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2014年8月20日

先生のための初級ICT教育講座 Vol3「知っておきたい 子どもたちのネットトラブル」

先生のための初級ICT教育講座 Vol3
「知っておきたい 子どもたちのネットトラブル」
デジタルアーツ 経営企画部 吉田明子

近年、スマートフォンの普及が急速に進み、中高校生に留まらず、小学生、未就学児までが手軽にインターネットに触れることができるようになりました。そうした中、教育現場で私たちがよく耳にするのが、インターネット接続端末で起こりうる様々な問題に対して子ども達にどう対応していいのか困っている、といった教職員の皆さんや保護者の方の声です。

さらに状況を分かりにくくさせているのが、インターネットに接続できるのがスマートフォンだけではない点。タブレット端末、携帯ゲーム機、携帯音楽プレーヤー、保護者の使い古しのスマートフォン、通信速度とデータ容量の上限を抑えて格安SIMを売りにした格安携帯電話からも簡単にインターネットができてしまいます。学習塾や通信教育会社も専用のタブレット端末を提供するようになり、インターネットの接触機会の低年齢化が益々加速していることが伺えます。

そこで今回、弊社が実際に全国で行っているインターネットやスマートフォンにおける情報モラル教育の普及啓発活動の中で、多数ご相談いただいた子ども達の間でおきているトラブルとフィルタリングの有効活用についてご紹介します。

写真などの個人情報を不用意に公開

個人情報漏えい

インターネット上には様々な交流サイトやコミュニケーションツールがあります。そのようなサービスで、子ども達は自分のプロフィールを実名で全て公開したり、自分で撮った写真に位置情報がついた状態でネット上に公開してしまいがちです。それが後々仇となり、例えば、他のサイト上で他人のプライバシーを侵害する書き込みをしてしまった場合に、全く接点のないネットユーザーによって書き込みした本人を探し当てられてしまい、ネット上で“他人のプライバシーを侵害するようなモラルのない人”として祭り上げられ、最終的にはストーカーのような行為をされて、学校やアルバイト先にまでクレーム電話がかかってきてしまう等、現実の生活に支障をきたすケースがあります。

一度公開してしまった情報は半永久的に残ってしまうのです。個人情報や自分の写真は何か起きた際に悪用されるので、くれぐれも注意しましょう。

<先生の指導ポイント>
自分や友達の名前、住所、電話番号など個人情報は絶対に書き込みしない。

簡単に他人と知り合えるメリット・デメリット

出会い系被害

今ではTwitterやLINEを通じて、簡単に友達の友達や趣味・志向が合う仲間と繋がれる時代になりました。インターネット上では世界中の人々と繋がっているので、現実の生活で話が合う友達や何でも語り合える友達がいない人であっても、自分と気が合う人に出会える可能性を秘めています。

しかしながら、インターネットの世界は匿名性が高く、相手が悪意を持った人である可能性も否めないのです。人生経験が未熟な子ども達にとって、相手に“悪意があるかどうか”を見分けるのは困難ですから、気の毒なことに騙されて傷ついてしまうケースが多いのです。最悪な場合、実際に会うことになり、約束した場所に行くと、やり取りしていた写真の人と違っていたり、車に乗せられて暴行されてしまう等のトラブルが起きています。こういった事件が増えていることから、未成年の内はインターネット上で知り合った人と実際に会うことは禁じた方が良いでしょう。

<先生の指導ポイント>
ネットで知り合った人とは絶対に会わない。会うならば親も一緒に行く。

ちょっとした悪ふざけの書き込みが大変な問題に

ニュースでも時々、インターネット上で殺人予告や爆破予告した犯人が捕まり、報道されるようになりましたが、これは匿名性が高いインターネットだからこそ起きている問題です。未成年者の場合、ほんの軽い気持ちやちょっとした悪ふざけで書きこんだのでしょうが、この書き込みを見た他のインターネットユーザーが警察に通報し、最終的には探し当てられて犯人として逮捕されてしまう訳です。友達の間でのちょっとした悪ふざけレベルや学校行事への反抗心から書き込んだだけなのに、本人だけでなく、家族も巻き込んで人生を狂わせる結果となってしまうのです。

思ったことを直ぐに文字で書き込んで周囲に多大な迷惑をかける前に、言いたいことがあれば、悪ふざけの書き込みや悪質な犯行予告などせずに、思いを誰かに聞いてもらうように心がけてほしいものです。

<先生の指導ポイント>
書き込みをする前に一息ついて冷静になって考える。言いたいことがあるが言えないといった悩みがあれば、誰かに相談する。

悪徳業者からの高額請求は支払うべきか?

高額請求

高額請求と聞くと、ゲーム等のエンターテインメント系のやり過ぎによる請求を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?実際、子ども達の間では、基本無料のゲームでは無料でレベルアップできる方がカッコイイという感覚があり、むしろ、時間のない大人が課金を繰り返してレベルアップする傾向にありますが、もちろん、子ども達の中でもゲームに嵌ってしまい、お小遣いの範囲を超えて保護者のクレジットカードを無断で使ってしまうケースもあります。その場合は決済のタイミングでクレジットカードのパスワードも求められるため、子ども達にばれないような番号に設定する等、保護者側でも管理を徹底する必要があります。

また、異性に興味を持ち始める年頃になってくると、特に男の子はアダルトサイトにアクセスしてしまいがちです。そこで問題となってくるのが、無料のアダルトサイトに見せかけて接続させると、年齢確認のアイコンをクリックしただけで有料契約が成立したように見せかける「ワンクリック請求」です。画面には数万円にも及ぶ高額な請求画面や脅迫的な文面が表示されるため驚いていますが、支払う必要はないのです。対応に困った時は、消費生活センターに問い合わせると良いでしょう。

