「さばのしおやき」)が取得できます。
リストの最後の値を表示したい場合は、「リストの長さ」ブロックを使います。
「(メニュー)の((メニュー)の長さ)番目」とすることで、リストの値数の変更にも柔軟に対応できます(例:「ビビンバ」)。
ここまでで、リスト内の位置を指定してメニューを表示できるようになりました。
ここからは「給食占い」らしく、リストの中からランダムに1つのメニューを選びます。
「(メニュー)の◯番目」の「◯番目」に、リストの1番目から最後の番号(リストの長さ)までのランダムな数値を入れます。
変数「メニューのばんごう」に「1から(メニューの長さ)までの乱数」を代入し、
「(メニュー)の(メニューのばんごう)番目」とすれば、毎回ランダムにメニューが表示されるようになります。
ここまででランダムにメニューを表示できるようになりました。選ばれるまでの過程を演出するために、リストの中からメニューを高速で10回切り替え表示します。
カタカタという音や、決定時のサウンド、キャラクターによる発表のセリフも加えれば完成です。

今回は、リストの基本を紹介しながら乱数と繰り返しを使って簡単な占いを作りました。
授業での活用
Scratchはゲームづくりだけでなく、子どもたちのアイデアを表現したり、調べたことを発表したりと、さまざまな教育活動に活用できるツールです。
今回紹介したリスト・乱数・繰り返しの技術を使えば、「おみくじ」や「天気占い」などのバリエーションも簡単に作ることができます。
背景やキャラクターのコスチュームを工夫することで、作品に演出を加えることができ、子どもたちの創造力をさらに引き出すことにもつながります。
また、データを集めて活用したり、表現を工夫したりする中で、情報の扱い方や伝え方への気づきが生まれ、教科の枠を越えて応用できる力の育成にもつながるでしょう。
<筆者プロフィール>
ユーバー株式会社 代表 中村里香
2017年4月、すべての子どもが楽しく学べるプログラミング教育を目指し、ユーバー株式会社を設立。プログラミング教室運営、クラウド型学習サービス「うさプロオンライン」の提供、教材開発、講師育成支援、体験イベントの開催などを行う。環境に左右されない学びの機会を届けるため、教育現場や企業と連携し活動中。
ご質問・お問い合わせ info@yuber.jp 中村宛(ご質問は該当記事のURLを添えてください)
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