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2019年5月24日
シンドバッド社、2019年大学入試振り返りと2020年の予想レポートを発表
「大学受験専門・家庭教師メガスタディオンライン」を運営するシンドバッド・インターナショナルは22日、2019年の大学入試を振り返ったレポートと、2020年大学入試の予想レポートを発表した。
それによると、2019年の大学入試は、大学が定員を大幅に超過して入学させた場合に「私立大学等経常費補助金」を交付しないと国が決めた「入学定員管理の厳格化」の影響もあり、各大学は合格者を縮小させた。
本来、東大・早稲田・慶応クラスを狙える受験生も、浪人を避けるべく確実に合格を決められるMARCHレベルをメインに受験し、従来受かるラインの受験生が全滅する「波乱の結果」となった。
合格難化の余波は、どの偏差値帯の大学でも顕著に表れ、安全志向受験となったと言える。一方で、偏差値的にMARCHより下、いわゆる「すべり止め」で受ける大学は受験者数を伸ばした。しかし日大は、アメフト部による危険タックル問題の影響もあり、大幅に受験者数が減少。2018年が11万5180人だったのに対し、今年は9万2211人(85.9%)と2万2969人が減少。中でも話題になった「危機管理学部」は本来社会的危機への対応について学ぶ学部であるが、アメフト部への「危機管理対応」がなされていないと誤った論調が展開され、昨対74.3%(1133人)で大幅減となった。日大の受験費用で見れば8億円(推計)ものマイナスだという。
一方、2020年は、センター試験最後の年だが、センター試験はそもそも毎年完全にワンパターンな試験傾向で、最終年にわざわざ変える必要もなく、変化はないだろうという。
入試問題は大学ごとに「こういう受験生を採りたい」という意図で作成される。関東私大の場合は、学部の色も色濃く出るが、そもそも採りたい学生の方針が変わらなければ、入試内容も極端には変わらないという。
ただし、ここ数年続くトレンドは引き続き影響しそう。例えば、英語の入試、経営学部、経済学部、商学部などで時事問題が出題されるケースなど。
また、今年同様、各大学は「入学定員管理の厳格化」の影響を受け合格者を縮小させるという。特に、大学入試大改革における英語4技能では、センター試験では必要なかった「話す」「書く」が追加される。
受験生は、2020年で浪人すると、2021年の入試改革の対策が求められるため、「後がない入試」として2020年で確実に受かるための併願受験が増加、今年にも増して現役志向が強まる予測。
また、2021年の大学入試大改革では、大学入学者選抜で従来の「知識・技能」が重視されてきた評価から、多面的・総合的な評価に変わる。
例えば、私大受験でもボランティア経験などを聞くようになり、各大学ともアドミッションポリシーを設定し、「自分たちに合う学生」を求めるようになっている。
国立大も、推薦入試が増大し、より個性的な学生を採ろうとしている。こうした大学入試の新たな動きに注目し続け、早期に準備することが求められそうだ。
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