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2020年9月24日

立正大学授業改善アンケート、オンライン授業に一定の教育効果

立正大学は、全学部生を対象とした授業改善アンケートを実施、今年度第1期は、コロナ禍の影響により全面オンライン授業となったが、アンケート結果を分析したところ、授業の内容理解など多くの項目において、昨年度までの対面授業時のスコアを上回る結果となり、一定の教育効果があることが確認されたと23日に発表した。

また、授業形態としては「オンデマンド配信型」と「オンデマンド配信型+同時双方向型(複合型)」で、内容理解や知識習得、総合満足度のスコアが大きく上昇。

コロナ禍の影響による全面オンライン授業の実施は、同大学にとっても初めての試みであり、その成果や効果、課題などを可視化し、より教育効果の高い授業実践につなげる必要があるという。

今回は、第1期に実施した授業改善アンケートの結果について、①過去3年間の対面授業時のスコアとの比較、②授業形態別スコア比較をおこない、オンライン授業の教育効果と授業形態別の教育効果について分析。

過去3年間の対面授業時のスコアとの比較をしたところ、「この授業1回に対して、授業外学習(予習・復習)を何時間くらいしましたか」という質問に対しては、「全くしていない」が例年の40%前後から14%に大きく減少し、約3割は1時間以上の授業外学習をしている結果に。

また、総合満足度は例年の約4.07ポイント前後から4.17ポイントに上昇するなど、すべての設問においてスコアが上昇し、オンライン授業においても一定の教育効果がみられることが分かったという。

「オンデマンド配信型」と「オンデマンド配信型+同時双方向型(複合型)」の授業では、多くの設問において前年度よりスコア(5点満点)が上昇。「授業の内容を理解できましたか」の質問に対するスコアは、「オンデマンド配信型」が4.22ポイント(対前年0.22ポイントアップ)、「オンデマンド配信型+同時双方向型」が4.44ポイント(対前年0.30ポイントアップ)となるなど、他の授業形態と比較しても高い結果に。オンライン授業においては、「オンデマンド配信型」を中心とした手法がより教育効果の高い授業形態であると推察。

授業形態別スコア分布の検証をしたところ、「資料配布型」や「同時双方向型」は、低スコア領域にも広がりが見られるなど、授業形態によって総合満足度のスコアにバラつきがみられた。

「資料配布型」では、「あなたは授業内容を理解するために積極的に取り組んだと思いますか」の質問に対しては大幅にスコアが向上したものの、「授業に対する先生の熱意や意欲が感じられましたか」に対しては、対前年で0.21ポイント低下(4.18ポイント)する結果となるなど、授業科目によっては改善の余地があることが判明。

全面オンライン授業は初めての試みだったが、今回のアンケート結果からはこれまでの対面授業と比較しても一定程度の教育効果があったといえる一方で、授業形態によっては授業科目ごとにスコアのバラつきがみられるなど、改善課題も見つかったという。

10月から開始される第2期では、一部で対面授業を再開するが、感染症対策に配慮し引き続きオンライン授業も継続。アンケート分析結果から判明した授業形態ごとの特性に加え、学生からの意見や他の調査結果の分析も進め、改善課題の解決に努めるという。

このアンケートは、1284科目(※受講者数5人未満の科目、演習・ゼミなどは調査対象外)を対象に7月27~8月8日にかけてWebアンケート方式で実施。回答率は、62.7%(回答数 5万3千384/総数 8万5千177)。

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