<先生の指導ポイント>
悪質なアダルトサイトの請求は、支払いの必要がないことを理解させる。

リアルな生活の延長線上でのネットいじめ

ネットいじめ

インターネットが普及する以前は、学校でどんないじめをされていたとしても、加害者から物理的に逃れる時間が確保しやすかったのですが、今では帰宅してからも、インターネット上で悪口を書き込まれたり、グループチャットからの仲間はずれにされるといったいじめが続いてしまうことがあります。被害者は心が休まる時間がなく、非常に辛い時代になりました。

ただ、この現象は子ども達の間でだけの問題ではなく、大人の世界でも同じことが起きています。時代が変わっても、年代が変わっても、いじめや仲間はずれといった事象は形を変えて行われているのです。しかし、リアルに顔と顔を突き合わせている中で起きているいじめや仲間はずれと違い、インターネット上では相手の顔が見えません。

文字だけで相手の感情を推測するのは大人でも簡単なことではありません。文字にした言葉だけが一人歩きしてしまうので、その書き込みを見た被害者の心に突き刺さり、深く落ち込み、周囲に懐疑的になり、登校拒否になってしまうケースもあります。相手の立場にたって、自分が実際に暴言を吐かれたらどういう気分になるのか考えて行動する習慣を身につけてほしいものです。

<先生の指導ポイント>
相手の立場になって、現実の世界でもネット上でもよく考えた上で言動する習慣を身につけさせる。

使い過ぎによる生活環境の変化

今では、子ども達のスマートフォン所有率は年々伸びており、弊社が行った最新の調査でも、何らかの携帯電話・スマートフォンを持つ10歳から18歳のスマートフォン所有率は約60%で、高校生になると約90%が所有しています。それだけ、身近になったわけですが、スマートフォンは小さなPCと同じで、簡単にインターネットであらゆることを検索できるので便利な反面、様々な情報が手に入るので楽しくなってしまい、大人でも時間を忘れて嵌ってしまうことがあります。

また、友達とLINEで連絡を取っていて、気が付いたら常にいじっている状態に陥りやすく、何かをしながらスマートフォンをいじっている“ながらスマホ”という言葉も耳にするようになりました。自分で使用時間のコントロールができていて、学校生活や日常生活に悪影響がでていなければ問題ないのですが、周囲の人の話を聞かずに夢中になることが増えたり、明らかに寝不足や無気力な状態が増えているようなら注意が必要です。初期段階であれば、周囲が注意をすることで本人が気づいて修正できるケースもありますが、場合によっては、医療機関での診察が必要かもしれません。

<先生の指導ポイント>
スマホはPCと同じ。自分で使用をコントロールできない場合は、医療機関や専用のサービスなどを利用する。

デジタルアーツの提供するサービス

弊社では、ネット依存型のかんたんチェックというコンテンツを制作しました。保護者や子ども達がどんなタイプのネット依存に陥りやすいか、タイプ別の注意事項が表示されますので、気軽にチェックしてみてください。

ネット依存型のかんたんチェック
『脱ネット・スマホ中毒』著者 遠藤美季氏監修

さらに弊社では、これまでも教職員の皆さんや保護者の方に向けて、フィルタリングを有効活用することで様々なトラブルから子ども達を守ることができる点をお伝えしてきました。

フィルタリングとは、未成年者にとって有害といわれるアダルト・ドラック・ギャンブル・出会い系・違法サイト等を見せないようにブロックすることができるシステムです。現在では、有害サイトだけでなく、有害なスマートフォン用のアプリもブロックすることができるようになり、さらに有害ではないものの閲覧するにはまだ早いと思われるサイトやアプリも、学齢に応じて事前にブロック設定することができます。フィルタリングの活用によって、悪意ある大人が潜む出会い系サイト等を未然にブロックでき、長時間使い過ぎて寝不足となり、勉強が疎かになることも防ぐための機能もあります。もちろん、フィルタリングを有効活用していただくには、利用する子ども達の理解を得るなど各家庭での話し合いも必要です。親子間や地域の取り組みとしてスマートフォンの利活用についてルールを作っていただくことをお勧めしています。

有害サイトフィルタリングソフト「i-フィルター」

最後に

教職員の先生方や保護者の中でも、40代以降の世代ではスマートフォンを所有していない率が高いと思いますが、子ども達が所有を開始する新学期やクリスマス等のタイミングでご自身もスマートフォンに変えていただきたいのです。スマートフォンの魅力や危険性をお互いの立場で理解した上で使っていただくことで、何かが起きても相談しあえる関係が築きやすくなるからです。全く理解してくれない大人には、子ども達も相談しづらいので、是非、大人自ら積極的に歩み寄り、スマートフォンの操作を子ども達に教えてもらいながら、これからのスマートフォンとの付き合い方、トラブルとの向き合い方を考えていただければ幸いです。

また、弊社では、未成年者のスマートフォン利用における教育に特化した「スマホにひそむ危険 疑似体験アプリ」という情報モラル教育用アプリを2013年度より無料でご提供しています。現在では、全国の学校の情報モラル教育の一環として、またご家庭でのルール作りの参考としてご利用いただいております。この「スマホにひそむ危険 疑似体験アプリ」を使った出張授業も行っておりますので、ご興味ある方はお気軽にお問い合わせください。

「スマホにひそむ危険 疑似体験アプリ」

出張授業に関するお問い合わせ
info@daj.co.jp

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