2015年10月30日
うるる/マイナンバー対策セミナー開催、「危機管理=人材育成」
写真販売サービス「園ナビフォト」を提供する うるるは、保育園・幼稚園での事故や個人情報流出など園に潜むリスク把握、有効な対応策やIT化による効率化などに関するセミナー「時代の変化に対応する危機対応・危機管理セミナー」を23日に東京・千代田区のフクラシア東京ステーションで開催した。
アイギス 代表取締役で保育施設の危機管理専門家である脇貴志氏が、園内事故や個人情報流出、児童虐待通告義務などの危機管理対応や、マイナンバー制度導入によって求められる情報化対策について講演を行った。
まず、マイナンバー制度施行に伴う園での特定個人情報取り扱いについて、10月から郵送される「通知カード」と「個人番号カード」の違いや、社会保障・税・災害対策の三分野のみ対象となることなど、基本的な部分から解説した。
2016年1月までに行わなくてはならないこととして、「園に勤める職員のマイナンバーを取得する」ことを挙げ、通知カードを見せてもらっただけでは手続き上不十分であることなど、予見できるトラブルの例などを紹介した。
さらにやるべきことの一つとして「園内規定の整備」を挙げた。これは、たとえばプライバシーポリシーは利用者の目につく場所に掲示しておくことなど、個人情報保護の対策として各企業や団体ですでに進められているものであり、そもそもマイナンバーも個人情報の取り扱いの中に包含されるもので、「個人情報取扱規定に足していくイメージ」だと述べて理解を促した。
そのうえで個人情報保護施行の際と異なる点として、マイナンバー対策では「人的安全管理措置」の必要性がより前面に出てくるという。「情報を漏えいするのは“人”であり、危機管理とは人材育成」と脇氏は述べ、従業員の監督・教育の重要性を強調した。
また、どのようにITを使って危機管理・業務効率化をするかについて、情報漏えいの具体的な場面について紹介した。脇氏はこれまでの経験として、保育園・幼稚園で一番多い情報漏えいの場面としては写真現像時が多いこと、その原因として写真データを持ち運ぶUSB、メモリーカードやカメラ本体の紛失が多いことなどを語った。
写真現像の際にデータ持ち出しの必要がない、ネットワークを活用した写真販売サービスの活用も情報管理の方法の一つに挙げることができると言い、ITシステム利用も視野に入れて情報漏えい対策を行う必要があると述べた。
うるるは、園向けの危機対応・危機管理セミナーを博多市内で11月12日に開催する予定。
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