2020年10月9日
自己効力感を高めて基礎学力向上をはかる「すらら」活用事例 /明秀学園日立高等学校
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明秀学園日立高等学校は、茨城県日立市にある1925年設立の歴史ある私立校。2020年4月から特進Sコース全学年で「すらら」の本格的な活用がスタートした。導入のねらい、率直な感想や手応えを矢野 正彦校長はじめ教諭、生徒らに聞いた。
自己効力感向上の重要性、「すららネット」の導入のねらい
特進Sコース主任 永井一哉教諭は、「すらら」導入のねらいのひとつに「自己効力感」の向上をあげた。自己効力感は、目標に対して「自分ならできるにちがいない」と自己の能力を信じる、自信に満ちた感覚だ。この感覚が高いと困難や変化への対応ができ、成功体験を生みやすく好循環が続く。一方、低い場合は「できるわけがない」と感じて苦手意識に結びつきやすい。永井教諭は、特進Sコースに入学した生徒らについて、突出して秀でた得意科目があるが苦手意識を持つ科目もある生徒が散見されると分析した。逆を返せば苦手意識さえ克服できれば、つまり自己効力感を向上できれば全体の基礎学力が上がるという見立てだ。
苦手克服には反復が欠かせないが、一斉授業で繰り返すことは苦手な生徒には苦痛であり、他者との比較で「自己効力感」の低下につながると危惧していた。
その解決を求め自学できるeラーニング教材を検討し、たどり着いたのが「すらら」だった。
「教材を活用できるかどうか」鍵はきめ細やかな学校ごとのサポート
良い教材は世の中にたくさんあるが、「効果的に活用できるかどうか」が何よりも大事で導入前の懸念点でもあったと永井教諭。その不安を払拭し導入を決定づけたのが、学校ごとの目標やねらいに個別対応する「すらら」のコンサルティングサービスだ。
本格導入前の2019年、1年生の夏季課題学習の総まとめ復習で「すらら」の国数英を採用した。配信する教材の選定は、「自己効力感」を高めることを重視し永井教諭が主導した。この時の「すららネット」担当者のきめ細やかなサポートやアドバイスが非常に有効で、無くてはならないものであったと振り返る。
課題学習を終えたある生徒の「私、どこがわからなかったのかが、わかるようになった。」という言葉に大きな手応えを得たという。この気づきが自己効力感をもって次のステップへ向かう成長の現れだと直感したのだ。
数学での活用:小テストの配信で効率よく個別最適化された復習
2年生 数学科 髙橋 侑暉教諭、広原裕亮教諭 は、コロナ休校明けから「すらら」を活用している。
導入以前、授業で学んだ内容の理解度は、毎時間、紙の小テストで計っていた。「すらら」で、教諭が小テストを配信するようになり、生徒らは家庭や放課後など好きな時間に理解できるまで宿題として取り組めるように変わった。45分と授業時間が短い同校で進みがスムーズになったことは非常に大きなメリットだと教諭らはいう。
生徒にとっては、家庭でも学校でも同じ「すららID」で学びを継続できるので利便性が高い。もしも小テストの正解率が100%に満たない場合、復習アニメーションで自学できる。苦手なところ、わからないところは何回でも挑戦し学び直しできる環境になるのだ。
教諭らは、これまでオリジナルの小テストの制作に時間をかけていた。1回で解けない生徒のために複数パターンを用意する必要性を感じていても全てに対応するのは現実的でなかった。それが授業時間内に小テストを一斉に配信するだけで、多様なパターンや難易度で生徒一人ひとりに最適化された問題が出題できるのだ。
空いた時間は、生徒の理解度の分析にあてることができるようになった。「すらら」の「進捗管理画面」では、生徒の正答率、学習進度など細かなデータを一覧できる。テストの各問題のデータから傾向を分析でき、履歴も管理できるのは紙の試験にはなかった非常に有用な点だと教諭らは語る。
課題解決のために、教諭の役割“声かけ”の重要性
4月から活用する中での課題は、生徒が授業で100%理解できなかったところを家庭学習でも理解できないまま一部放置されてしまっている点だという。さらにレベルアップするために、「すらら」でそこをいかに主体的に取り組めるかが重要だと考え、教諭らは配信して終わりでなく、次のステップにおいて「声かけ」の重要性を説く。すでに授業中では活用していて、生徒らに好評だという「すらら」の「メッセージ機能」をもっと効果的に使っていきたい。家庭学習でも見守られていることを伝え、声をかけて生徒らに寄り添っていきたいと意欲的だ。学習環境は日々進歩し利便性を増すが、それらを最大限に活用するためには、生徒の意欲を向上させる教諭らの役割は変わらないのだ。
主体的に学べる理由:慣れているパソコン環境で心地よく完遂しルーティン化
宿題や復習で「すらら」を活用している生徒は、慣れた自宅のパソコンで学校の単元の続きをそのまま学べることが便利だと語る。紙の参考書をカバンから出すような億劫さを感じることがなく、その日のうちに学習した内容をパソコンの前で復習して完全に理解することがルーティンになりつつあると自信を見せる。問題をクリアする達成感、個別最適化された出題を心地よく遂行して得られる自己効力感にも関連するのだろう。
「すらら」では学習者のパートナーやペットのような存在のアニメキャラクターがいて、その存在もちょっとした励みにもなっていると笑顔を見せる。学習達成度に応じたご褒美や毎日学習してキャラクターを成長させなければと気になるのが、楽しみにもなっている様子だ。
どのような環境下でも学びを止めない、ICT機器活用の重要性
矢野正彦校長は、「すらら」導入の背景には、大きく変容する世の中や海外における教育事情があると語る。日本従来型の一斉授業の有用性を認めた上で、その限界も感じていたという。一斉授業で他者の発言を聞き理解する力に加えて、アクティブラーニングで他者と協調し議論の中から考えをまとめ表現する力、個別最適化された自学による個々の基礎学力向上、これらをバランスよく取り入れていく必要があると考える。
若い教諭らがICT機器を活用した新しい学びに柔軟に適応し果敢に取り組み、自信をもって生徒に伝えることが、生徒らの学びの自信につながっているという。こうした良い循環が生まれて、導入前に感じていた「有効に活用できるのか」という不安は杞憂に終わったと安堵を見せる。
先の見通しにくい社会において、「今後どのような状況にあっても意欲ある生徒の学習機会を奪ってはならない」と矢野校長は力を込める。そのために「すらら」をはじめICT機器を活用した学びに期待し、重要性を感じているのだ。
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