2025年6月12日
ユーバーの「Scratchで小・中学校のプログラミング」Vol.10 <満点九九クイズ>
ユーバープログラミングスクールの中村里香代表による、小学校のプログラミング授業で使ってほしいプログラミング言語Scratch(スクラッチ)の学習動画第9回。
今回は<中級者>向け、Scratchで紙吹雪の演出を追加した「満点」九九クイズのプログラムです。
紙吹雪で満点をお祝いしよう
今回は、子どもたちのモチベーションにつながる「楽しい演出」を工夫していきます。前回の動画では、Scratchの「質問(○)と聞いて待つ」や「答え」、乱数を使って、ランダムに出題される九九クイズを作りました。満点のときに背景や音でお祝いする演出も加えましたが、今回はさらに喜びが伝わるよう、メッセージとクローンを活用し「紙吹雪」の演出を加えていきます。
この仕組みは九九クイズに限らず、さまざまなシーンで活用できるので、ぜひ授業や作品づくりにも取り入れてみてください。
◆ランダム出題の九九クイズ(前回のおさらい)
前回は、九九の「段」を入れる変数「だん」と、「かける数」を入れる変数「かけるかず」に、それぞれ「1から9までの乱数」を使って、クイズをランダムに出題する仕組みを作りました。さらに、正解数をカウントする変数「とくてん」で、満点になったときに背景を変えたり音を鳴らしたりする演出も入れました。
*変数とは、数値や計算式、文字列などのデータに名前をつけて保存し再利用するための仕組みです。
◆満点時に紙吹雪を送るために「メッセージ」をブロードキャスト(送信)
変数「とくてん」が出題数と同じ、つまり満点になった時に、「紙吹雪」というメッセージをブロードキャスト(送信)します。
メッセージとは、他のスプライト(キャラクターやアイテム)に動きの合図を出す仕組みです。今回のように「満点でクイズが終わった!」という合図を送ることで、紙吹雪スプライトが動き出すきっかけになります。
メッセージはプロジェクト全体に届くので、受け取る側では「(紙吹雪)を受け取ったとき」のブロックを使って、動作をスタートさせます。
◆メッセージを受け取った時の処理(「紙吹雪」)
スプライト「紙吹雪」は、小さな図形や星など、どんなコスチュームでも構いません。最初は「隠す」で見えないようにしておき、メッセージ「紙吹雪」を受け取ったら、自分自身のクローンを80個作ります。
◆クローンされた時の紙吹雪の動き
クローンされる度に、「クローンされた時」のブロックにつながる処理が実行されます。紙吹雪はステージ上部(y座標180)、x座標は-200から200のランダムな位置に表示されます。大きさや色も乱数でバラつきを出し、左右のみに回転に設定しておきます。
その後、横方向はランダムに(±5ピクセル)、下方向へは5ピクセルずつ移動しながら、50回繰り返して落下していきます。
この間に-10度〜10度の範囲で角度を加算して、紙吹雪らしさを演出します。
最後に、ステージ下部(例ではうさぎの足元、y座標-70)まで来たら、クローンを削除します。
ぜひ色々と試してみてください。
・回転方法 自由回転/ 落下時の回転範囲 -10度〜10度(「0度〜360度に向ける」でも可能)
・回転方法 左右のみ/ 落下時の回転範囲 -90度〜90度
これで「紙吹雪」の演出が完成しました。コスチュームや画面のデザインに応じて移動や回転の動きを調整してみてください。
算数授業などでの活用
Scratchはゲームづくりだけでなく、子どもたちのアイデアの表現、発表、調べ学習など、さまざまな教育活動で活用できるツールです。
紙吹雪のような演出は、楽しさや達成感を生むゲーミフィケーションの一例です。演出の工夫は、九九に限らずいろいろな場面で活かせます。学年や理解に応じてアレンジしながら、授業や作品づくりで使っていただけたら嬉しいです。
◆変数とは
<筆者プロフィール>
ユーバー株式会社 代表 中村里香
2017年4月、すべての子どもが楽しく学べるプログラミング教育を目指し、ユーバー株式会社を設立。プログラミング教室運営、クラウド型学習サービス「うさプロオンライン」の提供、教材開発、講師育成支援、体験イベントの開催などを行う。環境に左右されない学びの機会を届けるため、教育現場や企業と連携し活動中。
ご質問・お問い合わせ info@yuber.jp 中村宛(ご質問は該当記事のURLを添えてください)
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