2014年2月19日
デジタルハリウッド/EdTech JAPAN Pitch FestivalとEdTech Camp同時開催
デジタルハリウッド大学大学院 佐藤昌宏研究室(EL研究室)は、「EdTech JAPAN Pitch Festival vol.4」を、16日に東京・千代田区のデジタルハリウッド大学大学院駿河台ホールで開催した。
日本の先端EdTech企業が集結し、ビジョンやノウハウを共有するこのプレゼンイベントに、教育関係者や教育分野でのスタートアップ志望者などが多数参加。アルクテラス 新井豪一郎代表取締役社長、ドリコム 石井学ソーシャルラーニング事業部部長、forEst後藤匠代表取締役CEO、クラスドゥ共同創設者・最高経営責任者Chiew Chung(チャン チュウファン)氏、マイデスク 松野広志代表取締役、キャスタリア 松村太郎取締役、CA Tech Kids 上野 朝大代表のプレゼンに、熱心に耳を傾けた。
また、ベンチャーキャピタル勤務の尾島菜穂氏がアメリカ・シリコンバレーでのEdTechベンチャーの動向についてレポートを行った。
尾島氏は、「アメリカでのVC年間全投資額は2.9兆円で、そのうちEdTech分野は1151億円。一方、日本の全投資額は1026億円で、アメリカでのEdTech投資額と同等」と語り、EdTech分野の日米の規模の違いについて解説した。
教室での一斉授業の様子をスライドで映し、スタートアップのプレゼンでよく耳にする「教育では 100年以上もの間、イノベーションが起きていない」という言葉を紹介。アメリカでのミートアップに参加して「学校の教員が自らテクノロジーを使ってイノベーターになろうという機運がある」と感じたと、日本との状況の違いを簡潔に示した。
さらに今回は、「EdTech Camp」のKick offイベントも開催した。
「EdTech Camp」は、NTTドコモ・ベンチャーズと日本マイクロソフト、ベネッセコーポレーションの3社が始める、EdTech市場の活性化を支援する取り組み。セミナーイベント、アイデアソンの開催と、EdTechプレイヤーのための「Award(表彰)」などを予定している。
Kick offイベントでは、NTTドコモ・ベンチャーズ 秋元信行取締役副社長、日本マイクロソフト 伊藤かつらデベロッパー&プラットフォーム統括本部長と、ベネッセコーポレーション 森安康雄家庭学習事業本部デジタル戦略推進部長が、EdTech分野でのイノベーションについて、それぞれの事業や考え方などを語った。
NTTグループのコーポレートベンチャーキャピタルであるNTTドコモ・ベンチャーズの秋元副社長は、「本当の意味でのリスクマネーをスタートアップ企業に供給し、野心的なテーマにしっかり取り組んでもらう支援をしたい」と語った。
その上で、EdTechの可能性について、「ディスラプティブなモデルが、教育の分野ではまだ出ていないのではないか」と問いかけ、その意味でこの分野にはまだ大きな可能性があると示唆した。
利用者のITリテラシーが向上しモバイル端末が普及した現在、イノベーションを起こしやすい環境が整ってきており、「EdTech Camp」では今後、イノベーティブなアイデアを持つ起業家の支援を様々なかたちで行っていくという。
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