2021年6月28日
京都産業大学、地球シミュレータで金星大気中の自発的な波の励起を初めて再現
京都産業大学は24日、世界最高解像度の地球シミュレータで金星大気中の自発的な波の励起を初めて再現したと発表した。同大学理学部の高木征弘教授が、神戸大学、奈良女子大学、東北大学の共同研究によるもので、金星の大気の流れをシミュレーションする大気大循環モデル「AFES-Venus」を世界最高解像度で走らせ、小規模な波の自発的な励起を再現した。
金星は分厚い硫酸雲によって全体を覆われており、大気内部の運動についてはほとんど解明されていない。今回、金星大気を世界最高解像度で数値シミュレーションすることにより、熱潮汐波という惑星規模の波動から大気重力波の自発的励起が生じることを初めて示し、そのメカニズムの解明を行った。「AFES-Venus」は過去に観測された金星大気のさまざまな現象を再現している点でも、今回シミュレートされた現象が実際の金星で発生している可能性が高いと考えられる。
今後は、同研究で新たに発見された小規模な大気重力波やその励起過程が、金星探査機「あかつき」によって観測されることが期待される。金星に近づくタイミングでは、高分解能の画像が取得できるため、小規模な波の構造を捉えられる可能性があり、励起された波の働きをモデルや観測でさらに詳しく調べること、特にデータ同化の手法を活用することで、金星気象学が革命的に進むと期待される。
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