2021年10月26日
sfcs、「1人100時間の日本語教育で社会から疎外される子どもをゼロにする」プロジェクト
外国人の子供たちの就学を支援する会(sfcs)は、「1人100時間の日本語教育で社会から疎外される子どもをゼロにする」プロジェクトを立上げ、20日からREADYFORで寄付募集を開始した。
日本には300万人近くの在留外国人が住んでいる。外国人の多くは「言葉の壁」に阻まれて、社会的なインフラやサポートにアクセスすることができないのが現状。しかし、1人の子どもが義務教育を受けることができれば、一つの家族を孤立から救うことができるという。
12歳までの子どもが、小学校の授業を受講できる程度の簡単な日本語を習得するために必要な時間は、約100時間。 例えば、小学校一年生の学齢の子どもに100時間の日本語学習機会を提供することができれば、その子どもは小学校5785時限、中学校3045時限分の義務教育を受けることが可能になる。
2019年に文部科学省が公開した「外国人の子供の就学状況等調査結果(速報)」によると、「就学ガイダンス」を行なっている地方公共団体は12.5%、「外国人を対象とした相談窓口の設置」は9.2%、「プレクラス・初期指導教室」を開設しているのは6.3%に過ぎない。全ての都道府県及び市町村等に設置されている教育委員会の92.3%は、「外国人の子ども教育」に関する規定は、明示されていない。しかし、すでに多忙を極める地方公共団体に個別の対応は困難。また、学校現場でも、教員の多くが厳しい労働環境とプレッシャーにさらされている中、外国人児童を個別にケアしていくのは難しい状況。
そこで、同プロジェクトでは、未就学・不就学の外国人の子どもたちに日本語の早期習得を促し、学校の授業を受けられるようにサポートするという。
ユウトヴィレッジ南長崎を授業の場所として、直接子供たちに教えるスタイルとオンラインとの混合型授業形式をとり、「約10時間で、ひらがな・カタカナの読み書きを練習」、「約40時間で、学校や生活の場面でよく使う言葉を覚え、自分がほしいものを伝えられるよう練習」「約50時間で、日本語で話す練習をし、自分の気持ちを伝えたり、先生や友達と日本語で話せるようにする」という。
子ども1人が100時間の日本語教育を受けるために必要な費用は20万円。子どもたちに学ぶチャンスをあげてほしいという。
クラウドファンディング期間は、10月20日~11月19日まで。リターン内容は、活動報告書の他、寄付金額に応じて外国の子どもからの手書きメッセージやビデオメッセージ。
「1人100時間プロジェクト」概要
運営期間:2022年1月~2022年3月(予定)
運営場所:ユウトヴィレッジ南長崎(東京都豊島区南長崎2-22-16) ※オンラインの場合もある
運営内容詳細:外国人の子ども向けの日本語授業を実施。オンラインを活用したICT日本語教育が中心だが、ユウトヴィレッジで集合型での授業も実施する。
クラウドファンディング・「1人100時間プロジェクト」の詳細
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