2016年4月4日
「Amazingな学びを創ろう」 ~愛和小学校・松田校長2年半の挑戦~
Amazingな学びを創ろう!
松田は、ICT教育をやりたいからICT活用を始めたのではない。
学校を変えるためにICTを活用したかったのだ。空気が沈んでいた小規模校。「暗い」「元気がない」「崩壊寸前」というネガティブな表現が浮かんでくる教室を、明るく元気にしたかったのだ。
松田が赴任して3年、ICT活用を始めて2年半。学校は変わっただろうか。
「子どもたちが明るくなった」、「子どもたちの学びの姿が変わってきた」と松田は言う。
たしかに、公開授業でもない普通の日に廊下を歩いていると「こんんちは」、「こんにちは」と子どもたちから挨拶される。廊下を走る子がいると「走らない」と注意する子がいる。保護者や地域の住民とも以前に比べコミュニケーションがとれるようになった。もちろん、ICTばかりでなく、様々な施策をやってきたからだ。
「ICTを活用して学校が、子どもたちが変わってくれればいい」と考えて始めたことだが、その成果が現れるのにさほど時間は掛からなかった。だからその先へ、「20年後の未来」に役立つ学びとは何かへ、目を向けたのだろう。ある時から松田は「勉強」という言葉を使わなくなった。子どもたちへ話すときは、意識して「学び」という言葉を使う。「学校は子どもたちがAmazingな学びを創りだし、その喜びをお互いにシェアする場だ」と卒業式の式辞でも述べたと聞く。
2016年3月12日、松田と愛和小学校のICT活用チャレンジの集大成となるイベント「「i和design-Final Presentation(その到達点と未来)」」の最後に挨拶した松田は、「ICT活用を追求した来たなかで辿り着いたのがSTEMだった。何気なく取り組んできたエディブル・スクールヤード(食育学校菜園)も実はサイエンス。STEMのひとつだったんです。これからはIB(国際バカロレア)の教育プログラムも参考に、STEMを標榜しながら新しい学びを構築したい。愛和のSTEM学習をひろめるためだったら何処でも行きますよ!」と、エバンジェリスト宣言してイベントを締めた。
3年間で、日本中のどの公立小学校でもやらなかったことに松田は挑戦してきた。そんな松田が、日本中の校長に言う。「とにかくやってみてください。やらないでダメだというのはやめましょう」と。
そして「1人1台iPad」にあれだけこだわっていた松田から、全国の教育委員会の皆さんにも一言、「PC教室を廃止してタブレット40台導入するといのは、止めましょう。タブレットもいいけど、PCは絶対必要です」。
2016年4月1日。松田は新しいフィールドに立っている。タブレット1台ない、ICT教育未開の荒野。その荒野を切り拓きながら前進して行く思いはひとつ、「Amazingな学びを創ろう!」だ。
先頭を走っていたつもりが、ぐるっと回って最後尾。さてどうなるか、お楽しみ。
最新ニュース
- システム ディ、秋田県教育委員会が「School Engine Web出願システム」を導入(2025年12月5日)
- ICT教材「すらら」、不登校支援で導入自治体数・ID数ともに過去最高を記録(2025年12月5日)
- ガイアックス、石川・富山・福井の小中高校に起業家教育の講師を無償派遣(2025年12月5日)
- 計算力は高いのに自信のない日本の子どもたち、小4・中2国際調査からわかった意識と実力のギャップ =スプリックス教育財団調べ=(2025年12月5日)
- 就活生の67.4%が「資格は就職に有利になる」と回答 =Synergy Career調べ=(2025年12月5日)
- 保護者の4割以上が学童保育に「勉強」と「安心」の両立を要望 =NEXERとHokally調べ=(2025年12月5日)
- 大学受験、保護者が最も不安を感じるのは「高3の秋~冬」=塾選調べ=(2025年12月5日)
- テックタッチ、早稲田大学が独自の出張申請システムに「テックタッチ」導入(2025年12月5日)
- 次世代ロボットエンジニア支援機構、「女性エンジニアの増加」目指しロボット・AI教材普及のクラファンを開始(2025年12月5日)
- 小中生向けプログラミング教室「CodeCampKIDS」、Scratchプログラミングコースをフルリニューアル(2025年12月5日)















