- トップ
- STEM・プログラミング
- 人工知能で2035年には先進12カ国の経済成長率が倍増
2016年11月18日
人工知能で2035年には先進12カ国の経済成長率が倍増
アクセンチュアが17日発表した最新調査によると、人工知能(AI)が仕事の在り方を変え、人間と機械との新たな関係性を生み出すことで、2035年には年間経済成長率が倍増する可能性があることが判明した。AI技術によって根本的に働き方が変わり、ビジネス成長における人間の役割が強化されることで、労働生産性は最大で40%高まると予測されている。
アクセンチュア・ハイパフォーマンス研究所はフロンティア・エコノミクスと共同で、世界経済の総生産の50%以上を占める先進12カ国について、AIの影響力をモデル化した。
今回の調査では、2035年の各国の経済規模について、従来予想の経済成長を示す「ベースラインシナリオ」と、AIの影響力が市場に浸透した場合に期待される経済成長を示す「AIシナリオ」を比較。AIが最も高い経済効果を生む国は米国で、「AIシナリオ」の場合、2035年には年間8.3兆ドルの粗付加価値(GVA)が生み出され、GVA成長率が「ベースラインシナリオ」の場合の2.6%から4.6%に上昇することが分かった。
英国では、「AIシナリオ」の場合、2035年に年間8140億ドルのGVAが生み出され、GVA成長率が「ベースラインシナリオ」の場合の2.5%から3.9%に上昇する可能性がある。
日本では、「AIシナリオ」における2035年のGVA成長率が、「ベースラインシナリオ」の場合に比べて3倍以上になる可能性があり、フィンランド、スウェーデン、オランダ、ドイツ、オーストリアではそれぞれ2倍になる可能性があるという。
先進国市場では、革新的なAI技術によって労働生産性が大幅に高まる可能性がある。これは、人間がより効率的に時間を使うことができ、新たなものを創造するという、人間が最も得意な仕事に集中できるようになるため。調査対象となった先進12カ国の経済規模が倍増するまでの年数は、生産性の向上によって劇的に短縮される。この年数は経済発展の指標の1つであり、国が技術イノベーションをいかに幅広い経済基盤に普及させられるかが大きく影響する。
アクセンチュアのポール・ドーアティ(Paul Daugherty)最高技術責任者(CTO)は、「AIは、20世紀後半のコンピュータ技術の登場に匹敵するインパクトでビジネスを変えつつあります。AIやクラウド、高度なアナリティクスをはじめとするさまざまなテクノロジーの融合により、人間とコンピュータが協働する方法や、組織と消費者との関わり方には驚くような変化が起こり始めています。今回の調査では、AI技術の成熟が経済成長を促し、ここ数十年の生産性の低迷や労働力不足といった問題に対する強力な打開策になりうることが明らかになっています」と述べている。
関連URL
調査レポート「Why Artificial Intelligence is the Future of Growth」の全文
最新ニュース
- オーディーエス、2024年度の鳥取県GIGAスクール運営支援センター業務を受託(2024年4月19日)
- AmbiRise、電子請求サービス「Haratte」の導入で釧路市の学校・教委の支払業務が85%削減(2024年4月19日)
- 子育て環境、8割の保護者が「地域間格差がある」と回答、特に「子育て施設・設備」で実感 =トラストバンク調べ=(2024年4月19日)
- 小中学生の60%が「新学期に学校に行きたくないと感じたことがある」=ニフティ調べ=(2024年4月19日)
- 保護者の6割以上が子どもの自主学習をサポートしている=明光義塾調べ=(2024年4月19日)
- 国公立大学現役合格者の勉強時間、高3で休日6時間以上が48.6% =じゅけラボ予備校調べ=(2024年4月19日)
- 東京理科大、「デジタル人材」を育成する学部・学科を2026年4月に新設(2024年4月19日)
- 東京経済大学、高校生向けのオンライン講義「東経大ライブ」26日から全10回配信(2024年4月19日)
- 東京大学とNTT東日本、地域循環型社会の実現に向け産学協創協定を締結(2024年4月19日)
- 国立高等専門学校機構、「第3回 高専GIRLS SDGs×Technology Contest(高専GCON2024)」開催(2024年4月19日)