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2025年12月11日

ユーバーの「Scratchで小・中学校のプログラミング」Vol.36 <スクラッチでストップウォッチ>

ユーバープログラミングスクールの中村里香代表による、小学校のプログラミング授業で使ってほしいプログラミング言語Scratch(スクラッチ)の学習動画第36回。

今回は<中級者>向け、Scratchで「タイマー」の機能を使い、状態管理の概念を学びながらストップウォッチのプログラムを作成します。

ストップウォッチを作る

今回は、スクラッチのタイマーの機能を活用してストップウォッチを作ります。

変数「ストップウォッチ」とスプライト「ボタン」を用意する

前回のデジタル時計にストップウォッチ用の「ボタン」のスプライトと変数「ストップウォッチ」を表示します。「ボタン」のコスチュームは「スタート」と「ストップ」の2種類で押すたびに表示を変えます。


スクラッチのタイマーの活用

スクラッチの「タイマー」は、緑の旗を押した時と「タイマーをリセット」した時に0にリセットし、その後の経過時間を計測し続ける機能です。秒未満(小数点以下)は3桁まで扱います。

この「タイマー」を使って、変数「ストップウオッチ」に代入し、ステージに表示したいと思います。

スプライト「ボタン」の初期設定として以下を実行します。

・変数「ストップウオッチ」に初期値「0.000」を代入する
・ボタンの位置を指定する
・ボタンのコスチュームを初期状態「スタート」にする

続いて以下を繰り返すことでタイマーの値を表示します。
・「タイマー」の値を 変数「ストップウオッチ」に代入する


状態を管理する

ここまででタイマーの値を表示する部分ができました。ただ、このままでではずっと計測したままになってしまいます。

ストップウオッチは、ボタンの押下でスタートとストップを切り替える必要があります。
ですから「測定中」か「測定中でない」か、状態を管理しなければなりません。
そこで変数「測定中」を用意して以下のようにその値で状態管理をしていきます。

・測定中:0 測定していない
・測定中:1 測定している

はじめに「測定中」を0にして、「測定していない」状態にします。
それから、ストップウォッチにタイマーの値を代入するのは「測定中」=1 (「測定している」)の時のみに限定します。


ボタンを押して測定開始と停止(状態の変更)

「ボタン」が押された時に状態に応じて次のように処理を変えます。
「測定中」=0 という条件が真の時(測定中ではない時)

・「測定中」に1を入れる 状態を測定中に変える
・「タイマーをリセット」
・「コスチュームを(ストップ)」にする」

偽の時(1のとき、つまり測定中の時)
・「測定中」に0を入れる 状態を測定中ではないに変える
・「コスチュームを(スタート)」にする」


ここまででストップウオッチの機能の追加ができました。

授業での活用

Scratchはゲームづくりだけでなく、子どもたちのアイデアの表現、発表、調べ学習など、さまざまな教育活動で活用できるツールです。

今回は変数を使った「状態管理」を行いました。これは、ゲームやツールなどの制作において処理の流れをコントロールするために不可欠な考え方であり、複雑なプログラム設計の基礎となります。

子どもたちが身の回りにあるものの仕組みを考え、プログラミングで再現する際に、ステップアップするために、この状態管理をぜひ取り入れてみてください。

スクラッチの使い方

スクラッチでアナログ時計

スクラッチでハト時計

<筆者プロフィール>
ユーバー株式会社 代表 中村里香
2017年4月、すべての子どもが楽しく学べるプログラミング教育を目指し、ユーバー株式会社を設立。プログラミング教室運営、クラウド型学習サービス「うさプロオンライン」の提供、教材開発、講師育成支援、体験イベントの開催などを行う。環境に左右されない学びの機会を届けるため、教育現場や企業と連携し活動中。

ご質問・お問い合わせ info@yuber.jp 中村宛(ご質問は該当記事のURLを添えてください)

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