2021年6月10日
世界標準の大学ランキング『2022年版QS大学ランキング』公開 日本の大学は48%が前年より下降
河合塾グループのKEIアドバンスが日本国内のオフィシャルパートナーとなる英国QS社が手掛ける世界標準の大学ランキング「2022年版QS世界大学ランキング」が、9日英国QS社のサイトで公表さた。
ロンドン、2021年6月9日:高等教育の世界的評価機関であるQS(Quacquarelli Symonds)社が、世界で最も参考にされている世界大学ランキング(第18版)を発表した。最新版では、ランク入りした日本の大学の半数近くが昨年よりも順位を下げる結果となっている。順位を下げた大学があった一方で、東京大学は世界ランキングで順位を1ランク上げて同率23位、アジアの大学では6位になった。東京大学は過去10年間で1度だけ、23位よりも高く順位付けされたこともある(2020年、22位)。
マサチューセッツ工科大学(MIT)は10年連続で世界1位に選ばれ、これまでの記録を更に更新した。オックスフォード大学が2006年以来、2位に返り咲いた一方で、スタンフォード大学とケンブリッジ大学の2校は同率3位だった。
QSが発表したランキングには日本の大学48校が含まれており、昨年版よりも7校増加した。48校の内訳は以下の通りです:
• 順位を下げた大学:23校(47.9%)
• 順位を上げた大学:5校(10.4%)
• 同順位を維持した大学:17校(35.4%)
• 今回初めてランク入りした大学:3校
【東京大学の優れた実績について】
ランキング作成時に使われる大半の指標において、東京大学が引き続き優れた実績を挙げていることがわかる。以下はその例。
• 東京大学はAcademic Reputation(学術関係者からの評判)という指標で100点満点を獲得し、世界の学界から非常に高い評価を受けていることを実証している。
• Employer Reputation(雇用者からの評判)という指標でほぼ満点(100点満点中99.6点)という高得点を獲得しており、雇用者からの評価が前年よりも向上している。
• 教育力を表すFaculty/Student Ratio(FSR:学生一人当たりの教員比率)では、100点満点中92.4点を獲得し、世界70位に順位を上げている。
• 研究の影響力を測定するCitations per Faculty(教員1人当たりの論文被引用数)で100点満点中79.0点を獲得し、研究の影響力における実績が前年度よりも向上している。
【その他の日本の大学のハイライト】
• 京都大学(33位)は前年よりも5位上昇し、2011年以降で最高の順位になっている。
• 東京工業大学(前年度と同じ56位)は、2009年版で自己最高順位を獲得した以降、 その順位を維持している。
• 大阪大学は同率75位に順位を下げた。これは同大学にとって当ランキング史上2番目に低い順位。これより順位が低かったのは2005年(105位)のみ。
• 慶應義塾大学(201位、10ランク下降)は上位200校に入らなかった。同大学はこれまでに15回ランキング掲載されているが、上位200校に入らなかったのは4回のみ。
• 早稲田大学(203位)は2019年版で上位200校入りを果たしたが、今回は上位200校には入らなかった。
• 東京医科歯科大学はFaculty/Student Ratioが卓越しており、100点満点を獲得した。Faculty/Student Ratioで100点を獲得した日本の9大学のうちの1つ。
今年、QSは世界の97のロケーションにある上位1300大学(昨年版よりも145校の枠増加)をランク付けしている。6415校にアンケート調査を実施し、1705校の評価を行い、最終的なランキングをまとめた。また2015~2019年にかけて発表された1470万本の論文の浸透状況及び業績、並びに9600万回というそれらの論文の被引用数も、調査結果に反映している。さらに13万人以上の教員陣及び7万5000人以上の雇用者などの専門家の意見も、結果に反映しているという。
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