2021年6月7日
琉球大学、GIGAスクール構想対応を含むトラフィック増加対策にA10 Thunder CFWを導入
A10ネットワークス(A10)は3日、琉球大学が、GIGAスクール構想対応を含むトラフィック増加対策として、A10のセキュリティプラットフォーム「A10 Thunder CFW」を導入したことを発表した。
同大学は、2019年から2020年にかけて、ネットワークのパフォーマンス改善や附属学校のGIGAスクール構想対応のために、学術情報ネットワーク「SINET」への接続回線や付属の小中学校の敷設回線を増強。しかし、回線増強に伴うネットワーク帯域の増大により、URLフィルタリングのための暗号化通信の復号処理やトラフィックの分散を担っていた複数台のUTM(統合脅威管理)アプライアンスの性能に課題を抱えていたという。
同大学は、UTMの負荷を軽減するために、URLフィルタリングを必要としないSaaSトラフィックを直接インターネットに振り分ける、トラフィックのオフロードを実施することを検討。オフロードを実現するソリューションとして、独自のハードウェアアーキテクチャによる高い性能と、総合大学に不可欠な学校や学部毎のポリシー適用を実現できる仮想分割機能を備えていることを決め手に、A10のセキュリティプラットフォーム「A10 Thunder CFW」を採用。
A10 Thunder CFWは、企業や自治体のクラウドサービスの活用促進に必要となるさまざまなネットワーク・セキュリティ機能を統合したセキュリティプラットフォーム。クラウドサービスの利用増加に伴うトラフィックの逼迫に対しても、オフロードを含む柔軟なトラフィック振り分け機能によりネットワークの負荷を軽減する。
現在、学生や教職員約1万5000人のトラフィックを処理する同大学の本番環境にA10 Thunder CFWが導入されている。オンライン授業で利用するMicrosoft Teamsやコンテンツを共有するMicrosoft SharePointといったMicrosoft 365を中心としたSaaSトラフィックをA10 Thunder CFWがUTMを介さず迂回させることで、UTMの負荷を軽減。ウィズコロナ下で継続してトラフィックが増大しても十分に対応できるパフォーマンスの高いネットワーク環境を、UTMの刷新と比べて約半分のコストで構築している。
また、アプライアンス内で仮想分割をすることでテナント毎での管理が可能なADP(アプリケーションデリバリパーティション)機能により、学部や学校ごとに異なるポリシーを適用し、将来的なキャンパス移転にも対応できる、柔軟な運用体制を築けているという。同大学は今後、A10 Thunder CFWの備える、暗号化通信を復号するSSL/TLS可視化機能やファイアウォール機能、NAT処理などの豊富なネットワーク・セキュリティ機能の活用範囲を拡げ、UTMが担っていた役割を分散していく予定。
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